White Album 2/Script/2507 2
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Speaker | Text | Comment | |||
---|---|---|---|---|---|
Line # | JP | EN | JP | EN | |
1 | …… | ......
| |||
2 | … | ...
| |||
3 | 浴室から出てくると、 部屋の中の灯りは間接照明に切り替わっていた。 | ||||
4 | あれから一時間… 麻理さんの後、俺も風呂を使わせてもらった。 | ||||
5 | ちゃんと湯を張って、しっかり温まって、 はやる心をゆっくり、ゆっくりと落ち着けていって。 | ||||
6 | …あの時と同じような状況だからこそ、 あの時と同じ轍を踏まないようにって。 | ||||
7 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…?」 | ||
8 | ベッドの上の布団の盛り上がりはぴくりとも動かない。 そんなところもあの時の記憶を思い起こさせるけど… | ||||
9 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…」 | ||
10 | 麻理 | Mari | 「っ…」 | ||
11 | でも俺は、そこで立ち止まったりはしない。 そういう段階は、もう通り過ぎた。 | ||||
12 | 目の前のこの人を傷つけることで。 | ||||
13 | 春希 | Haruki | 「こっち、向いてください」 | ||
14 | 麻理 | Mari | 「あ、い、いや…けど…」 | ||
15 | 春希 | Haruki | 「こっち向いてくれないと、キスもできないです」 | ||
16 | 麻理 | Mari | 「~っ、 や、やだ…やっぱり恥ずかしい」 | ||
17 | 春希 | Haruki | 「…っ」 | ||
18 | いつもの強い口調からは想像できない台詞と声の調子に、 思わず息を呑む。 | ||||
19 | 麻理 | Mari | 「そ、その…勝手に済ませてくれ。 別に嫌って言ってるわけじゃないんだから」 | ||
20 | 麻理さんは、意地でも張っているかのように 俺にぷいっと背中を向けてしまう。 | ||||
21 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…」 | ||
22 | きっと彼女はわかってない。 | ||||
23 | そんな態度を取られたら、 余計に胸の高鳴りが抑えられなくなってしまうことが。 | ||||
24 | 春希 | Haruki | 「触ります、よ?」 | ||
25 | 麻理 | Mari | 「っ… だ、黙って触ればいい」 | ||
26 | 麻理さんの身体を覆っていた布団を剥ぎ取ると、 その、予想通り縮こまっていた肢体が露わになる。 | ||||
27 | バスタオルで覆われたわずかな面積以外は、 洗いたての白い肌が目に眩しく映る。 | ||||
28 | 俺はまず、すぐ目の前にある細い肩に手を触れて、 そのまま麻理さんの背中を抱きしめるように ベッドへと潜り込む。 | ||||
29 | 麻理 | Mari | 「~~~っ」 | ||
30 | 春希 | Haruki | 「ん…」 | ||
31 | 俺の手が、するりと滑るように 麻理さんの肩から腕へと流れていく。 | ||||
32 | 首筋のあたりに顔を近づけると、 肌のほのかな温かさとともに、石鹸の匂いが漂う。 | ||||
33 | 麻理 | Mari | 「は、ぁ…」 | ||
34 | たまらずそこに唇を触れさせると、 石鹸の匂いの中に、少し麻理さんの匂いが混じってくる。 | ||||
35 | 唇で肌をこするように動かすと、 手で触ったときと同じようにするりと滑っていく。 | ||||
36 | 麻理 | Mari | 「き、北原…」 | ||
37 | 春希 | Haruki | 「はい」 | ||
38 | 麻理 | Mari | 「わ、私の肌…どうだ?」 | ||
39 | 春希 | Haruki | 「ん、んぅ… 気持ちいいです…温かくて、滑らかで…」 | ||
40 | 麻理 | Mari | 「っ…ほ、本当か?」 | ||
41 | 春希 | Haruki | 「はい…ん、ちゅ…」 | ||
42 | 嘘なんか、つきようがない。 | ||||
43 | その証拠に、麻理さんの腕をさすっていた俺の手は、 いつの間にか我慢できず脇腹の方に回り、 そこの柔らかさを堪能してる。 | ||||
44 | 麻理 | Mari | 「興奮、するか?」 | ||
45 | 春希 | Haruki | 「ずっとしてます」 | ||
46 | 首筋から肩口にキスを続けるうちに、 そこから漂ういい匂いが我慢できなくなり、 唇の音より、息を吸い込む音の方が大きくなる。 | ||||
47 | 麻理 | Mari | 「そ、そうか、よかった… 実は先週からコラーゲンも摂ってるんだ」 | ||
48 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…」 | ||
49 | 俺がこんなに極まってるのに… | ||||
50 | 麻理 | Mari | 「わ、若いコと比べても遜色ない、かな? その、北原と同じくらいのコたちと…」 | ||
51 | 春希 | Haruki | 「なんでそんなにコンプレックス持ってるんです? 麻理さんだって十分若いって何度言ったら…」 | ||
52 | この人の方は、そんな俺の昂ぶりも見抜いてくれず、 いつもの切れ者で自信家の顔はどこへやら、だった。 | ||||
53 | 麻理 | Mari | 「お前も、麻理さん『だって』って言うじゃないか。 麻理さん『が』とは言わないじゃないか」 | ||
54 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
55 | 麻理 | Mari | 「お前がそんなに年下なのがいけないんじゃないか…」 | ||
56 | 尊敬に値するような人格も、能力も、経験も… 今の麻理さんにとっては、 たった5つの年齢差にすら勝てないらしい。 | ||||
57 | 春希 | Haruki | 「…すいません」 | ||
