White Album 2/Script/3001: Difference between revisions

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Jonathanasdf (talk | contribs)
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Jonathanasdf (talk | contribs)
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|167|雪菜|Setsuna
|167|雪菜|Setsuna
|「ん…ちゅ、ぷ…は、あむ、むぁ…は、ぁぁ、ん」
|「…ヨーロッパ?」
|
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|}}
|}}
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|168|春希|Haruki
|168|春希|Haruki
|「ん、んむ…」
|「うん…」
|
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|169|雪菜|Setsuna
|169||
|「は、あぁ…ちゅぅぅ…ん、んく…んぷっ、<br>あ、あ、あ…はむ…むぁ、ぁぁぁ…っ、<br>は、春希、くん…」
|思いっきり感じ合った後、<br>互いのつけた汚れを落とすため、<br>一緒に風呂に入って。
|
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|}}


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|170|春希|Haruki
|170||
|「せ、つな…ぁぁ…ん、んむ…はぁ、ぁ…」
|それでまた…<br>ちょっとだけ、互いを汚してしまって。
|
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|171|雪菜|Setsuna
|171|春希|Haruki
|「も、もう…っ、<br>だからって、食欲を満たしたら、すぐ性欲?」
|「元々は木崎さんって先輩が立てた企画で、<br>当然、本人が行くはずだったんだけど、<br>その週に急に結納が決まったんだとか」
|
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{{WA2ScriptLine
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|172||
|172|雪菜|Setsuna
|俺たちがこうしてベッドで睦みあっている今は、<br>ごちそうさまをしてから5分も経っていなかった…
|「へぇ…結婚するんだその先輩。<br>よかったねぇ」
|
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|173|春希|Haruki
|173||
|「駄目、かな?<br>ん、ちゅ…んむぅ…」
|風呂から上がって、身体を拭いて、髪を乾かして…<br>そのまま何も着けずに、二人でベッドに潜り込む。
|
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{{WA2ScriptLine
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|174|雪菜|Setsuna
|174||
|「や、んっ…<br>は、春希くんって…さっ、<br>みんなが思ってるよりも、ずっと…えっちだよね?」
|だって、服なんか必要ないから。<br>触れあう身体が、こんなにも温かいから。
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|175||
|175|春希|Haruki
|首筋に唇を押しつけ、<br>雪菜の匂いと味を堪能している俺に、<br>雪菜の容赦ない評価が舞い込む。
|「本人は良かったかもしれないけど、<br>だからって一年目の新人に<br>海外出張を押しつけるかなぁ普通…」
|
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|176|春希|Haruki
|176|雪菜|Setsuna
|「幻滅…した?」
|「本当、期待の新人なんだね春希くん。<br>わたしなんか関東から出してもらったことないよ?」
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|177|雪菜|Setsuna
|177|春希|Haruki
|「ううん…<br>だって、ずっと前から知ってたし。<br>はぁぁ、ぁぁ…ん、くぅ…っ」
|「そりゃ、仕事の内容が違うから…」
|
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{{WA2ScriptLine
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|178||
|178|雪菜|Setsuna
|けれど俺は、そんな酷評にもめげることなく、<br>雪菜を責める唇を、舌を、手を、足を止めることはない。
|「でも、上の人たちは日本中を飛び回ってる。<br>わたしはまだそこまで信頼されてないってこと」
|
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{{WA2ScriptLine
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|179||
|179|春希|Haruki
|俺に身体を預ける雪菜を全身で抱きとめ、<br>柔らかな胸を力強く揉みしだく。
|「だからそれが普通なんだって…」
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|180|春希|Haruki
|180||
|「雪菜だって…えっちだろ?」
|休みの前日は眠るのがもったいなくて、<br>こうして暗い部屋の中でお喋りしてるうちに、<br>いつの間にか夜が明けてるなんてこともよくある。
|
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{{WA2ScriptLine
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|181|雪菜|Setsuna
|181||
|「あ、あ、あ、あ、あっ…<br>や、ひどい…今、しびれたよぅ」
|で、そこから眠ってしまったら、<br>雪菜は大抵夕方までベッドの中でモゾモゾしてて、<br>休日を無駄にしたって嘆くことになる訳で。
|
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|}}
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{{WA2ScriptLine
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|182||
|182|雪菜|Setsuna
|乳首を指先で引っ掻くように刺激すると、<br>全身を震わせながら、そこを固くする。
|「でも…ヨーロッパか。<br>ふぅん、ヨーロッパねぇ」
|
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|183|雪菜|Setsuna
|183|春希|Haruki
|「ひゃぅぅんっ、ん、ん、ん~っ、<br>あ、や、きもちい…ぃぅんっ…<br>う、うん………わたしも、えっちだ、ね」
|「…なんだよ?」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|184|春希|Haruki
|184|雪菜|Setsuna
|「ま…ずっと前から知ってたけど。<br>ん、ちゅぅ…は、あむ、む、ぅぅ」
|「…ううん。<br>なんでもない」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|185|雪菜|Setsuna
|185|春希|Haruki
|「はぁぁぁんっ、ん、くぅ…や、ぁんっ、<br>は、春希く…んぅ…ん…ん~っ、くぷ…<br>ちゅぅぅぅ…あ、んむ…ん、んぅぅ…」
|「………」
|
|"........."
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|186||
|186||
|俺が無理やり横を向かせて強く唇を吸うと、<br>吸い出されるように舌を俺の口中に流し込み、<br>激しく動かして互いの快感を刺激する。
|ただ今日のお喋りは、<br>ネタ的にちょっとだけ雪菜のテンションが下がっていた。
|
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{{WA2ScriptLine
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|187|春希|Haruki
|187|雪菜|Setsuna
|「せ、雪菜…あ、ぁぁ…んむ、ちゅ、ぅぅ…」
|「遠いよね、ヨーロッパ…<br>学生の頃だったら、行きたくても行けなかったよね」
|
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|188||
|188|春希|Haruki
|雪菜の両脚は、俺の両脚に内側から押し出されて、<br>大きく割り開かれていた。
|「そりゃ、まぁ…」
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|189||
|189|雪菜|Setsuna
|下着の中心がぷっくりと盛り上がり、<br>傍目に見たら、これがあの雪菜とは信じられないくらい、<br>はしたなくていやらしい格好だった。
|「でも、今なら行ける。<br>お金も行動力も、あの頃とは段違いだもんね。<br>だから…どこへでも飛んで行ける…」
|
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{{WA2ScriptLine
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|190|雪菜|Setsuna
|190|春希|Haruki
|「あぁぁぁ…んんっ、ん、くぅっ…<br>あ、やぁぁ…きもち、い…んっ、んぅ…」
|「あのさ…<br>雪菜が何を心配してるのか知らないけどさ」
|
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|191||
|191|雪菜|Setsuna
|タイツの繊維に沿って太股を上下に撫でさすると、<br>ぴんと張った太股の肉がぷるぷると震え、<br>俺の手のひらに快感を伝えてくる。
|「別に心配なんかしてないよ…?<br>飛行機が落ちたらとか、テロが起きたらなんて、<br>いちいち心配してたらきりがないもんね」
|
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{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|192||
|192|春希|Haruki
|柔らかくて滑らかなその手触りを堪能するように、<br>ゆっくりと、そして強弱をつけて、<br>太股から膝頭、ふくらはぎへと手を進める。
|「ヨーロッパにいくつの国があると思ってんだ?<br>どれだけ広いと思ってんだ…?」
|
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|}}
Line 1,168: Line 1,168:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|193|雪菜|Setsuna
|193|雪菜|Setsuna
|「は、春希、く…ぅぅんっ、ん、や、はぁっ…<br>あ、だ、め…わ、わたし…お、下ろし…ぃぅんっ」
|「………会話が噛み合ってないよ、春希くん」
|
|
|}}
|}}
Line 1,174: Line 1,174:
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{{WA2ScriptLine
|194||
|194||
|両の足が浮かされているせいで踏ん張れない雪菜が、<br>不安そうな声を響かせる。
|雪菜は多分、<br>たった一つの国のことしか思い浮かべていない。
|
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|}}
Line 1,180: Line 1,180:
{{WA2ScriptLine
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|195||
|195||
|…けれど、その震える声のそこかしこに、<br>期待に満ちた響きが含まれるように思えるのは、<br>単なる俺の誇大妄想だろうか?
|EU加盟国。公用語はドイツ語。<br>その首都は『音楽の都』なんて称されて…
|
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Line 1,186: Line 1,186:
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|196|春希|Haruki
|196|春希|Haruki
|「もっと声、たくさん聞かせて…」
|「訪問先はスペインとイタリアとフランスだけ」
|
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Line 1,192: Line 1,192:
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{{WA2ScriptLine
|197||
|197||
|手のひらで、ふくらはぎと脛を何度も往復させ、<br>そのまま足の甲、指先へとさらに伸ばす。
|だから俺は、その某国には該当しない、<br>まるでどっかの卒業旅行みたいなラインナップを<br>正直に、率直に告げる。
|
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{{WA2ScriptLine
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|198||
|198|春希|Haruki
|雪菜の足の指は、きゅっと握り込まれ、<br>可愛らしく縮こまっていた。
|「それ以外の国には、<br>一歩も足を踏み入れたりしない。約束する」
|
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Line 1,204: Line 1,204:
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{{WA2ScriptLine
|199|雪菜|Setsuna
|199|雪菜|Setsuna
|「で、でも………お隣っ、<br>も、もう、夜勤じゃなくなっちゃったって…」
|「………」
|
|"........."