58 | 本当に、女性の心はわからない。 …わかってたら今ごろこんなことにはなってないんだけど。 | ||||
59 | 麻理 | Mari | 「謝ってもしょうがないだろう。 北原のせいじゃないのに、何言ってるんだ」 | ||
60 | 春希 | Haruki | 「ごめんなさい、麻理さん。 …ごめんなさい」 | ||
61 | 麻理 | Mari | 「っ…ぁ、ぁぁ… だ、だから…謝ったら、済むとでも…っ」 | ||
62 | 春希 | Haruki | 「ん、んぅ…は、ぁぁ…ちゅ、ん… はぁ、はぁぁ…」 | ||
63 | 首筋から肩口にかけて、 何度もついばむようなキスを往復し、 俺の唾液で濡れた肌に熱い息を吹きかける。 | ||||
64 | 支離滅裂な、明らかに混乱してる麻理さんを 落ち着かせようと、激しい行為は一切しない。 | ||||
65 | 麻理 | Mari | 「ん、くぅっ… は~…はぁぁ…あ、ぁぁ…」 | ||
66 | 脇腹をさするついでに麻理さんのバスタオルを外し、 今度は剥き出しになった背中にゆっくり手を這わせる。 | ||||
67 | 麻理 | Mari | 「ひゃぅ…ぅぅ…はぁ、ん、んぅ…」 | ||
68 | この肌の滑らかさ… 本人の心配なんて、笑ってしまうほど無意味だ。 | ||||
69 | 春希 | Haruki | 「ん…ふぅ…は、ぁぁ…」 | ||
70 | 麻理 | Mari | 「っ…ぅ、ぅぅ…」 | ||
71 | 相変わらず俺の方を向いてくれようとしない 麻理さんの背中は、 俺の目の前でくるりと丸まったままだった。 | ||||
72 | けれどそれはどういうことかというと、 背中が触り放題、キスし放題という、 俺にとって少しも不利じゃない状況にいるわけで… | ||||
73 | 麻理 | Mari | 「あぁぁんっ、ん、んぅ…っ、 ひっ、ぃ、ぅぅ…ぅぅぅ~」 | ||
74 | 春希 | Haruki | 「辛い、ですか? 嫌だったら言ってくれたら…」 | ||
75 | 麻理 | Mari | 「くすぐったいだけだ! …すぐに慣れる」 | ||
76 | 麻理さんの強がりをいいことに、 キスの後、舌を這わせ、胸一杯に吸い込む。 | ||||
77 | 湯上がりの背中は熱く、 けれどそれは、湯のせいだけではないはずだった。 | ||||
78 | 麻理 | Mari | 「はぁぅっ、ん、ん…んぅぅ… ぁ、ぁぁ…ぁぁぁ…」 | ||
79 | キスをするたびに、撫でるたびに、 麻理さんの身体が、びくん、びくんと軽く揺れる。 | ||||
80 | 確かにそれは、 くすぐったさからくるものに違いないけど、 でも、それだけとは思えなかった。 | ||||
81 | 麻理 | Mari | 「~っ、ぃ、ぃぅっ、 ぁ、ぅぁぁ…はぁ、はぁぁ…あ」 | ||
82 | 息を飲み込むような突発的な反応だけでなく、 感極まったようなため息とか、 鼻に抜けるような甘い声とかが混じってきてるから。 | ||||
83 | 麻理 | Mari | 「ふぅぅ…ん…んぅ… ぁぁぁ…あ、ん、んん…ぁぁぁぁあ」 | ||
84 | 口づけを、徐々に、徐々に背中から下げていき、 手の方は、太股の外側から裏側にかけて丹念に撫でる。 | ||||
85 | 春希 | Haruki | 「麻理さん… もう少し力抜いてくれますか?」 | ||
86 | 麻理 | Mari | 「っ…き、北原… お前、なんか経験豊富っぽいぞ?」 | ||
87 | 春希 | Haruki | 「そんなことないですよ、全然。 俺、女の人とこういうことしたのって、ほとんど…」 | ||
88 | 麻理 | Mari | 「少しはあるってことだろ、それって」 | ||
89 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
90 | 太股の前側から、 両脚の間に潜り込ませようとしていた手が、 少しの間だけ止まった。 | ||||
91 | 麻理 | Mari | 「私にそんな詭弁を使うなんて十年早い。 …まぁ、別に構わないけど。お互いさまだし」 | ||
92 | 春希 | Haruki | 「…続けますね」 | ||
93 | …けれど、すぐに再び動かす。 隙間に入らないから、そこに沿って指を這わせ、 徐々に深くまで差し込んでいく。 | ||||
94 | 麻理 | Mari | 「や、お、お前…っ、 本当のこと言われて怒るなんて…っ」 | ||
95 | 春希 | Haruki | 「怒ってなんかいません… ただ、今は麻理さんが欲しいだけです」 | ||
96 | 麻理 | Mari | 「っ…」 | ||
97 | 春希 | Haruki | 「もちろん、嫌ならやめます。 だからそんな質問じゃなく、一言『やめろ』って…」 | ||
98 | 麻理 | Mari | 「…悪かったよ。 好きにしてくれ」 | ||
99 | 春希 | Haruki | 「力、抜いてください」 | ||
100 | 麻理 | Mari | 「………っ」 | ||
101 | とうとう根気負けしたのか、 麻理さんの太股にかかっていた力が、すぅっと抜ける。 | ||||
102 | と同時に、俺の手が隙間にするりと入り込み、 麻理さんの太股を包み込むように愛撫し始める。 | ||||
103 | 麻理 | Mari | 「ひゃぁぁぅ…あ、ん、んんっ… は、ぁぁ、ぁぁぁ、ん、ん…」 | ||
104 | 太股の内側は、やっぱりとても熱くて、 ちょっと、汗で濡れていた。 | ||||
105 | 口づけは、腰のところまで降りてきて、 いつの間にか、麻理さんの下半身に取りつくような 体勢になっている。 | ||||
106 | 麻理 | Mari | 「は、ぁ、ぁぁぁ…んっ… ひっ、い、あ、あ…ぃぅぅっ…ん、んぅ…」 | ||
107 | 口に伝わる感触から、 そろそろ骨の硬さが抜けつつあることに気づく。 ここから先は、肉の厚い部分に辿り着く。 | ||||
108 | でも俺は、そこから先へと降りるのはやめて、 腰から背中、脇腹へと唇や舌を往復させる。 | ||||
109 | 麻理 | Mari | 「は、あ、ぁぁ…んっ…ぁぁ…」 | ||
110 | 強引に責めているように見える手の方も、 太股から決して上には行かずに、 ゆっくりと膝頭からふくらはぎまで下ろしていく。 | ||||