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{{WA2ScriptLine
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|200|春希|Haruki
|200|春希|Haruki
|「大丈夫だから…<br>気持ちよかったら、気持ちいいだけ声、出して」
|「だから、さ」
|
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|201||
|201|雪菜|Setsuna
|その、雪菜の足の指先を俺の手で包み込み、<br>やわやわと揉むように温める。
|「そんなこと、何も気にしてないよ。<br>ただ、無事に帰ってきてくれたら、それでいい」
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{{WA2ScriptLine
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|202||
|202|春希|Haruki
|爪先も、かかとも、足裏も、<br>ずっと立ち仕事してたせいか少し冷たかった。
|「ありがと…」
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{{WA2ScriptLine
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|203|雪菜|Setsuna
|203||
|「だ、だめだよぅ…<br>だって…わたしの“あのとき”の声、<br>おっきいって、春希くん…」
|『別に心配なんかしてない』って、<br>ついさっき言ったばかりの雪菜が、<br>ちょっと辻褄の合わないお願いをする。
|
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{{WA2ScriptLine
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|204|春希|Haruki
|204||
|「お隣さ…<br>先月末に転勤で引っ越しちゃって、今は空き部屋」
|だから俺は、雪菜を安心させるため、<br>彼女の肩を抱いていた腕を下ろして手を繋ぐ。
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|205|雪菜|Setsuna
|205||
|「そ、それ…早く言ってよぅ…っ!<br>あっ、あ、あ、あ、あああああ~っ!」
|雪菜の手は、俺の手に捕らえられると、<br>むずがるように指を動かし、一本ずつ重ね合い、<br>ぎゅっと握り込む。
|
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{{WA2ScriptLine
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|206||
|206|雪菜|Setsuna
|その瞬間、声の高さも音量も一気に跳ね上がった。
|「お土産、期待してるね?」
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{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|207||
|207|春希|Haruki
|こんなにも素直な雪菜が、<br>あまりにも愛おしい。
|「もちろん。<br>リクエストがあったらなんでも言ってくれ」
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|}}
Line 1,258: Line 1,258:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|208|雪菜|Setsuna
|208|雪菜|Setsuna
|「あっ、あっ、あ~っ、<br>あぅぁぁんっ、ぃぅっ、ふぁぁんっ、ん、く…」
|「ね、家族の分もお願いしていい?<br>お母さん、バッグとか欲しがると思うんだ。<br>あと孝宏も…ちゃんとお餞別は渡すから」
|
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|}}
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{{WA2ScriptLine
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|209||
|209|春希|Haruki
|足の裏をくすぐるように愛撫すると、<br>雪菜の全身がびくびく反応する。
|「…善処します」
|
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|}}
Line 1,270: Line 1,270:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|210||
|210||
|それは、俺の指に摘まれた乳首のせいかもしれないし、<br>俺の舌に蹂躙されてる耳の穴のせいかもしれなかった。
|何も心配することはない。<br>何も憂うことなんかありはしない。
|
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|}}
Line 1,276: Line 1,276:
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{{WA2ScriptLine
|211||
|211||
|それだけ、俺の全身が雪菜に絡みつき、<br>身体中のどこにも触れてないところがないくらい、<br>激しく包み込んでいる証拠。
|だってもう、五年だ。
|
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{{WA2ScriptLine
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|212|雪菜|Setsuna
|212||
|「あぁぁぁぁっ、や、はぁんっ、ん、く…<br>は、春希、くん…あ、あぁ…ぁぁぁ…」
|俺たちの五年は、何者にも侵されない、<br>揺るぐはずのない、切れるわけなんかない絆だ。
|
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{{WA2ScriptLine
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|213|春希|Haruki
|213||
|「ん、ん…はぁ、あ、んっ…」
|だから…
|
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{{WA2ScriptLine
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|214||
|214|雪菜|Setsuna
|雪菜は、もう隠さない。
|「それで…出発はいつなの?」
|
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{{WA2ScriptLine
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|215||
|215|春希|Haruki
|必死で口を押さえていた手をどけて、<br>激しい息遣いも、高く響く声も、舌と唾液の奏でる音も、<br>全てを、かつて静かだった空間の中にさらけ出す。
|「…12月17日」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|216|雪菜|Setsuna
|216||
|「いい、う、うぅんっ、ああああっ、あ~っ!<br>き、もち、いぃぃ…よ、ぉ…は、春希、くぅん…っ」
|…やばい。
|
|
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|}}


{{WA2ScriptLine
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|217|春希|Haruki
|217|雪菜|Setsuna
|「雪菜…ぁ」
|「…戻ってくるのは?」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|218||
|218|春希|Haruki
|かかとからふくらはぎ、そして膝裏へ…<br>ナイロンの感触と肉の弾力を指先と手のひらで堪能し、<br>少しだけ力を込め、その弾力に抵抗してみる。
|「………」
|
|"........."
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|}}


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|219||
|219||
|タイツ越しの雪菜の足の肌は、俺の手に吸いつき、<br>無意識のうちに、中心へと誘っていく。
|実は今回、一番心配してたのは、<br>行き先じゃなくて、日程の話だった。
|
|
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Line 1,330: Line 1,330:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|220||
|220||
|…太股から、さらにその真ん中へと。
|だって…
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|}}
Line 1,336: Line 1,336:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|221|雪菜|Setsuna
|221|雪菜|Setsuna
|「あ、あ、あ…ああああんっ!<br>い、ふぅっ、ふ、あ、あ…ひぅぅぅぅっ」
|「……春希、くん?」
|
|
|}}
|}}
Line 1,342: Line 1,342:
{{WA2ScriptLine
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|222|春希|Haruki
|222|春希|Haruki
|「あ…」
|「12月24日…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|223||
|223|雪菜|Setsuna
|そこに触れた瞬間…
|「………何時の飛行機?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|224||
|224|春希|Haruki
|今までの温かさとは別種のあまりの熱さに、<br>思わずその場で指先が止まってしまう。
|「………に、向こうを発つ予定だから、<br>成田着は25日の…夜?」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|225|春希|Haruki
|225|雪菜|Setsuna
|「雪菜………これ」
|「えええええ~!?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|226|雪菜|Setsuna
|226|春希|Haruki
|「い、言ったじゃない…<br>わたしは、いつでも熱いままだよって…<br>う、ん、あ…あぁぁぁ…ふぁぁぁぁっ」
|「痛っ!?<br>痛いって、雪菜!」
|
|
|}}
|}}
Line 1,372: Line 1,372:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|227||
|227||
|雪菜は、恥ずかしそうではあったけど、<br>決して否定はしなかった。
|握り合っていた手にいきなり爪が食い込み、<br>怨嗟の叫び声が耳をぶん殴るように響く。
|
|
|}}
|}}
Line 1,378: Line 1,378:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|228||
|228||
|そこが、すでに下着を通り越して<br>タイツにまで染みを作っているという事実を。
|まぁ、怒っても当然なんだけど。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|229|春希|Haruki
|229|雪菜|Setsuna
|「もっと…開いて」
|「クリスマスイブは?<br>一週間ルールは!?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|230|雪菜|Setsuna
|230|春希|Haruki
|「う、ん………はぁ、ぁ…<br>あ、あ…ぃぅぅんっ、ん、くっ…<br>はぁ、はぁ、はぁぁぁ…ん、くぅ」
|「ご、ごめん…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,396: Line 1,396:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|231||
|231||
|雪菜の両脚を、今まで以上に割り開くと、<br>そこは今まで以上に膨れ上がり、<br>染み出した液が灯りに照らされ、てかてかと光る。
|さっきだって守ったのに散々拗ねられた一週間ルールが、<br>とうとう風前の灯火に追い込まれてしまったから。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|232|雪菜|Setsuna
|232||
|「はぁぁぁぁっ、あ~っ、あ、ああ…<br>い、つぅっ、ん、んく…ふぁぁ…っ」
|しかも、クリスマスイブに会えないという、<br>恋人同士としては致命的なおまけつきで。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|233||
|233|雪菜|Setsuna
|そこの中心に人差し指を押し込むと、<br>タイツもショーツも巻き込み、<br>雪菜の中心へと、第一関節くらいまで埋め込まれる。
|「ごめんじゃないよぉ!<br>とっくにホテルだって予約したじゃない!<br>有海インテグラル!」
|
|
|}}
|}}
Line 1,414: Line 1,414:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|234|春希|Haruki
|234|春希|Haruki
|「あ、あ…ぅぁ、ぁぁ…っ」
|「その…<br>今ならまだキャンセル料発生しないし」
|
|
|}}
|}}
Line 1,420: Line 1,420:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|235||
|235||
|たったそれだけで、俺の指先は強く締めつけられ、<br>熱さと滑らかさが快感となって全身に流れ込み、<br>どんどん俺の我慢を奪っていく。
|あの、二年前のイブのリベンジの意味を込めて、<br>去年から毎年、あのトラウマのホテルを押さえてる。
|
|
|}}
|}}
Line 1,426: Line 1,426:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|236||
|236||
|こんなもどかしい行為じゃなく、<br>もっと直接的な欲求に、脳を支配されていく。
|つまり今年は、そのトラウマ克服の儀式まで、<br>ないがしろにしてしまう訳で。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|237|春希|Haruki
|237|雪菜|Setsuna
|「せ、雪菜…っ」
|「なんとかならないの?<br>ギリギリ24日中に帰ってくることは?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|238|雪菜|Setsuna
|238|春希|Haruki
|「あ、あぁ…<br>は、春希くんのも…熱…っ」
|「それが…24日の午前中までパリで仕事で…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,444: Line 1,444:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|239||
|239||
|雪菜のお尻の下の俺のものが、<br>徐々に雪菜の尻肉を持ち上げていく。
|経費節減の折もあって、<br>色んな編集部の仕事もまとめて請け負っていたら、<br>いつの間にか日程が膨らんでいたというのは内緒だ…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|240||
|240|雪菜|Setsuna
|俺は、自らの激情に身を委ね、<br>けれど一気に決着をつけるにはこの状況が名残惜しくて…
|「…どうしても、駄目ってこと?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|241||
|241|春希|Haruki
|雪菜のスカートをまくり上げると、<br>その中心へと、直接指を触れていく。
|「本当にごめん!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|242|雪菜|Setsuna
|242||
|「ひゃっ…あああああああああっ!」
|でも、仕方ないんだ…
|
|
|}}
|}}
Line 1,468: Line 1,468:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|243||
|243||
|そこに指を差し入れた途端、<br>じゅぷ、という粘ついた音とともに、<br>灼けるような熱さと締めつけが俺を歓迎してくれる。
|風岡二世とか風岡チルドレンと呼ばれる俺としては、<br>あの偉大なる先輩の名誉を汚すことだけは、<br>絶対にあってはならない。
|
|
|}}
|}}
Line 1,474: Line 1,474:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|244||
|244||
|先程までの滑らかな手触りと異なり、<br>粘つく穴から次々と湧き水が垂れ流され、<br>ひくひくと蠢く入り口が、逆に指を呑み込む。
|…だってあの人なら、<br>あと二か国、三箇所くらいはまだ余裕でねじ込むし。
|
|
|}}
|}}
Line 1,480: Line 1,480:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|245|雪菜|Setsuna
|245|雪菜|Setsuna
|「うぁぁ、あっ、あぁ、ああんっ、は、あ、あぁ…<br>はぁっ、はぁっ、はぁぁっ…い、いあ、やぁぁ…」
|「………っ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|246||
|246|春希|Haruki
|下着が、俺の手の形に盛り上がり、<br>もぞもぞと形を変えるさまが俺の目に入り、<br>そこから脳に伝わり、欲情へと変換される。
|「雪菜…?」
|
|
|}}
|}}
Line 1,492: Line 1,492:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|247||
|247||
|自分がしているのに、<br>まるで雪菜にさせられているような、<br>そんな都合のいい妄想に囚われる。
|と、俺の手を握りしめてた雪菜の手が、すっと離れる。
|
|
|}}
|}}
Line 1,498: Line 1,498:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|248||
|248||
|雪菜のなかに埋め込んだ指は、<br>いつの間にか根本まで熱さに包まれ、<br>内壁の収縮や振動が全て伝わってくる。
|ついでに胸に乗せていた頭も離れ、<br>さらに絡め合っていた脚も、何もかも…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|249||
|249|雪菜|Setsuna
|このまま食いちぎられたら<br>どれだけ気持ちいいだろうかとか、<br>また、倒錯した妄執が頭をもたげる。
|「もう知らない!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|250|雪菜|Setsuna
|250|春希|Haruki
|「あ、あ、あ…あああああっ、<br>い、いぅっ、は、春希くん…や、そん…ひぅぅっ、<br>い、い…んん~っ、あ、はぁぁぁんっ!」
|「あ…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,516: Line 1,516:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|251||
|251||
|けれど俺の指は、そんな俺の想像に抵抗して、<br>雪菜のなかを縦横無尽に暴れ回る。
|離れたかと思うと、<br>そのまま俺にぷいっと背中を向けてしまった。
|
|
|}}
|}}
Line 1,522: Line 1,522:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|252||
|252||
|指を曲げて、雪菜の下腹部をなかから擦り、<br>激しく出し入れして溜まっていた液を掻き出す。
|…二人を包んでいた布団ごと。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|253||
|253|春希|Haruki
|そうするたびに、そこは更にきつく締まり、<br>けれど漏れ出すのを止められずに、<br>下着をとろとろにぬめらせていく。
|「雪菜…おい」
|
|
|}}
|}}
Line 1,534: Line 1,534:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|254|雪菜|Setsuna
|254|雪菜|Setsuna
|「ああっ、ああっ、あああっ…<br>や、だ、だめ…いやぁ…はぁぁぁっ、<br>そん、な…強…うぅぅんっ」
|「………」
|
|"........."
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|255||
|255|春希|Haruki
|何度も何度も身体を重ねて開発していった。<br>雪菜の弱いところを一つずつ見つけていった。
|「雪菜ちゃん?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|256||
|256|雪菜|Setsuna
|そうして一緒に覚えていくたびに、<br>雪菜は喘ぎ、泣き、震え、引きつらせ、弛緩し…<br>そして、溢れさせていった。
|「………っ」
|
|
|}}
|}}
Line 1,552: Line 1,552:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|257||
|257||
|えっちに…なっていった。
|声を掛けても、布団越しに肩を揺すぶっても、<br>頑なに背中を向けたまま、寝たふりを続ける。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|258|雪菜|Setsuna
|258||
|「あ、あ、あ…ああああっ、はぅっ、あ、うぁ…<br>も、もう…いいよぉ、そんなに…しないでいいよぅ。<br>わ、わた、わたし…いっしょが、いいよぉ」
|出張が決まったときから、<br>いつかは来るとわかってた試練だけど…
|
|
|}}
|}}
Line 1,564: Line 1,564:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|259||
|259||
|まだ指だけで、しかも入れたばかりなのに、<br>雪菜はもう、何度か軽く達してるっぽかった。
|こう、実際に来てみると、<br>やっぱりしんどいと言うか何と言うか…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|260||
|260|春希|Haruki
|無意識なのか誘ってるのか、<br>俺の指が収まってるところを中心に下半身を蠢かせ、<br>その下にある俺の中心をお尻の谷間に挟み、刺激する。
|「お土産、買ってくるから」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|261||
|261|雪菜|Setsuna
|雪菜の身体から、汗だけとは思えない匂いが漏れる。<br>胸一杯に吸い込むことで、俺を狂わせる麻薬の香り…
|「………」
|
|"........."
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|262|雪菜|Setsuna
|262|春希|Haruki
|「はぁ、あ、あぁぁ…だ、だめ、だめぇ…<br>ね、ねぇ、春希くぅん…もう、もう…ね?」
|「欲しいものなんでも言っていいから。<br>ヴィ○ンでも○ッチでもプラ○でもエ○メスでも…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|263|春希|Haruki
|263||
|「雪菜…ぁ」
|だからせめて布団だけでも<br>一緒に使わせて欲しいと言うか…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|264||
|264|雪菜|Setsuna
|匂いだけじゃなく、そのかすれた声も。熱い吐息も。
|「そんなのいらない!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|265||
|265|春希|Haruki
|俺の方を振り返った、その涙と唾液まみれの表情も。
|「雪菜…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|266||
|266|雪菜|Setsuna
|何もかも、俺の中の全ての欲望を喚起して、<br>その塊をただひとところに集中させていく。
|「春希くん、わたしのこと全然わかってない!<br>そんな高いお土産もらったくらいで許しちゃうほど、<br>安い女じゃないんだもん!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|267|雪菜|Setsuna
|267|春希|Haruki
|「あっ…あぁ…熱…<br>は、春希くんの…かたち…あ、あぁ、ぅぁぁんっ、<br>ん…ね、ねぇ…ねぇ…っ」
|「そんなこと…わかってるって」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|268|春希|Haruki
|268|雪菜|Setsuna
|「は、あ、あぁ…っ」
|「っ…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,624: Line 1,624:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|269||
|269||
|雪菜が、もう一度悩ましくお尻をくねらせる。
|布団の中から聞こえてくる雪菜の声は、<br>結構本気がかった涙声だった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|270||
|270|春希|Haruki
|互いの下着に隔てられた<br>互いの大事な部分が呼び合ってる。
|「なぁ、雪菜…<br>こっち向いて」
|
|
|}}
|}}
Line 1,636: Line 1,636:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|271||
|271||
|雪菜のなかから染み出した液と、<br>俺の先から漏れ出た液で繋がっていく。
|だから俺は、なんとか雪菜の心を解きほぐそうと、<br>布団の中に手を入れ、その肩に優しく触れ…
|
|
|}}
|}}
Line 1,642: Line 1,642:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|272|雪菜|Setsuna
|272|雪菜|Setsuna
|「はぁ、はぁ、ぁぁぁ…<br>い、いいよね、もう…ね?<br>春希くん…あ、あぁぁ…あんっ」
|「いやらしい手つきで触らないで!<br>…そういうことされるとつい嬉しくて、<br>いつの間にか誤魔化されちゃうんだもん」
|
|
|}}
|}}
Line 1,648: Line 1,648:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|273|春希|Haruki
|273|春希|Haruki
|「なに、が…?」
|「………悪い」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|274|雪菜|Setsuna
|274||
|「い、じわる…ぅぅ…<br>ぅぅんっ、あっ、や、あ、あああ…<br>あああんっ、んっ、ん、くぅぅ…っ」
|その嬉しい言葉に、そっと手を引っ込める。
|
|
|}}
|}}
Line 1,660: Line 1,660:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|275||
|275||
|『いいよね?』の先を、雪菜に言わせたい。
|スキンシップだけでほだされるなんて…<br>もっと安いじゃないかよ、それ。
|
|
|}}
|}}
Line 1,666: Line 1,666:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|276||
|276||
|何がいいのかを、何をして欲しいのかを、<br>雪菜の表情から、雪菜の声から伝えて欲しい。
|なんて、本当はわかってる。<br>雪菜が、俺にだけあまりにも価値不相応だって。
|
|
|}}
|}}
Line 1,672: Line 1,672:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|277||
|277||
|そしたら俺は…
|俺が客だと、自分の値段をディスカウントしまくって、<br>出血大放出してしまう女の子なんだって。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|278|雪菜|Setsuna
|278|春希|Haruki
|「い、い………して」
|「ごめん」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|279|春希|Haruki
|279||
|「っ…」
|なのに俺は、そんな彼女の<br>深い愛情と篤い信頼を裏切って…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|280|雪菜|Setsuna
|280||
|「して…してぇ…<br>わたしに…なかに…たくさん…もっと…<br>すごいこと、してぇ…っ」
|なんとか取り戻さないと。
|
|
|}}
|}}
Line 1,696: Line 1,696:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|281|春希|Haruki
|281|春希|Haruki
|「せつ、な…っ」
|「毎日、電話するから」
|
|
|}}
|}}
Line 1,702: Line 1,702:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|282|雪菜|Setsuna
|282|雪菜|Setsuna
|「ああぁぁぁっ…あ、ぁぁんっ」
|「………」
|
|"........."