111 | 麻理さんの、女の中心をわざと避けるように、 じっくりと愛撫を重ねていく。 | ||||
112 | 麻理 | Mari | 「ん、んぅ…は、ぁぁ、ぁぁぁ… はぁ~、はぁぁ~…あ、んっ、ん、く…くぅっ」 | ||
113 | そうやって、ゆっくりと溶かしていく。 | ||||
114 | あの時植えつけられてしまったはずの、 俺への、そしてセックスへの恐怖心を。 | ||||
115 | 麻理 | Mari | 「ぃ、ぅ…う、ん、んぅ…あ、ぁぁ、 はぅぅ…ん…ん、んぅぅ…」 | ||
116 | 時間をかけて、柔らかく、優しく… | ||||
117 | そしていつか、 心と身体も蕩けさせることができたら。 | ||||
118 | 麻理 | Mari | 「ひゃっ!? こ、こら…そんなところまで、いいよ…」 | ||
119 | 俺の手が足裏まで到達したとき、 そのくすぐったさに、 麻理さんが思わず素っ頓狂な声を出す。 | ||||
120 | でも俺は、そんな麻理さんの反応に構わず、 そのままゆっくりと足の指先まで俺の手の指を絡め、 丁寧に、丁寧にさすり、揉みほぐす。 | ||||
121 | 麻理 | Mari | 「ん…んっ………ふぅぅ…は、ぁぁ…」 | ||
122 | だって、俺の手がそこを撫で始めてから、 麻理さんの緊張が明らかに溶け始めていったから。 | ||||
123 | 高い悲鳴のような声じゃなく、 ため息のような低い、けれど落ち着いた声に変わり、 何だかんだで、俺の指を嫌がらない。 | ||||
124 | 足先…悪くないのかも。 | ||||
125 | 麻理 | Mari | 「ん…ふぅぅ…は、あ、ぁぁ… ふぅぅ…な、北原」 | ||
126 | 春希 | Haruki | 「なんです?」 | ||
127 | 麻理 | Mari | 「お前、本当に私に欲情してるのか? 抱きたいって思ってるのか?」 | ||
128 | 春希 | Haruki | 「もの凄く思ってますよ?」 | ||
129 | 麻理 | Mari | 「にしては、妙に焦らすじゃないか。 まるで[R私より年上^おじさん]みたいな触り方しやがって…」 | ||
130 | 俺に、爪先を愛撫されながら、 ちょっと皮肉めいた呟きを漏らす麻理さん。 | ||||
131 | けれど、やっぱり今までとは反応が異なり、 膝を折り曲げ、こっちに足を差し出し、 俺にイタズラされるに任せる。 | ||||
132 | 俺の手と唇がほぼ全身を巡り、 やっとリラックスしてきたのか、それとも… | ||||
133 | 春希 | Haruki | 「キス…してもいいですか?」 | ||
134 | 麻理 | Mari | 「とっくに準備できてるよ… 本当に遠回りばかりしやがって」 | ||
135 | 春希 | Haruki | 「すいません」 | ||
136 | 麻理 | Mari | 「しかも謝ってばっかりだ…馬鹿め」 | ||
137 | さっきまでの態度とは全然違い、 なんだか楽しそうに俺を罵倒する麻理さん。 | ||||
138 | でも、それもきっと、 リラックスしてきたからこその… | ||||
139 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…」 | ||
140 | 麻理 | Mari | 「うん…」 | ||
141 | 腰の辺りまで下ろしていた頭を、 もう一度麻理さんの顔のところにまで近づける。 | ||||
142 | 麻理さんは、相変わらず横を向いたままだったけど、 顔だけは俺の方に向けてくれて、 ほんの少しくすっと笑って… | ||||
143 | 麻理 | Mari | 「んっ…んぅ…」 | ||
144 | 春希 | Haruki | 「ん…」 | ||
145 | ほんの少し、唇を開き、 俺の唇と舌を受け入れてくれた。 | ||||
146 | これが、俺たちの初めてのキス… | ||||
147 | 麻理 | Mari | 「ちゅ…は、あむ…あ、んっ…ん、んぅ」 | ||
148 | ここまで来るのに、様々な紆余曲折があった。 …というより、あり得ない段階を経てきた。 | ||||
149 | 全ては俺の、とんでもない暴走のせいで。 | ||||
150 | 麻理 | Mari | 「は、ぁ、ちゅぷ…ん、んぷ…あ、はぁぁ、ぁぁ…」 | ||
151 | 春希 | Haruki | 「ん、んむ…あ、ん…」 | ||
152 | 本来なら、とっくに切れてしまったはずの絆を、 我慢強く繋ぎ止めていてくれた麻理さんは… | ||||
153 | 今でも優しく、俺が唇を押しつけるに任せ、 差し入れる舌も、そのまま受け入れてくれる。 | ||||
154 | 麻理 | Mari | 「あ、あぶっ…ん、ん…ちゅぅぅ…じゅ、あ、あんっ」 | ||
155 | 唇の端から、俺と麻理さんの唾液が混じったものが、 一筋、つつ…と垂れていく。 | ||||
156 | 目の端には、バスタオルからはだけた麻理さんの胸が、 いつの間にか、俺の手の中に収まっているのが見える。 | ||||
157 | 麻理 | Mari | 「んっ、んぅっ…あ、あぷっ…は、ぁ、ぁぁ… ひ、ひたは…はぶっ、ん、んむ…んちゅ…ぷぁ…」 | ||
158 | 親指と人差し指に乳首を摘まれ、 手のひらでこねくり回すように揉まれている麻理さんの胸。 | ||||
159 | 俺がしてることなんだけど… その淫猥な光景は、俺をますます興奮させる。 | ||||
160 | 麻理 | Mari | 「あ、あぁ、ぁぁ… き、北原ぁ…私、あ…」 | ||
161 | 口から唾液を垂らしながら、 陸に上がった魚のように口をぱくぱくさせる麻理さんは… | ||||
162 | 綺麗とか凛々しいとか言った今までのイメージと異なり、 あの、『拗ねたときの可愛さ』に属する表情をしてた。 | ||||
163 | 麻理 | Mari | 「お前…やっぱり慣れて…」 | ||
164 | 春希 | Haruki | 「麻理さん、さっき構わないって…」 | ||
165 | 麻理 | Mari | 「そ、それはそうなんだが… そうなんだけどぉ…っ!? ん、んぅぅ…ん~っ」 | ||
166 | 春希 | Haruki | 「ん、んぅ…」 | ||
167 | 別の意図で尖らせた唇に、 もう一度俺の唇を寄せてみる。 | ||||
168 | そうすると麻理さんは、 少しだけ躊躇した後、結局俺から逃げなかった。 | ||||