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|283||
|283|春希|Haruki
|そして今の雪菜は、<br>俺のそんな身勝手ではしたないお願いも、<br>ちゃんと受け止めてくれる。
|「帰ったら、すぐに会いに行くから。<br>会社、休み取ってゆっくり過ごそう?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|284||
|284|雪菜|Setsuna
|俺を興奮させ、自分も興奮して、<br>一緒に高めあい、一緒にもっとえっちに…
|「………っ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|285|雪菜|Setsuna
|285|春希|Haruki
|「は、春希く…あ、あぁ…うぁぁぁぁ…っ」
|「そうだ、帰ってきたら旅行に行かないか?<br>雪菜の行きたいところ、どこにだって付き合うからさ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|286||
|286|雪菜|Setsuna
|雪菜のなかから引き抜くと、<br>そのままタイツとショーツに両手をかけて引きずり下ろす。
|「………旅行」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|287||
|287|春希|Haruki
|ようやく地に着いた足を踏ん張って、<br>雪菜が俺から腰を浮かせてくれる。
|「そう、旅行!」
|
|
|}}
|}}
Line 1,738: Line 1,738:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|288||
|288||
|俺の目の前に、雪菜の白くて丸いお尻の肌が、<br>ようやく晒される。
|食いついた! 今だ!
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|289|雪菜|Setsuna
|289|春希|Haruki
|「あ、あ、あ…ぁぁぁ…」
|「スキーでもいいし、テーマパークで遊び倒しても…<br>あ、温泉で年末年始ゆっくり過ごすのもいいな。<br>雪菜、のんびりする方が好きだもんな」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|290||
|290|雪菜|Setsuna
|その時には、既に俺も下着を脱いでて、<br>固くそそったものが雪菜のお尻に直接挟まれる。
|「旅行、かぁ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|291||
|291|春希|Haruki
|その熱さと感触に、雪菜が感嘆の声を漏らし…
|「明日、計画立てないか?<br>年末年始のさ」
|
|
|}}
|}}
Line 1,762: Line 1,762:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|292|雪菜|Setsuna
|292|雪菜|Setsuna
|「あ…? え、あ、ぁぁ…っ、<br>や、まだ…ああああああああっ!」
|「ん~…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,768: Line 1,768:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|293||
|293||
|俺はもう、ゆっくりと雪菜を剥くことができずに、<br>脱がせた途中のままで入り込んでいく。
|もうここしかない。<br>今、雪菜は完全に興味を持ってくれてる。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|294|雪菜|Setsuna
|294|春希|Haruki
|「ふぁぁっ、ああっ、あんっ…<br>あ、あ、あ…やだ、わたし、動けな…っ、あああんっ」
|「一緒に旅行代理店行こう?<br>安くしてくれる知り合いがいるんだよ。<br>前の上司の親友でさ、今度の出張でも…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,780: Line 1,780:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|295||
|295||
|俺の上で、両脚の自由を奪われた雪菜が、<br>もどかしそうに足をばたばた揺らす。
|冬のボーナスも出たところだし、<br>雪菜の笑顔に払う金に糸目を付ける気はないし。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|296|春希|Haruki
|296|雪菜|Setsuna
|「っ…あ、ぁぁ…」
|「…行きたいところ、どこでもいいの?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|297||
|297|春希|Haruki
|その刺激が結合部に伝わり、<br>二人の快感を増幅させていく、<br>悪いんだかいいんだかわからないスパイラル。
|「もちろん! 北海道でも九州でも!<br>なんなら足を伸ばして香港とかグァムとか…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|298|雪菜|Setsuna
|298||
|「あっ、あっ、あっ、あ…ぁぁ…<br>は、春希くん…お、重く、ない?」
|雪菜が俺にはとことん安く値付けするように、<br>俺は雪菜にとことん高い価値を見出してるんだから。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|299||
|299|雪菜|Setsuna
|そんな凄い格好で繋がってるのに…
|「………フランス」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|300||
|300|春希|Haruki
|俺に無理やりそんな格好をさせられてるのに、<br>それでも雪菜は俺の方を心配してしまう。
|「………ぇ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|301|春希|Haruki
|301|雪菜|Setsuna
|「あ、あぁ…う、んっ…<br>く、くぅ…ぅぁ…」
|「12月24日…<br>クリスマスミサ、一緒に行きたい。<br>…ストラスブールの、大聖堂の」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|302|雪菜|Setsuna
|302|春希|Haruki
|「はぁっ、ああっ、ああんっ、んぅぅっ…<br>は、はぁ…あ、くふっ…う、ぅぅ…ん」
|「………………え?」
|
|
|}}
|}}
Line 1,828: Line 1,828:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|303||
|303||
|不安定な格好のまま抱え上げてるから、<br>あまり速くは動けない。
|…なんだけど。
|
|
|}}
|}}
Line 1,834: Line 1,834:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|304||
|304||
|雪菜の全身をゆっくりと引き上げ、<br>軽く力を抜き、もう一度奥まで差し込む。
|雪菜の発した『おねだり』は、<br>金額面とは別次元のところにあった。
|
|
|}}
|}}
Line 1,840: Line 1,840:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|305||
|305||
|そこに、雪菜がもどかしそうに体をよじる動きが加わり、<br>もどかしくも、心地良い刺激となって伝わる。
|彼女は、やっぱ自分で言う通り、<br>『安い女じゃない』のかもしれなかった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|306|雪菜|Setsuna
|306||
|「あ、あん、ん、く…<br>あぁ、ぁぁぁ…はぁ、んっ、んっ、んっ…」
|………
|
|.........
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|307||
|307|雪菜の父|Setsuna's Father
|ようやく、その不自由さに慣れてきたらしい雪菜が、<br>俺と呼吸を合わせて、リズミカルに腰を動かし始める。
|「フ…フランスだと!?」
|
|
|}}
|}}
Line 1,858: Line 1,858:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|308|春希|Haruki
|308|春希|Haruki
|「う、く、ぁ…あぁ…雪菜、ぁ」
|「………は、はい。<br>それでその、是非、雪菜さんと同行したく、<br>お父さんのお許しを頂きに上がった次第で…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|309||
|309|雪菜|Setsuna
|俺が力を抜いたタイミングでお尻を揺らし、<br>きゅっと中を締めるように刺激を与えてくれる。
|「なんでそんな変に堅い言い方になっちゃうの?<br>春希くん、いつもと全然違うよ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|310|雪菜|Setsuna
|310||
|「はぁぁ、ん、んぅ…あぁぁ…今、おく…<br>ふぅぅんっ、ん…あぁ…ぁぁぁ…はぁぁぁぁ~」
|なるだろそりゃ…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|311||
|311|雪菜の父|Setsuna's Father
|俺のものを胎内で感じ取り、<br>突き刺さるたびに高い声で喘ぎ、<br>抜かれるたびに感嘆のため息を漏らす。
|「海外旅行…?<br>しかも結婚前の娘と二人きりで…?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|312||
|312|春希|Haruki
|俺を、全身全霊で感じてくれてる。
|「す、すいませんっ!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|313|春希|Haruki
|313||
|「ん、く…ぅぁ、あぁぁっ」
|というわけで、<br>結局、土曜日のデートは…
|
|
|}}
|}}
Line 1,894: Line 1,894:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|314||
|314||
|だから俺も、全身全霊で雪菜を感じる。
|旅行代理店の後、<br>小木曽家というコースを辿ることになった。
|
|
|}}
|}}
Line 1,900: Line 1,900:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|315||
|315||
|中に埋まってるときの秘肉の<br>温かさと柔らかさと熱さときつさ。
|…胃が痛い。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|316||
|316|孝宏|Takahiro
|引き抜いたときの、<br>名残惜しそうにめくれ上がるヒダと潤滑液。
|「なぁなぁ、せっかくのフランス旅行なのに、<br>なんでそんな訳わかんない田舎行くんだよ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|317|雪菜|Setsuna
|317|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「んぅぅぅっ、んっ、んっ、ん~っ!<br>は、ふぁ、ふぅぅ…はぁ、あ、あんっ…」
|「そうよ、ストなんとかなんて聞いたことないわよ。<br>フランスならパリでしょ普通?<br>お買い物だって絶対そっちの方が…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|318||
|318|雪菜|Setsuna
|たぷりと揺れる形のいい胸。<br>柔らかなお腹。<br>張りのある太股。
|「も~、わかってないんだから二人とも。<br>世界遺産なんだよ?<br>まるで中世そのままの街並みなんだから!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|319||
|319|孝宏|Takahiro
|汗いっぱいで、滑らかに俺の胸でこすれる背中。<br>ふわりと鼻腔をくすぐる髪と、その香り。<br>俺の全身に心地良い熱さを伝える、火照った肌。
|「京都だって平安時代そのままの街並みだよ…」
|
|
|}}
|}}
Line 1,930: Line 1,930:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|320|雪菜|Setsuna
|320|雪菜|Setsuna
|「あぁぁぁっ、ああんっ、ん…ふ、ぅぅ…<br>んっ、く、くぅ…あ、は、はぁぁ…<br>春希くん…春希、くぅん…っ」
|「そうよ、海外の観光客に京都は大人気でしょ?<br>それとおんなじことじゃない」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|321||
|321|雪菜の母|Setsuna's Mother
|また俺、雪菜とセックスしてる…
|「でもねぇ…<br>お土産に民芸品とかいらないのよねぇ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|322||
|322|孝宏|Takahiro
|一番幸せを感じる瞬間を、雪菜にもらってる…
|「そうそう。<br>変なキルトとか買ってこられても<br>置き場に困るって言うか」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|323|春希|Haruki
|323|雪菜の父|Setsuna's Father
|「せ、雪菜…あ、ぁぁ…ぅんっ…」
|「お前たちちょっと静かにしてなさい!<br>私は北原君と話をしてるんだ!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|324|雪菜|Setsuna
|324|春希|Haruki
|「わ、わたし、わたし…<br>ふぁぁぁ…あ、ああ…や、いい…いい、よ…」
|「すいません…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|325|春希|Haruki
|325||
|「俺、も…う、ん…うん…」
|どうして自分が謝らなければならないのかわからないけど、<br>とりあえず自主的に謝らなければ気が済まなかった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|326||
|326|雪菜の父|Setsuna's Father
|雪菜の吐息からも、喘ぎ声からも、<br>この格好じゃ見えないけれど、その表情からも。
|「それで…聞かせてもらおうか?<br>どういうつもりでそんな旅行を計画したのかを…」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|327||
|327|春希|Haruki
|雪菜からも、幸せを感じ取れる。<br>そして彼女の幸せが、俺を幸せにする。
|「仕事の都合で、クリスマスの最中は<br>ヨーロッパにいることになったので…<br>雪菜さんと本場のクリスマスを過ごしたいと」
|
|
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|}}
Line 1,978: Line 1,978:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|328||
|328||
|多分、雪菜の方も同じ…
|『計画したのはお宅の娘さんの方なんですけど…』<br>なんて台詞は男として許されないというか…
|
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|}}
|}}
Line 1,984: Line 1,984:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|329|雪菜|Setsuna
|329|雪菜|Setsuna
|「んっ、んっ、んぅっ…<br>は、ぁぁ、あは…んっ、んぅ…くぅ…ぁ、ぁぁ…」
|「一度行ってみたかったの、本場のクリスマスミサ」
|
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|330||
|330|雪菜の母|Setsuna's Mother
|ずっと、こんな幸せに浸っていたい。
|「でも観光地なんでしょ?<br>よく今から予約が取れたわねぇ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|331||
|331|雪菜|Setsuna
|これからも、一生…
|「うん、本来なら数か月前から満室なんだけど、<br>ちょうどうまい具合にキャンセルが入ってて…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|332|春希|Haruki
|332||
|「もっと…動いて、いいか?」
|…というか、多分あれが佐和子さんの、<br>今現在持っている権力なんだろう。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|333|雪菜|Setsuna
|333||
|「う、ん…<br>もっと…して。<br>優しくても、激しくても…どっちも、大好き」
|最初ついてくれた担当の人の感触では、<br>問い合わせるのも馬鹿馬鹿しいくらい無理っぽかったけど、<br>佐和子さんが出先から戻ってきてからは状況が一変した…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|334|春希|Haruki
|334||
|「っ…」
|なんか、電話口で色んな国の言葉を話してたかと思うと、<br>雪菜の飛行機も二人のホテルの予約も何もかも、<br>ほんの10分もしないうちに全て処理が終わっていた。
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|335|雪菜|Setsuna
|335||
|「あっ…あぁぁぁ…っ」
|…しかもあり得ない格安料金で。
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|336||
|336|雪菜の父|Setsuna's Father
|そんな幸せな言葉を聞かされたら…<br>もう、止まれるわけなんかない。
|「非常識だとは思わなかったのかね?<br>仕事の出張にガールフレンドを同行させるなんて<br>そんな公私混同…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|337||
|337|春希|Haruki
|………
|「合流するのは向こうでの仕事が終わった後です。<br>それに昨日上司に話して許可を貰いました。<br>…一応、会社の方には筋を通したつもりです」
|.........