169 | 麻理 | Mari | 「あ、むぅ、ん、んぷ…あ、んむぅ…ん、く… ぅぁぁ…あぁ…は、あ、あ…ちゅぷ…あ、あはぁ…」 | ||
170 | 俺の舌がすぼめた唇をつつくと、 結局押し切られるように、またそれを口中に受け入れる。 | ||||
171 | 俺の舌が麻理さんの舌に絡みつくのを、 仕方ないと言った趣で消極的に絡ませる。 | ||||
172 | 全ては、俺の求めるまま。 麻理さんは、何もかも受け入れてくれる。 | ||||
173 | 麻理 | Mari | 「は、はぁぁ、あ、んっ、く、ぅぁ… あ、い、ぅぁ、あ、んっ…」 | ||
174 | 俺の手に収まらないくらいの胸も、 その俺の手によって何度も大きく形を変え、 ぐにぐにと吸いついてくる。 | ||||
175 | 柔らかさ、大きさ、滑らかさ、白さ、 そしてぷっくり膨れた突端の固さ… | ||||
176 | 全てが、俺の触感を通じて脳を刺激し、 下半身への反応となって集結していく。 | ||||
177 | 麻理 | Mari | 「あ、あぁ…き、北原…ぁ。 わ、私、私…こん、なぁ…はぁんっ、 ん、んぅ…くぅぅ…っ」 | ||
178 | 少し力を入れて両胸を握り込むと、 指の間から乳肉がこぼれ出て、 自由自在に形を変えていく。 | ||||
179 | 俺によって蹂躙されてる乳首がだんだんとしこり、 摘んだ指の間で徐々に大きさを増していく。 | ||||
180 | 麻理 | Mari | 「ぃぅぅっ、う…う~っ、あ、はぁ、んむっ… あ、こら、北原…ぃゃぅっ、ん、んぅ~!」 | ||
181 | 俺が、麻理さんの胸を揉んで、 そして、麻理さんがびくって反応して、声を上げて… | ||||
182 | その吐息ごと飲み込む勢いで唇を奪い、 逆に唾液を流し込み、互いにすすり合う。 | ||||
183 | 麻理 | Mari | 「んっ…じゅぷ…ちゅ…あ、あ… はぁぁんっ、む、むぅ~…い、いぅっ、う…あ」 | ||
184 | 乳首の先端に軽く爪を立て、 ころころと揺れるしこった部分を堪能し、 | ||||
185 | 乳房の方も、指を立てて押し込み、 柔らかく埋まっていく感触とその光景を楽しむ。 | ||||
186 | 麻理さんの胸が… 俺に、揉みくちゃにされてる。 | ||||
187 | 麻理 | Mari | 「あ、んっ…い、いやぁ…あ、はぁぁ… こ、んな…やらし、北、原…ぁぁ…」 | ||
188 | 春希 | Haruki | 「麻理さ…あっ、は、ぁぁ… あ、んっ…んぷ…ぁぅ、あ、んっ… はっ、はぁ、はぁ、はぁぁ…っ」 | ||
189 | 麻理 | Mari | 「お、お前…普段は真面目な顔しやがって… あ、あ、あ…やっぱり、裏の顔…んんぅっ…ん、く… や、ちょっと…あ、あああんっ」 | ||
190 | こんなこと、あっていいわけがない。 あったら凄いこと。とんでもないこと。 | ||||
191 | …いやらしくて、素敵で、背徳で、 誰もが驚くに違いない、俺たちの行為。 | ||||
192 | 麻理 | Mari | 「あっ、あっ、あっ…ふぅ、んっ、んぅ… はぁっ、はぁっ…い、う、んっ…んぅ… こ、このスケベ…ぇ、う、んぅ…ん~っ」 | ||
193 | 背中越しに俺に胸を弄られてる麻理さんは、 なすすべがないといった感じで俺に翻弄され、 ただ、恨みがましい言葉と甘えた顔を向ける。 | ||||
194 | そのギャップがたまらなくて、 また強引に舌を割り入れ、音を立てて唾液をすする。 | ||||
195 | そして、胸を弄っていた両手のうち、 左をそこから離し… | ||||
196 | 麻理 | Mari | 「あっ、あっ!? お、お前、そこは………あああんっ」 | ||
197 | 春希 | Haruki | 「…っ」 | ||
198 | もう一度、麻理さんの太股の間に手を入れて、 けれど今度は膝の方へと下がっていったりしない。 | ||||
199 | 隙間を押し拡げるように麻理さんの片足を持ち上げ、 そのまま付け根の部分に手をゆっくりと近づけて… | ||||
200 | …辿り着く前に、何かぬらりとしたものに手が触れる。 | ||||
201 | そこには、汗… とは、全然違うものが溢れ出ていた。 | ||||
202 | 麻理 | Mari | 「は、あ、あぁぁ… や、やだ、やだぁ…もう」 | ||
203 | 春希 | Haruki | 「嫌なら…やめ…っ」 | ||
204 | 麻理 | Mari | 「な、なんて言いながら、 手が止まる気配がないじゃないかぁ…あ、あぁ…」 | ||
205 | 春希 | Haruki | 「す、すいませ…っ」 | ||
206 | 麻理 | Mari | 「き、北原、北原…ぁっ、 あ、や、や~っ、んぅぅぅっ、ん、く~っ」 | ||
207 | いよいよ、泉源まで辿り着く。 | ||||
208 | ねっとりと滴り、むわっとするほど熱く、 指を吸い込むほど柔らかく、妖しく蠢くその部分を、 五感の全てをもって感じ取っていく。 | ||||
209 | 麻理 | Mari | 「ひ、うあ、うぁぁぁぁ…っ、 ゆ、指っ…北原の、ゆび…あ、ああっ…ふぁぁぁぁっ」 | ||
210 | …忘れてた。 今になって響いてきた、粘りつく水音。 | ||||
211 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…麻理、さ…ん、んぅ…」 | ||
212 | 塞いだ唇と同じような音を立てつつ、 くち、くちと、麻理さんの胎内に人差し指が埋まっていく。 | ||||
213 | その入り口は、俺の拙い経験からしても… いや、だからこそ、いつもと同じ感触しかしなかった。 | ||||
214 | 麻理 | Mari | 「は~、はぁぁぁぁ~…あ、ぅぁ、あんっ… や、い、いぁぁ…ふぁぁぁぁんっ」 | ||
215 | 狭くて、きつくて…そして、とてつもなく、熱い。 | ||||
216 | とても俺の指を悦んで受け入れてるとは思いがたい、 異物感を思わせる声と、胎内からの反応。 | ||||
217 | 俺の指を潰し、俺の指に無理やり押し拡げられ、 俺の指を吐き出そうとし、 俺の指に強引に奥まで攻め入られる。 | ||||
218 | 麻理 | Mari | 「い、いぁっ、う、う…ぅぅぅ…っ、 ひ、ぐ…ぅぅ…ん、はぁぁんっ、ん、ぅぁ…」 | ||
219 | 火照った全身よりも、更に熱い。 | ||||
220 | 根本までずっぽり埋め込むと、 その指を押し潰そうか吐き出そうか迷うように、 ひくひく収縮を繰り返す。 | ||||
221 | これが、麻理さんの… | ||||
222 | 麻理 | Mari | 「は~、はぁぁぁぁ~っ、はっ、はぁぁっ… あ、んっ…んむ…くぷ…っ」 | ||
223 | 唇と、胸と、そして入り口と… | ||||
224 | 三箇所を同時に俺になぶられ、 ぐったりとしながら、時々電気が流れたように びくびく強張るその身体。 | ||||
225 | 汗、唾液、愛液… 全身から滲み出てくる、色んな液体。 | ||||
226 | 嬌声、水音、シーツのこすれる音… 麻理さんが奏でる、いやらしい音。 | ||||
227 | 麻理 | Mari | 「あぁぁっ、あんっ、んっ…んむ…ちゅぷ…は、ぁぁ… や、や、や…やぁぁ…こん、なっ…北原…」 | ||
228 | 春希 | Haruki | 「あ、んむ…ま、麻理さん…は、ぁぁ…」 | ||
229 | 俺から背を向けていたせいで、 その両手がなかなか俺に届かず、 ただ、シーツを握りしめるだけの麻理さん。 | ||||
230 | いつもの頼りがいはなりを潜め、 保護欲と嗜虐欲といった、相反する二つの欲望を 掻き立てるほどの受け身で敏感な反応。 | ||||
231 | だから俺は、麻理さんの身体をがんじがらめにして、 一番敏感な部分を、しつこいまでに愛撫する。 | ||||
232 | 麻理 | Mari | 「ひぅぅぅぅっ、う、ん~っ、 あ、くぅ…はぁ、あ、あ…んっ」 | ||
233 | 押し潰そうという力に抵抗して引き抜き、 吐き出そうとする力に抵抗して押し込み、 そのたびその身体に電流を走らせる。 | ||||
234 | 胸を責める方の手も、いつの間にか力が込められ、 真っ赤に腫れ上がるほど強く握り、潰し、伸ばし、 先端を摘み上げ、転がし、押し潰し… | ||||
235 | 麻理 | Mari | 「あんんっ、んっ、く、ぅぁ… や、いや、あ…んんんんっ!? ん~っ、あ、あむ………ふむぅぅん………ん」 | ||
236 | 激しく喘ごうと口を開いたところに舌をねじ込み、 無理やり大人しく、服従させる。 | ||||
237 | 俺が、あの麻理さんを… 逆らうことすら畏れ多かったはずの、 尊敬する、けれど厳しい上司を。 | ||||
238 | 麻理 | Mari | 「ちゅぷ…あむ…は、、ぁ、ぁぁ…んぷっ! ああああっ、あっ、あ~っ!」 | ||
239 | こんなふうに喘がせて、感じさせて、泣かせて… もう、自分でもどうしたらいいのか… | ||||
240 | ………いや、わかってる。 | ||||
241 | 時間を掛けて、ゆっくり、ゆっくり繋がるんだ。 あの時みたいな行為は、絶対に許されない。 | ||||
242 | けれど…繋がるんだ。 | ||||
243 | 春希 | Haruki | 「麻理、さん…」 | ||
244 | 麻理 | Mari | 「あ…」 | ||
245 | 何度もなかを往復させた指を引き抜くと、 その根本にまで、麻理さんの液が べっとりとまとわりついていた。 | ||||
246 | 俺は、ゆっくりと体を起こし、 麻理さんの片足を持ち上げると、 その、拡げた両脚の隙間に入り込む。 | ||||
247 | 春希 | Haruki | 「俺…」 | ||
248 | 麻理 | Mari | 「北原…」 | ||
249 | …やっと、正面から向き合えた。 | ||||
250 | 麻理さんの顔は、口の端からこぼれた唾液や、 目尻からこぼれた涙で濡れていたけれど… | ||||
251 | その、ちょっとした乱れがまた可愛らしさを紡ぎ出し、 俺をますますいたたまれなくさせる。 | ||||
252 | 春希 | Haruki | 「いい…ですか? 本当に俺で…いいんですか?」 | ||
253 | 麻理 | Mari | 「…気にするな。 セックスなんて大したことじゃないって」 | ||
254 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…」 | ||
255 | 麻理さんが、どういう意図でその言葉を使ったのか… その、俺に対する優しさが痛いほど理解できるから。 | ||||
256 | 麻理 | Mari | 「それに、ちゃんと対策だってしてる。 衝動だけでセックスするような子供じゃないよ」 | ||
257 | いつも持っている大人の力を、 今回に限っては子供の理屈で使ったとしか思えないけど。 | ||||
258 | そこまでして受け入れようとしてくれたことが、 暴走もしない、けれど後退もしない今日の俺を作り上げた。 | ||||
259 | 春希 | Haruki | 「じゃあ…」 | ||
260 | 麻理 | Mari | 「………っ! あ、ちょっと待って!」 | ||
261 | 春希 | Haruki | 「っ………はい」 | ||
262 | 完全に入りかけていた。 性器の先っぽ同士は、今でも触れあってる。 | ||||
263 | ここで止められるとは、 さすがの今日の俺でも思ってなかったけど… | ||||
264 | 麻理 | Mari | 「あ、その…一つだけ確認させてくれ」 | ||
265 | 春希 | Haruki | 「なんですか?」 | ||
266 | 麻理 | Mari | 「北原、お前… 本当に私のことが好きなのか?」 | ||
267 | 春希 | Haruki | 「はい、好きです」 | ||
268 | 麻理 | Mari | 「先輩としてとか、人間としてとかじゃなくて、 女として好きなのか?」 | ||
269 | 春希 | Haruki | 「…はい、好きです」 | ||
270 | 麻理 | Mari | 「好感が持てるとか、尊敬に値するとかじゃなくて、 愛情のこもった『好き』なのか?」 | ||
271 | 春希 | Haruki | 「……はい、好きです」 | ||
272 | 麻理 | Mari | 「………なら、よし」 | ||
273 | 瞬間… 麻理さんの堅さが、あからさまに解けた。 | ||||
274 | 満たされたように目を閉じ、身体を俺に預け、 後は、俺の決断だけの状態にしてくれた。 | ||||