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|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|338|雪菜|Setsuna
|338||
|「ああああっ、ああっ、あぁぁぁんっ!<br>はぅっ、はっ、あ…あぅぅぅんっ、ん、ん~っ!」
|今回の出張に関しては、<br>色々と後ろめたいこともあったせいか、<br>浜田さんの腰は結構弱かった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|339||
|339|雪菜の父|Setsuna's Father
|雪菜の激しい喘ぎ声が部屋中に響き渡る。
|「しかし海外なんて…<br>もしも雪菜に万が一のことがあったら…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|340||
|340|春希|Haruki
|今までは、隣に気を使って抑えてたってことが<br>ハッキリとわかるほどに、いつもと違ってた。
|「同行している間は雪菜さんの安全は保証します。<br>…とりあえず、自分の力の及ぶ範囲では必ず」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|341|雪菜|Setsuna
|341||
|「はぁ、あ、春希、く…んぅ…<br>ちゅぷ…ん、ん~っ、ん、んぅ…ちゅぅぅ…」
|ここで『自分の命を賭けてでも』とか言うと、<br>多分、女性陣のウケはいいんだろうけど、<br>お父さんにとっては逆効果だという計算があった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|342|春希|Haruki
|342||
|「は、あ、んむ…れろ…あ、ん、んむぅ…」
|…実際には、そのつもりは十分あるんだけど。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|343|雪菜|Setsuna
|343|孝宏|Takahiro
|「んぷ…あ、あむ…んぷ…ぇろ…は、あぁ…んっ…<br>ぷぁっ…あ、ああ、あああんっ、んぅっ、ん~っ!<br>ああああっ、やぁぁんっ、い、や、くぅぅっ」
|「どうせ新婚旅行で行くんじゃん。<br>今さらそんな心配するのって、<br>ただの言いがかりだよなぁ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|344||
|344|雪菜|Setsuna
|唇を塞いで声を抑えようとしても、<br>結局離れた途端に元の木阿弥となってしまう。
|「っ、孝宏!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|345||
|345|雪菜の父|Setsuna's Father
|隣はいいけど…もしかしたら下の階にまで<br>聞こえてるかもしれないな。
|「っ! と、ともかく、<br>君はまだ、雪菜と将来の約束をした訳でもないだろう?<br>それなのに、二人きりで旅行なんて…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|346||
|346|孝宏|Takahiro
|…後でそれを指摘したときの、<br>雪菜の狼狽ぶりがある意味楽しみだけど。
|「それも今さらじゃん。<br>だって姉ちゃん週末はいっつも外泊してるし」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|347|雪菜|Setsuna
|347|雪菜の父|Setsuna's Father
|「いっ、いんっ、ひぅっ、うぁぁ…あ、お…あぁ…っ、<br>ん、く、くぅっ…や、あんっ、んむっ、ん、ふぁぁぁっ」
|「………っ!」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|348||
|348|春希|Haruki
|自由になった両脚は結局俺に拘束され、<br>大きく押し拡げられ、<br>さっきよりもはしたない格好にさせられて。
|「あ…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,104: Line 2,104:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|349||
|349||
|俺の欲望の赴くままに激しく出し入れされ、<br>雪菜は泣きそうな表情で、泣きそうな声を振り絞る。
|いかん…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|350|雪菜|Setsuna
|350||
|「いぅぅぅっ、う、ん~っ、は、あぁ、あんっ、<br>ああっ、ああっ、ひぁぁぁっ、や、やぁ、やぁぁ…<br>こんな…はげしっ、いあぁぁっ、あ、あ~っ!」
|このままでは、そろそろ論理的に同意を求められる<br>冷静さのボーダーを超えてしまう。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|351||
|351|孝宏|Takahiro
|それがまた、たまらなく愛おしく、<br>たまらなく嗜虐心をそそり、腰が止まらなくなる。
|「それでも北原さんと一緒にいるって言ったら、<br>何のお咎めもないんだからさぁ、なら今回の旅行だって、<br>北原さんと一緒だったらOKって理屈だよねぇ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|352|春希|Haruki
|352|雪菜の父|Setsuna's Father
|「ぅぁっ、あっ、あぁ…っ、<br>はぁ、はぁ、はぁぁ…ん、んむ…」
|「お前は…黙っていろ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|353|雪菜|Setsuna
|353|春希|Haruki
|「んぷっ…あ、あむ…ちゅぅぅ…っぷ、ぷあぁっ、<br>は、ん、んむ…ぇろ…あむ…んく、ん、くぅぅ…<br>あぷ…は、はっ、あむぁ…ちゅぅぅぅ…ぅ…っ」
|「た、孝宏君…それくらいに…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,134: Line 2,134:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|354||
|354||
|雪菜が俺の頭に手を回し、<br>無理に自分の頭を捻るように顔を寄せ、<br>俺の唇と舌と唾液を求める。
|感情論で来られたら俺には勝ち目はない。<br>…というかその時には多分雪菜が出てきて、<br>小木曽家の中での泥沼の感情闘争に発展してしまう。
|
|
|}}
|}}
Line 2,140: Line 2,140:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|355||
|355||
|もちろん俺も、そんな願ってもないおねだりに全力で応え、<br>雪菜の口の中の味を、全身全霊で味わう。
|それは多分、俺もお父さんも、<br>決して望んではいない結末で…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|356||
|356|雪菜|Setsuna
|甘くて、温くて、柔らかくて…<br>多分、俺は蕩けそうな表情で飲み込んでいるんだろう。
|「春希くんね、スペインとイタリア回ってから、<br>最後にパリなんだって」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|357|雪菜|Setsuna
|357|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「んぅっ、んぷ、あ、む、むぅぁ…あ、あむ…<br>ちゅぷ…は、あ、ぁぁ…はぁぁぁぁ~」
|「あら、そうなの?<br>なによ、それ早く言いなさいよ。<br>パリに行かないものだと思っちゃってたじゃない」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|358||
|358|孝宏|Takahiro
|…目の前の雪菜と同じように。
|「うお、イタリアにも行くんだ~!<br>俺、すっげぇ欲しい靴があるんだよ!<br>イタリアのマイナーなメーカーのでさぁ…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|359|春希|Haruki
|359|雪菜の父|Setsuna's Father
|「はぁ、は、あっ…く、ぅぅ…」
|「いや、だからお前たち…<br>北原君は仕事で行くんだから、そんな公私混同は…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
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|360|雪菜|Setsuna
|360|春希|Haruki
|「いぃぃんっ、ん、んぷ…ぷぁっ…<br>はぁっ、あっ、あ~っ!<br>はぁぁぁんっ、あぁ、あぁぁんっ…」
|「いいですよ、何でも言ってください。<br>量が多かったら送りますから」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|361||
|361|雪菜の父|Setsuna's Father
|唇を離し、今度は自分の意識を下半身に集中する。
|「…私はまだ認めた訳じゃないんだぞ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|362||
|362|春希|Haruki
|雪菜に突き刺してる俺の先端を、<br>もっと激しく、もっと鋭くえぐっていく。
|「………すいません」
|
|
|}}
|}}
Line 2,188: Line 2,188:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|363||
|363||
|雪菜からこぼれ出た粘液が結合部を浸し、<br>ぴちゃぴちゃと、いやらしくも熱い音を立てる。
|しかし…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|364|雪菜|Setsuna
|364||
|「あああああっ、ああっ、あ~っ!<br>だ、だめ、もう…もう…っ、ん、ん~っ、<br>は、はぁ、ぁぁぁ…春希く…ぅぅぅんっ、んっ…」
|雪菜のその一言で、<br>もはや勝負は決したと言ってもよかった。
|
|
|}}
|}}
Line 2,200: Line 2,200:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|365||
|365||
|雪菜が、激しく感じてる。
|………
|
|.........
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|366||
|366|雪菜|Setsuna
|もう、俺がどんなに激しくしても、<br>心と身体の奥底から受け入れて、<br>それを大きくうねる快感として表現してくれる。
|「よかったねぇ!<br>お父さんの許可も無事もらえて」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|367||
|367|春希|Haruki
|身体を繋げば、心も繋がる。<br>心を繋げば、身体が繋がってるように感じられる。
|「あれを無事と言うんだろうか…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,218: Line 2,218:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|368||
|368||
|俺たちは、そんな領域にまできてるから。
|結局…<br>最後までお父さんはかなり厳しい表情だった。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|369|雪菜|Setsuna
|369||
|「ひゃぁっ、あぁんっ、あっ、いぅっ、ん、ん…<br>はぁ、はぁ、はぁぁ…あ、も、や、はぁぁ…あぁぁっ」
|けれどお母さん、孝宏君を味方に引き入れた、<br>『俺を除く』雪菜たちの攻撃は苛烈で、<br>もはやお父さん一人では守勢に回るしかなく…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|370|春希|Haruki
|370||
|「せ、雪菜…雪菜、ぁ…」
|つまり、俺の恐れていた<br>泥沼の感情闘争であっさり決着がついた。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|371||
|371|春希|Haruki
|そんな幸せの感触を全身に浴びせられ、<br>俺の導火線にはもうとっくに火がついていた。
|「お父さん、気の毒に」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|372||
|372|雪菜|Setsuna
|後は…もう時間の問題。<br>止めることなんか、できるわけもない。
|「別に気にすることないよ。<br>お土産にブランデーの一本でもあれば、<br>きっと機嫌も取り戻すから」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|373|雪菜|Setsuna
|373|春希|Haruki
|「いいの? 春希くん、いいのぉ?<br>あ、あぁっ、あんっ、ん、んく…ふぁぁ…」
|「そういう問題…なのかなぁ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|374|春希|Haruki
|374||
|「せ、雪菜…雪菜…は?」
|確かに俺が夕食までご馳走になって帰るときには、<br>ブランデーでかなり酩酊してたけど…
|
|
|}}
|}}
Line 2,260: Line 2,260:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|375|雪菜|Setsuna
|375|雪菜|Setsuna
|「わ、わたしなんか…わたし、なん…っ、<br>あああんっ、だめ、だめぇ…<br>もうとっくに…いっちゃってる、よぉ…っ」
|「そういう問題だよ…<br>わたしは無事帰ってくる。たくさん思い出作ってくる。<br>いいこと尽くめなのに怒る理由はないんだもん」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|376||
|376|春希|Haruki
|指で弄ってたときも軽くは達してたけど、<br>今も何度か、いきなり凄い勢いで締めつけてきてた。
|「でもさ、俺…<br>どうしてもお父さんの方に感情移入してしまうと言うか、<br>理屈は正しいのに言い負けるのは納得いかないと言うか」
|
|
|}}
|}}
Line 2,272: Line 2,272:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|377||
|377||
|多分、もう二回くらいは…
|昔から『正しいこと言う奴が正しい』って、<br>そんな信念みたいなものを持ってたから。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|378|春希|Haruki
|378||
|「な、なら…俺、も…っ」
|…まぁ、女性関係を除いてだけど。
|
|
|}}
|}}
Line 2,284: Line 2,284:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|379|雪菜|Setsuna
|379|雪菜|Setsuna
|「くるの? ねぇ、春希くんも…?<br>はぁっ、あっ、ああんっ、う、うん…きて…<br>わ、わたし…いいから…ぁ、あ、あっ…」
|「大丈夫、安心して春希くん。<br>わたし、今からまたお父さんとゆっくり話すから<br>そして、今度は理屈でわかってもらうよ」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|380||
|380|春希|Haruki
|そんな雪菜の恥を忍んだ告白に、<br>俺は、限界を突破することで応える。
|「雪菜…?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|381||
|381|雪菜|Setsuna
|…雪菜を、この体の中に抱きしめて。
|「だってわたし…<br>ううん、みんな、お父さんのこと嫌いじゃないし。<br>むしろ大好きだし」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|382|雪菜|Setsuna
|382|春希|Haruki
|「ああっ、んっ、んく…はぁぁんっ、<br>い、いい…もう、はっ、はっ、はぁぁっ…<br>あああああ、あ、ああ…あぁぁんっ」
|「………」
|
|"........."
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|383|春希|Haruki
|383|雪菜|Setsuna
|「はぁ、あ、あ…あああ…ああああ…っ」
|「絶対にちゃんとわかってもらうから。<br>だから安心して、春希くん」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|384||
|384|春希|Haruki
|最後の力を振り絞り、<br>今までよりも更に激しく、雪菜を突き上げる。
|「ん…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,320: Line 2,320:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|385||
|385||
|雪菜の奥を先っぽで叩き、<br>抱え込む腕に力を込め、<br>その柔らかい全身と胎内に俺を刻み込むように…
|お父さんが、大好き、か…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|386|雪菜|Setsuna
|386||
|「春希くん、春希くん…はぁぁっ、あんっ、<br>あんっ、あんっ…やぁぁぁ…い、いやぁ…<br>だ、だめ…また、また、きちゃうよぉ…っ」
|そういうことを臆面もなく言ってしまうのが<br>小木曽家の、そして雪菜の凄いところで。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|387|春希|Haruki
|387||
|「う、ん…俺も…もう…もう…っ」
|俺や…俺以外のちょっとひねくれた奴には<br>決して真似のできない、かけがえのない美しさだって。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|388|雪菜|Setsuna
|388||
|「い、いっしょ、に…はぁぁぁっ、<br>ああああっ、あっ、あ~っ!<br>きて、きて、きてぇ…は、春希く…ああああっ」
|わかってるんだけど…<br>未だにするりとは受け入れられない感覚。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|389|春希|Haruki
|389|雪菜|Setsuna
|「く、ぅ…雪菜…あ、あぁ…」
|「ん~…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|390|雪菜|Setsuna
|390|春希|Haruki
|「あ、ああ、あああ…ああああっ!<br>あ、もう、ああ、あああああああっ!<br>あ~っ、ああああああああああああ~っ!」
|「なに?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|391|春希|Haruki
|391||
|「っ…う、あぁぁぁぁぁっ」
|と、雪菜が、俺のそんな戸惑い気味の表情を覗き込む。
|
|
|}}
|}}
Line 2,362: Line 2,362:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|392|雪菜|Setsuna
|392|雪菜|Setsuna
|「いぅぁぁぁぁぁぁっ、ぁぁぁぁあああああっ!<br>あ~っ、あ~っ、あぁぁぁぁ~っ、<br>いぅっ………あぅぅっ………は、あぁぁぁっ」
|「やっぱり、少し似てるよね。<br>お父さんと、春希くん」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|393||
|393|春希|Haruki
|雪菜のなかから抜いた瞬間…
|「え…ど、どこがぁ?」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|394||
|394|雪菜|Setsuna
|信じられないくらいの勢いで飛び出した精液が、<br>真上に飛んで、雪菜の身体に降りかかる。
|「真面目で、厳格で、融通が利かなくって…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,380: Line 2,380:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|395|春希|Haruki
|395|春希|Haruki
|「あ、ぁ…っ」
|「あ…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|396|雪菜|Setsuna
|396||
|「あぁぁぁっ………やぁぁっ………んぅっ…」
|ちょい、ちょいと、俺の鼻先を指でつつきながら…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|397||
|397|雪菜|Setsuna
|雪菜の、俺の精液を浴びた胸やお腹が、<br>びくん、びくんって震えてる。
|「けれどとっても優しくて…<br>わたしのこと、一生懸命大事にしてくれる」
|
|
|}}
|}}
Line 2,398: Line 2,398:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|398||
|398||
|ついでに、俺のものに触れている入り口も…
|雪菜が、悪戯っぽい、けれど溢れる愛情を込めた瞳で、<br>じっと俺を笑顔で見つめてくる。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|399|雪菜|Setsuna
|399|春希|Haruki
|「あ…っ、あぁぁ…あ、んっ…<br>はぁ、はぁ、はぁぁ…あ、熱、ぃぃ…」
|「俺は…そんな。<br>あの人の域になんか、全然…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|400||
|400|雪菜|Setsuna
|それは、自分の身体のことなのか、<br>それとも自分の身体に降りかかったもののことなのか。
|「わたしね、春希くんに、ほんの少しだけ<br>お父さんを重ねて見てたのかも」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|401|雪菜|Setsuna
|401|春希|Haruki
|「は、あ、あぁぁ…ぁぁぁ…<br>や、やだ…ごめんね」
|「………」
|
|"........."
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|402|春希|Haruki
|402|雪菜|Setsuna
|「なに、が?」
|「だから…わたしがあなたを好きになるのは、<br>必然だったのかもしれないね。<br>…だってわたし、お母さんの娘なんだもん」
|
|
|}}
|}}
Line 2,428: Line 2,428:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|403||
|403||
|全身を、今度こそ弛緩させて、<br>ぐったりと俺にもたれかかる雪菜。
|それは、あまりにも勿体なさ過ぎる最大級の賛辞で、<br>とても反応なんかできるわけがなかった。
|
|
|}}
|}}
Line 2,434: Line 2,434:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|404||
|404||
|その表情も、その息遣いも、<br>今、果てたばかりの俺を、すぐにいたたまれなくさせる。
|………
|
|.........