275 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
276 | 最低だな、俺。 臆面もなく、正々堂々とこんなこと… | ||||
277 | まだ、あれから一月も経ってないのに。 | ||||
278 | …何より一番最低なのは、 今の言葉がいつの間にか、 嘘でも何でもなく、真実になってしまっていること。 | ||||
279 | 春希 | Haruki | 「ま、麻理さ…っ」 | ||
280 | 麻理 | Mari | 「っ…」 | ||
281 | 熱に浮かされて出た言葉じゃない。 欲望に勝てなくて漏れ出た想いじゃない。 | ||||
282 | …だから、余計にたちが悪い。 | ||||
283 | 麻理 | Mari | 「~~~っ!」 | ||
284 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
285 | でも、気づいてしまったんだ。 | ||||
286 | これが、今の俺にとって、 一番理想に近い形なんじゃないかって… | ||||
287 | 麻理 | Mari | 「っ、う、く…うぁぁぁぁっ! あっ、あ~っ! ああああああああっ!」 | ||
288 | 春希 | Haruki | 「ま、麻理さ…?」 | ||
289 | 麻理 | Mari | 「な、なんでも、なんでもな…っ!? ああぅぁぁぁあああああああっ!」 | ||
290 | 押し潰すような締めつけと、 吐き出すような抵抗は予想の範囲だった。 | ||||
291 | けど、この… 麻理さんの口から漏れる苦鳴と、 一瞬で湧き出た目尻からの涙は… | ||||
292 | そして… | ||||
293 | 麻理 | Mari | 「あっ、ああ、あぁぁぁぁ… は~、はぁぁ~、はぁぁぁぁ…んっ、く、うぅ… ひぐっ、あ、うあ…う、く、ん…っ」 | ||
294 | 俺を受け入れるためにも避妊薬を飲むほどに、 ずっと、妊娠するのを避け続けてきた麻理さん。 | ||||
295 | そこまで『大人の対応』にこだわる麻理さんだから、 もしかして、もしかすると… | ||||
296 | 麻理 | Mari | 「はぁ、あ、あ…んっ、あ、あぁ… は、は…入った…か?」 | ||
297 | 春希 | Haruki | 「………は、い」 | ||
298 | 麻理 | Mari | 「そっか… 久しぶりだから、感覚が思い出せなくて」 | ||
299 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
300 | そして、この強がりも… | ||||
301 | 麻理 | Mari | 「北原…」 | ||
302 | 春希 | Haruki | 「はい…」 | ||
303 | 麻理 | Mari | 「久しぶりの男が、お前でよかったよ…」 | ||
304 | 春希 | Haruki | 「っっっ…」 | ||
305 | 麻理 | Mari | 「あ…あぁっ、あっ、んっ、んぅ…くっ… い、いた…ぁぁ…ぅぁんっ、ん、んぅ、ん~っ!」 | ||
306 | もっと、優しくしないと。 もっと、ゆっくり動かないと。 | ||||
307 | わかってるのに、わかってるけど、 麻理さんの健気な反応が、俺を狂わせる。 | ||||
308 | 麻理 | Mari | 「あぁぁぁ、ああっ、ああんっ… ん、く、くぅぁ…あ、ひぅっ、う、んっ…」 | ||
309 | 春希 | Haruki | 「麻理さん…ん、んぷ…」 | ||
310 | 麻理 | Mari | 「あ、あむっ!? ん、くぷ…んぅぅぅっ、あ、ん、む~っ! んっ、んっ、んぅっ…ぷあぁぁ…っ」 | ||
311 | 胎内の一番奥に突き刺し、 覆い被さるように全身をくっつけ、 ついには唇までくっつける。 | ||||
312 | もう一度、舌を奥まで差し入れ、 麻理さんの喘ぎを、息ごと飲み込む。 | ||||
313 | やっと、歯磨き粉のミントの味が薄れて、 麻理さん本来の味が、俺の舌先に伝わってきた。 | ||||
314 | 麻理 | Mari | 「んっ、んぅっ、ん… は、あぷ…ぁ…はぁぁ…ん…んぅ………っ! ぃ、ぃぁぁ…や、あ、う…んんんんんっ!」 | ||
315 | けれど、そうやってキスで落ち着いても、 すぐに彼女の中に入っている俺の下半身が、 鋭い刺激を与えてしまう。 | ||||
316 | 麻理 | Mari | 「あ、ああ、あ… す、好きに…北原の好きに… あぅぁあっ、あっ、あっ…あぁぁんっ」 | ||
317 | その度に麻理さんは顔をしかめ、 苦悶の表情と、泣きそうな声と、 そして、意味だけは裏腹な言葉を漏らす。 | ||||
318 | 歯が、カチカチ鳴ってるのに。 さっき力を抜いたはずの全身が、 ガチガチに凍りついてるのに。 | ||||
319 | 麻理 | Mari | 「はぁ、はぁ、はぁ… ん、ん…あ、く、くぁ、んっ… ん~っ! う、ぐ、あ、あああ…あんっ」 | ||
320 | 俺の腕を握る手に、ものすごい力がこもる。 | ||||
321 | でも、必死で爪を立てないようにしてるんだろう。 手が妙に不自然な形で開いたままになってる。 | ||||
322 | お腹が、息を吐くたびに大きく上下する。 まるで俺のものがそこに入ったり出たりしてるみたいに。 | ||||
323 | 麻理 | Mari | 「はぁ~、はぁぁぁぁ~、あ、あんっ、 んっ、く…はぁぁ…あ、んちゅ…ぷぁ…ぁ」 | ||
324 | それでも、俺が何度でも唇を重ねるたびに、 ほんの少しだけ安心した表情で受け入れてくれる。 | ||||
325 | まるで、俺とのキスが、 幸せなことであるかのような表情で… | ||||
326 | 春希 | Haruki | 「っ…んぷ…あ、あむ… ま、麻理さ…は、ぁ、ぁ…っ」 | ||
327 | 麻理 | Mari | 「ん、北原、は、ぁ…北原ぁ… まさか…まさか、こんななぁ…」 | ||
328 | ため息とも自嘲とも取れる苦笑の声。 | ||||
329 | ほんの少し痛みが和らいだ… というより、持ち前の我慢強さが目覚めてきたんだろう。 | ||||
330 | 麻理 | Mari | 「は、ぁぁ、ぁ… はぁぁ、んっ、く…うぅぅ… お前と…セックスなんて…あぁぁ…」 | ||
331 | 俺を根本まで受け入れながら、 麻理さんは、その事実を反芻して噛みしめる。 | ||||