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|405|雪菜|Setsuna
|405||
|「わたし…またイっちゃった…<br>今日、何度目かわからないくらい…」
|『送る』と言って雪菜が家を出てもう10分。
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|406|春希|Haruki
|406||
|「…どうして謝るんだよ?<br>俺、嬉しいのに」
|とっくに『バイバイ』をして、<br>二人は逆方向に歩いてなければならない頃。
|
|
|}}
|}}
Line 2,452: Line 2,452:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|407|雪菜|Setsuna
|407|雪菜|Setsuna
|「………ありがとう。<br>春希くんが嬉しがってくれるの、嬉しいよ」
|「それでもね、春希くんはやっぱり、<br>お父さんとは色々と違うところも多くって。<br>だから、春希くんは春希くんなんだなぁって」
|
|
|}}
|}}
Line 2,458: Line 2,458:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|408|春希|Haruki
|408|春希|Haruki
|「あ、あのなぁ………」
|「例えば、どんなとこが?」
|
|
|}}
|}}
Line 2,464: Line 2,464:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|409|雪菜|Setsuna
|409|雪菜|Setsuna
|「嬉しい…」
|「んとね…想像したよりも、ずっとえっちだったこと」
|
|
|}}
|}}
Line 2,470: Line 2,470:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|410|春希|Haruki
|410|春希|Haruki
|「っ…雪菜ぁ」
|「…お父さんだって、<br>本当はそうかもしれないじゃないか」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|411||
|411|雪菜|Setsuna
|その言動も、態度も…<br>反則的なまでに可愛い。
|「ふふ、そうだね。今度お母さんに聞いてみないと」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|412||
|412|春希|Haruki
|だから俺は…
|「いや、自分で言っておいてなんだけど、<br>それはやめておいた方が…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|413||
|413|雪菜|Setsuna
|もう雪菜から、<br>二度と離れられない。
|「でもね…そんなえっちな春希くんこそが、<br>こんなにえっちなわたしには、ちょうどよかった…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|414||
|414|春希|Haruki
|………
|「雪菜…」
|.........
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|415|雪菜|Setsuna
|415||
|「…ヨーロッパ?」
|バイバイをしなければならない頃、なのに…
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|416|春希|Haruki
|416|雪菜|Setsuna
|「うん…」
|「ん…んむ…ちゅ…」
|
|
|}}
|}}


{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|417||
|417|春希|Haruki
|思いっきり感じ合った後、<br>互いのつけた汚れを落とすため、<br>一緒に風呂に入って。
|「ん、んぅ…」
|
|
|}}
|}}
Line 2,518: Line 2,518:
{{WA2ScriptLine
{{WA2ScriptLine
|418||
|418||
|それでまた…<br>ちょっとだけ、互いを汚してしまって。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|419|春希|Haruki
|「元々は木崎さんって先輩が立てた企画で、<br>当然、本人が行くはずだったんだけど、<br>その週に急に結納が決まったんだとか」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|420|雪菜|Setsuna
|「へぇ…結婚するんだその先輩。<br>よかったねぇ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|421||
|風呂から上がって、身体を拭いて、髪を乾かして…<br>そのまま何も着けずに、二人でベッドに潜り込む。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|422||
|だって、服なんか必要ないから。<br>触れあう身体が、こんなにも温かいから。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|423|春希|Haruki
|「本人は良かったかもしれないけど、<br>だからって一年目の新人に<br>海外出張を押しつけるかなぁ普通…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|424|雪菜|Setsuna
|「本当、期待の新人なんだね春希くん。<br>わたしなんか関東から出してもらったことないよ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|425|春希|Haruki
|「そりゃ、仕事の内容が違うから…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|426|雪菜|Setsuna
|「でも、上の人たちは日本中を飛び回ってる。<br>わたしはまだそこまで信頼されてないってこと」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|427|春希|Haruki
|「だからそれが普通なんだって…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|428||
|休みの前日は眠るのがもったいなくて、<br>こうして暗い部屋の中でお喋りしてるうちに、<br>いつの間にか夜が明けてるなんてこともよくある。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|429||
|で、そこから眠ってしまったら、<br>雪菜は大抵夕方までベッドの中でモゾモゾしてて、<br>休日を無駄にしたって嘆くことになる訳で。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|430|雪菜|Setsuna
|「でも…ヨーロッパか。<br>ふぅん、ヨーロッパねぇ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|431|春希|Haruki
|「…なんだよ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|432|雪菜|Setsuna
|「…ううん。<br>なんでもない」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|433|春希|Haruki
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|434||
|ただ今日のお喋りは、<br>ネタ的にちょっとだけ雪菜のテンションが下がっていた。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|435|雪菜|Setsuna
|「遠いよね、ヨーロッパ…<br>学生の頃だったら、行きたくても行けなかったよね」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|436|春希|Haruki
|「そりゃ、まぁ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|437|雪菜|Setsuna
|「でも、今なら行ける。<br>お金も行動力も、あの頃とは段違いだもんね。<br>だから…どこへでも飛んで行ける…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|438|春希|Haruki
|「あのさ…<br>雪菜が何を心配してるのか知らないけどさ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|439|雪菜|Setsuna
|「別に心配なんかしてないよ…?<br>飛行機が落ちたらとか、テロが起きたらなんて、<br>いちいち心配してたらきりがないもんね」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|440|春希|Haruki
|「ヨーロッパにいくつの国があると思ってんだ?<br>どれだけ広いと思ってんだ…?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|441|雪菜|Setsuna
|「………会話が噛み合ってないよ、春希くん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|442||
|雪菜は多分、<br>たった一つの国のことしか思い浮かべていない。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|443||
|EU加盟国。公用語はドイツ語。<br>その首都は『音楽の都』なんて称されて…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|444|春希|Haruki
|「訪問先はスペインとイタリアとフランスだけ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|445||
|だから俺は、その某国には該当しない、<br>まるでどっかの卒業旅行みたいなラインナップを<br>正直に、率直に告げる。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|446|春希|Haruki
|「それ以外の国には、<br>一歩も足を踏み入れたりしない。約束する」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|447|雪菜|Setsuna
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|448|春希|Haruki
|「だから、さ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|449|雪菜|Setsuna
|「そんなこと、何も気にしてないよ。<br>ただ、無事に帰ってきてくれたら、それでいい」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|450|春希|Haruki
|「ありがと…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|451||
|『別に心配なんかしてない』って、<br>ついさっき言ったばかりの雪菜が、<br>ちょっと辻褄の合わないお願いをする。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|452||
|だから俺は、雪菜を安心させるため、<br>彼女の肩を抱いていた腕を下ろして手を繋ぐ。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|453||
|雪菜の手は、俺の手に捕らえられると、<br>むずがるように指を動かし、一本ずつ重ね合い、<br>ぎゅっと握り込む。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|454|雪菜|Setsuna
|「お土産、期待してるね?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|455|春希|Haruki
|「もちろん。<br>リクエストがあったらなんでも言ってくれ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|456|雪菜|Setsuna
|「ね、家族の分もお願いしていい?<br>お母さん、バッグとか欲しがると思うんだ。<br>あと孝宏も…ちゃんとお餞別は渡すから」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|457|春希|Haruki
|「…善処します」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|458||
|何も心配することはない。<br>何も憂うことなんかありはしない。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|459||
|だってもう、五年だ。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|460||
|俺たちの五年は、何者にも侵されない、<br>揺るぐはずのない、切れるわけなんかない絆だ。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|461||
|だから…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|462|雪菜|Setsuna
|「それで…出発はいつなの?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|463|春希|Haruki
|「…12月17日」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|464||
|…やばい。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|465|雪菜|Setsuna
|「…戻ってくるのは?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|466|春希|Haruki
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|467||
|実は今回、一番心配してたのは、<br>行き先じゃなくて、日程の話だった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|468||
|だって…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|469|雪菜|Setsuna
|「……春希、くん?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|470|春希|Haruki
|「12月24日…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|471|雪菜|Setsuna
|「………何時の飛行機?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|472|春希|Haruki
|「………に、向こうを発つ予定だから、<br>成田着は25日の…夜?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|473|雪菜|Setsuna
|「えええええ~!?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|474|春希|Haruki
|「痛っ!?<br>痛いって、雪菜!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|475||
|握り合っていた手にいきなり爪が食い込み、<br>怨嗟の叫び声が耳をぶん殴るように響く。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|476||
|まぁ、怒っても当然なんだけど。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|477|雪菜|Setsuna
|「クリスマスイブは?<br>一週間ルールは!?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|478|春希|Haruki
|「ご、ごめん…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|479||
|さっきだって守ったのに散々拗ねられた一週間ルールが、<br>とうとう風前の灯火に追い込まれてしまったから。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|480||
|しかも、クリスマスイブに会えないという、<br>恋人同士としては致命的なおまけつきで。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|481|雪菜|Setsuna
|「ごめんじゃないよぉ!<br>とっくにホテルだって予約したじゃない!<br>有海インテグラル!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|482|春希|Haruki
|「その…<br>今ならまだキャンセル料発生しないし」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|483||
|あの、二年前のイブのリベンジの意味を込めて、<br>去年から毎年、あのトラウマのホテルを押さえてる。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|484||
|つまり今年は、そのトラウマ克服の儀式まで、<br>ないがしろにしてしまう訳で。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|485|雪菜|Setsuna
|「なんとかならないの?<br>ギリギリ24日中に帰ってくることは?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|486|春希|Haruki
|「それが…24日の午前中までパリで仕事で…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|487||
|経費節減の折もあって、<br>色んな編集部の仕事もまとめて請け負っていたら、<br>いつの間にか日程が膨らんでいたというのは内緒だ…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|488|雪菜|Setsuna
|「…どうしても、駄目ってこと?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|489|春希|Haruki
|「本当にごめん!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|490||
|でも、仕方ないんだ…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|491||
|風岡二世とか風岡チルドレンと呼ばれる俺としては、<br>あの偉大なる先輩の名誉を汚すことだけは、<br>絶対にあってはならない。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|492||
|…だってあの人なら、<br>あと二か国、三箇所くらいはまだ余裕でねじ込むし。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|493|雪菜|Setsuna
|「………っ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|494|春希|Haruki
|「雪菜…?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|495||
|と、俺の手を握りしめてた雪菜の手が、すっと離れる。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|496||
|ついでに胸に乗せていた頭も離れ、<br>さらに絡め合っていた脚も、何もかも…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|497|雪菜|Setsuna
|「もう知らない!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|498|春希|Haruki
|「あ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|499||
|離れたかと思うと、<br>そのまま俺にぷいっと背中を向けてしまった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|500||
|…二人を包んでいた布団ごと。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|501|春希|Haruki
|「雪菜…おい」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|502|雪菜|Setsuna
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|503|春希|Haruki
|「雪菜ちゃん?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|504|雪菜|Setsuna
|「………っ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|505||
|声を掛けても、布団越しに肩を揺すぶっても、<br>頑なに背中を向けたまま、寝たふりを続ける。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|506||
|出張が決まったときから、<br>いつかは来るとわかってた試練だけど…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|507||
|こう、実際に来てみると、<br>やっぱりしんどいと言うか何と言うか…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|508|春希|Haruki
|「お土産、買ってくるから」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|509|雪菜|Setsuna
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|510|春希|Haruki
|「欲しいものなんでも言っていいから。<br>ヴィ○ンでも○ッチでもプラ○でもエ○メスでも…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|511||
|だからせめて布団だけでも<br>一緒に使わせて欲しいと言うか…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|512|雪菜|Setsuna
|「そんなのいらない!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|513|春希|Haruki
|「雪菜…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|514|雪菜|Setsuna
|「春希くん、わたしのこと全然わかってない!<br>そんな高いお土産もらったくらいで許しちゃうほど、<br>安い女じゃないんだもん!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|515|春希|Haruki
|「そんなこと…わかってるって」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|516|雪菜|Setsuna
|「っ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|517||
|布団の中から聞こえてくる雪菜の声は、<br>結構本気がかった涙声だった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|518|春希|Haruki
|「なぁ、雪菜…<br>こっち向いて」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|519||
|だから俺は、なんとか雪菜の心を解きほぐそうと、<br>布団の中に手を入れ、その肩に優しく触れ…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|520|雪菜|Setsuna
|「いやらしい手つきで触らないで!<br>…そういうことされるとつい嬉しくて、<br>いつの間にか誤魔化されちゃうんだもん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|521|春希|Haruki
|「………悪い」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|522||
|その嬉しい言葉に、そっと手を引っ込める。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|523||
|スキンシップだけでほだされるなんて…<br>もっと安いじゃないかよ、それ。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|524||
|なんて、本当はわかってる。<br>雪菜が、俺にだけあまりにも価値不相応だって。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|525||
|俺が客だと、自分の値段をディスカウントしまくって、<br>出血大放出してしまう女の子なんだって。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|526|春希|Haruki
|「ごめん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|527||
|なのに俺は、そんな彼女の<br>深い愛情と篤い信頼を裏切って…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|528||
|なんとか取り戻さないと。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|529|春希|Haruki
|「毎日、電話するから」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|530|雪菜|Setsuna
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|531|春希|Haruki
|「帰ったら、すぐに会いに行くから。<br>会社、休み取ってゆっくり過ごそう?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|532|雪菜|Setsuna
|「………っ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|533|春希|Haruki
|「そうだ、帰ってきたら旅行に行かないか?<br>雪菜の行きたいところ、どこにだって付き合うからさ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|534|雪菜|Setsuna
|「………旅行」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|535|春希|Haruki
|「そう、旅行!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|536||
|食いついた! 今だ!