332 | 大人の力と判断と、子供の感情がごちゃまぜになった、 無邪気だけど苦い、そんな矛盾した深い表情。 | ||||
333 | 春希 | Haruki | 「あ、あぁ…麻理さん… 俺、俺は…っ」 | ||
334 | 俺は、本人すら意図していないその深淵に、 ずるずると引きずり落とされてるのを自覚する。 | ||||
335 | 麻理さんのなかに、吸い込まれていく。 | ||||
336 | 麻理 | Mari | 「あぁぁぁっ、ああっ、あっ! や、あ、あん…はぁぁ…い、た、やぁぁ」 | ||
337 | 俺たちの結合部から漏れ出る音が、 だんだん、粘っこく、大きくなっていく。 | ||||
338 | その光景は、きっと麻理さんにとっては、 俺に知られてはならないものなんだろうけど。 | ||||
339 | 麻理 | Mari | 「あぅぁっ、あっ、あっ… き、きた…あぁ、あん、んぅ、く、あぁぁ…」 | ||
340 | だから俺は、また麻理さんに顔を近づけ、 その、いつもの凛々しさとは違う、 けれどこれも魅力的な表情を堪能する。 | ||||
341 | 頬や目尻に口づけ、こぼれる液体を舐め取り、 逆に唇の周りを俺の唾液で汚す。 | ||||
342 | 麻理 | Mari | 「んっ、んむぅ…あ、むぁ…ちゅぷ…は、んっ、 うぅ…くぅ…はぁんっ、ん、ん…んふっ」 | ||
343 | 麻理さんは、そんな俺のしつこいキスを嫌がらない。 舌で受け入れて、唇で歓迎して、唾液を返してくれる。 | ||||
344 | 俺たちの、社会的立場に照らし合わせてみれば、 ほぼ逆の受け身っぷりだけど、 それでも少しずつ、積極性を出してきてくれている。 | ||||
345 | 麻理 | Mari | 「ん、ちゅぅぅ…あ、あむ、ん…あ、はぁ、ぁぁぁ… あ、ああ…あぁぁぁ…」 | ||
346 | 春希 | Haruki | 「っ…ぁ…ぁああ…あ…っ」 | ||
347 | そんな、心も身体も繋がってる感覚が気持ちよくて、 俺の頭の中に、最後の欲望が湧き上がっていく。 | ||||
348 | 麻理さんの、なかに… | ||||
349 | 麻理 | Mari | 「あっ、あっ、あっ…い、あぁ、ああんっ、ん、んぅ… ひ、く、あ…あぁ、んぁぁ…っ」 | ||
350 | 春希 | Haruki | 「ま、麻理さん、俺…」 | ||
351 | 麻理 | Mari | 「あ………出る、のか?」 | ||
352 | 春希 | Haruki | 「俺、俺…」 | ||
353 | 麻理 | Mari | 「ん…いいぞ。 そのための、薬なんだから」 | ||
354 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
355 | 麻理 | Mari | 「あ、や…っ、 はぁぁんっ、んっ、ん…くぅぁ、ああ…あんっ」 | ||
356 | その言葉を聞いて、 もう俺は、いてもたってもいられなくなってしまった。 | ||||
357 | 麻理さんの、胎内へ… このまま、子宮の中に、奥に… | ||||
358 | 俺の欲望を全て受け止めてもらう。 俺を…救ってもらう。 | ||||
359 | 麻理 | Mari | 「あぁぁぁ、ああ、ああっ! い、いぁ、あああんっ、んっ、あ、あ、あ…」 | ||
360 | 春希 | Haruki | 「あ、あ、あ… うあぁぁ…い、いく…俺…あ、あ…」 | ||
361 | 麻理 | Mari | 「っ、っ…いくのか、北原… 私で…私のなかで…あ、あっ…あぁぁ…あぁぁぁぁっ」 | ||
362 | 春希 | Haruki | 「は、はい… 麻理さんの…麻理さんの、なか…っ」 | ||
363 | 麻理 | Mari | 「んん、ん…来て、ああ、来て… いいから、大丈夫だから… お前で…お前が、いい、から…」 | ||
364 | 春希 | Haruki | 「あ、あ、あ、あ、あ…ああああっ」 | ||
365 | 麻理 | Mari | 「っ!? あ、すご、や…大き…あああああっ!?」 | ||
366 | 春希 | Haruki | 「~~~っ!」 | ||
367 | 麻理 | Mari | 「あ、あああああっ… あ~っ、あ、あ、あ…あああああああぁぁぁぁぁ…っ」 | ||
368 | 目の前が、今度は真っ暗になった。 | ||||
369 | あまりにも激しい射精に。 あまりにも強い快感に。 | ||||
370 | 麻理 | Mari | 「ああっ、ああっ、あ… こ、これ、が………んふぁぁぁっ、あっ…ああっ…」 | ||
371 | 春希 | Haruki | 「あ、ぁぁぁ…あぁぁぁっ」 | ||
372 | 麻理 | Mari | 「北原の………射精? あっ、ま、まだ…まだ出て…あっ」 | ||
373 | 俺の耳元でびゅくびゅく聞こえるってことは、 きっと麻理さんの胎内ではもっと暴れてるに違いない。 | ||||
374 | 彼女はそれを、お腹で受け止めて、 強い違和感に、終わった後も身体をよじらせる。 | ||||
375 | 麻理 | Mari | 「あ、あ、あ…こ、こんなに…長く。 お、お前…本当に、その………若い、な」 | ||
376 | 春希 | Haruki | 「す、すいませ…っ」 | ||
377 | 麻理 | Mari | 「すご…入ってってる… 北原の…熱すぎ…んっ…は、はぁ、はぁぁ…っ」 | ||
378 | そうして、俺の射精が止まるまで… | ||||
379 | 麻理さんは、俺の収縮に合わせて、 びく、びくと身体を反応させていた。 | ||||
380 | 呆然と、俺を見上げ… | ||||
381 | いや、もしかしたら、そのぼうっとした瞳には、 何も映ってなかったかもしれないけど。 | ||||
382 | ……… | .........
| |||
383 | …… | ......
|
Script Chart
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Introductory Chapter | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
1001 | 1008 | 1009 | 1010 | 1011 | 1012 | 1013 |
1002 | 1008_020 | 1009_020 | 1010_020 | 1011_020 | 1012_020 | |
1003 | 1008_030 | 1009_030 | 1010_030 | 1011_030 | 1012_030 | |
1004 | 1008_040 | 1010_040 | 1012_030_2 | |||
1005 | 1008_050 | 1010_050 | ||||
1006 | 1010_060 | |||||
1006_2 | 1010_070 | |||||
1007 |
Closing Chapter | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | ||||||
2001 | 2011 | 2020 | 2027 | 2301 | 2309 | 2316 | 2401 | 2408 | 2501 | 2510 |
2002 | 2012 | 2021 | 2028 | 2302 | 2310 | 2317 | 2402 | 2409 | 2502 | 2511 |
2003 | 2013 | 2022 | 2029 | 2303 | 2311 | 2318 | 2403 | 2410 | 2503 | 2512 |
2004 | 2014 | 2023 | 2030 | 2304 | 2312 | 2319 | 2404 | 2411 | 2504 | 2513 |
2005 | 2015 | 2024 | 2031 | 2305 | 2313 | 2320 | 2405 | 2412 | 2505 | 2514 |
2006 | 2016 | 2025 | 2032 | 2306 | 2314 | 2321 | 2406 | 2413 | 2506 | 2515 |
2007 | 2017 | 2026 | 2033 | 2307 | 2315 | 2322 | 2407 | 2507 | 2516 | |
2008 | 2018 | 2308 | 2508 | 2517 | ||||||
2009 | 2019 | 2509 | ||||||||
2010 | ||||||||||
Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | |||||||
2031_2 | 2312_2 | 2401_2 | 2504_2 | 2511_2 | ||||||
2031_3 | 2313_2 | 2402_2 | 2507_2 | 2513_2 | ||||||
2031_4 | 2313_3 | 2402_3 |
Coda | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Kazusa (True) | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | ||||||
3001 | 3008 | 3014_2 | 3020 | 3101 | 3107 | 3201 | 3207 | 3901 | 3907 |
3002 | 3009 | 3014_3 | 3021 | 3102 | 3108 | 3202 | 3208 | 3902 | 3908 |
3003 | 3010 | 3015 | 3022 | 3103 | 3109 | 3203 | 3209 | 3903 | 3909 |
3004 | 3011 | 3016 | 3023 | 3104 | 3110 | 3204 | 3210 | 3904 | |
3005 | 3012 | 3017 | 3024 | 3105 | 3111 | 3205 | 3211 | 3905 | |
3006 | 3013 | 3018 | 3106 | 3206 | 3906 | ||||
3007 | 3014 | 3019 | |||||||
Common | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | |||||||
3001_2 | 3210_2 | 3901_2 | 3906_2 | ||||||
3015_2 | 3902_2 | 3907_2 | |||||||
3902_3 | 3907_3 | ||||||||
3904_2 |
Mini After Story and Extra Episode | |||
---|---|---|---|
The Path Back to Happiness | The Path Forward to Happiness | Dear Mortal Enemy | |
6001 | 6101 | 4000 | 4005 |
6002 | 6102 | 4001 | 4006 |
6003 | 6103 | 4002 | 4007 |
6004 | 6104 | 4003 | 4008 |
6005 | 4004 | 4009 |
Novels | |||||
---|---|---|---|---|---|
The Snow Melts, And Until The Snow Falls | The Idol Who Forgot How to Sing | Twinkle Snow ~Reverie~ | After the Festival ~Setsuna's Thirty Minutes~ | His God, Her Savior | |
5000 | 5100 | 5200 | 5205 | 5300 | 5400 |
5001 | 5101 | 5201 | 5206 | 5301 | 5401 |
5002 | 5102 | 5202 | 5207 | 5302 | |
5003 | 5103 | 5203 | 5208 | 5303 | |
5004 | 5104 | 5204 | 5209 |
Short Stories | |||
---|---|---|---|
Princess Setsuna's Distress and Her Minister's Sinister Plan | Koharu Climate After the Passing of the Typhoon | This isn't the Season for White Album | Todokanai Koi, Todoita |
7000 | 7100 | 7200 | 7300 |