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|537|春希|Haruki
|「スキーでもいいし、テーマパークで遊び倒しても…<br>あ、温泉で年末年始ゆっくり過ごすのもいいな。<br>雪菜、のんびりする方が好きだもんな」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|538|雪菜|Setsuna
|「旅行、かぁ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|539|春希|Haruki
|「明日、計画立てないか?<br>年末年始のさ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|540|雪菜|Setsuna
|「ん~…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|541||
|もうここしかない。<br>今、雪菜は完全に興味を持ってくれてる。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|542|春希|Haruki
|「一緒に旅行代理店行こう?<br>安くしてくれる知り合いがいるんだよ。<br>前の上司の親友でさ、今度の出張でも…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|543||
|冬のボーナスも出たところだし、<br>雪菜の笑顔に払う金に糸目を付ける気はないし。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|544|雪菜|Setsuna
|「…行きたいところ、どこでもいいの?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|545|春希|Haruki
|「もちろん! 北海道でも九州でも!<br>なんなら足を伸ばして香港とかグァムとか…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|546||
|雪菜が俺にはとことん安く値付けするように、<br>俺は雪菜にとことん高い価値を見出してるんだから。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|547|雪菜|Setsuna
|「………フランス」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|548|春希|Haruki
|「………ぇ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|549|雪菜|Setsuna
|「12月24日…<br>クリスマスミサ、一緒に行きたい。<br>…ストラスブールの、大聖堂の」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|550|春希|Haruki
|「………………え?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|551||
|…なんだけど。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|552||
|雪菜の発した『おねだり』は、<br>金額面とは別次元のところにあった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|553||
|彼女は、やっぱ自分で言う通り、<br>『安い女じゃない』のかもしれなかった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|554||
|………
|.........
|}}
{{WA2ScriptLine
|555|雪菜の父|Setsuna's Father
|「フ…フランスだと!?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|556|春希|Haruki
|「………は、はい。<br>それでその、是非、雪菜さんと同行したく、<br>お父さんのお許しを頂きに上がった次第で…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|557|雪菜|Setsuna
|「なんでそんな変に堅い言い方になっちゃうの?<br>春希くん、いつもと全然違うよ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|558||
|なるだろそりゃ…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|559|雪菜の父|Setsuna's Father
|「海外旅行…?<br>しかも結婚前の娘と二人きりで…?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|560|春希|Haruki
|「す、すいませんっ!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|561||
|というわけで、<br>結局、土曜日のデートは…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|562||
|旅行代理店の後、<br>小木曽家というコースを辿ることになった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|563||
|…胃が痛い。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|564|孝宏|Takahiro
|「なぁなぁ、せっかくのフランス旅行なのに、<br>なんでそんな訳わかんない田舎行くんだよ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|565|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「そうよ、ストなんとかなんて聞いたことないわよ。<br>フランスならパリでしょ普通?<br>お買い物だって絶対そっちの方が…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|566|雪菜|Setsuna
|「も~、わかってないんだから二人とも。<br>世界遺産なんだよ?<br>まるで中世そのままの街並みなんだから!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|567|孝宏|Takahiro
|「京都だって平安時代そのままの街並みだよ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|568|雪菜|Setsuna
|「そうよ、海外の観光客に京都は大人気でしょ?<br>それとおんなじことじゃない」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|569|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「でもねぇ…<br>お土産に民芸品とかいらないのよねぇ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|570|孝宏|Takahiro
|「そうそう。<br>変なキルトとか買ってこられても<br>置き場に困るって言うか」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|571|雪菜の父|Setsuna's Father
|「お前たちちょっと静かにしてなさい!<br>私は北原君と話をしてるんだ!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|572|春希|Haruki
|「すいません…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|573||
|どうして自分が謝らなければならないのかわからないけど、<br>とりあえず自主的に謝らなければ気が済まなかった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|574|雪菜の父|Setsuna's Father
|「それで…聞かせてもらおうか?<br>どういうつもりでそんな旅行を計画したのかを…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|575|春希|Haruki
|「仕事の都合で、クリスマスの最中は<br>ヨーロッパにいることになったので…<br>雪菜さんと本場のクリスマスを過ごしたいと」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|576||
|『計画したのはお宅の娘さんの方なんですけど…』<br>なんて台詞は男として許されないというか…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|577|雪菜|Setsuna
|「一度行ってみたかったの、本場のクリスマスミサ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|578|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「でも観光地なんでしょ?<br>よく今から予約が取れたわねぇ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|579|雪菜|Setsuna
|「うん、本来なら数か月前から満室なんだけど、<br>ちょうどうまい具合にキャンセルが入ってて…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|580||
|…というか、多分あれが佐和子さんの、<br>今現在持っている権力なんだろう。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|581||
|最初ついてくれた担当の人の感触では、<br>問い合わせるのも馬鹿馬鹿しいくらい無理っぽかったけど、<br>佐和子さんが出先から戻ってきてからは状況が一変した…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|582||
|なんか、電話口で色んな国の言葉を話してたかと思うと、<br>雪菜の飛行機も二人のホテルの予約も何もかも、<br>ほんの10分もしないうちに全て処理が終わっていた。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|583||
|…しかもあり得ない格安料金で。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|584|雪菜の父|Setsuna's Father
|「非常識だとは思わなかったのかね?<br>仕事の出張にガールフレンドを同行させるなんて<br>そんな公私混同…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|585|春希|Haruki
|「合流するのは向こうでの仕事が終わった後です。<br>それに昨日上司に話して許可を貰いました。<br>…一応、会社の方には筋を通したつもりです」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|586||
|今回の出張に関しては、<br>色々と後ろめたいこともあったせいか、<br>浜田さんの腰は結構弱かった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|587|雪菜の父|Setsuna's Father
|「しかし海外なんて…<br>もしも雪菜に万が一のことがあったら…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|588|春希|Haruki
|「同行している間は雪菜さんの安全は保証します。<br>…とりあえず、自分の力の及ぶ範囲では必ず」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|589||
|ここで『自分の命を賭けてでも』とか言うと、<br>多分、女性陣のウケはいいんだろうけど、<br>お父さんにとっては逆効果だという計算があった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|590||
|…実際には、そのつもりは十分あるんだけど。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|591|孝宏|Takahiro
|「どうせ新婚旅行で行くんじゃん。<br>今さらそんな心配するのって、<br>ただの言いがかりだよなぁ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|592|雪菜|Setsuna
|「っ、孝宏!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|593|雪菜の父|Setsuna's Father
|「っ! と、ともかく、<br>君はまだ、雪菜と将来の約束をした訳でもないだろう?<br>それなのに、二人きりで旅行なんて…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|594|孝宏|Takahiro
|「それも今さらじゃん。<br>だって姉ちゃん週末はいっつも外泊してるし」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|595|雪菜の父|Setsuna's Father
|「………っ!」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|596|春希|Haruki
|「あ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|597||
|いかん…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|598||
|このままでは、そろそろ論理的に同意を求められる<br>冷静さのボーダーを超えてしまう。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|599|孝宏|Takahiro
|「それでも北原さんと一緒にいるって言ったら、<br>何のお咎めもないんだからさぁ、なら今回の旅行だって、<br>北原さんと一緒だったらOKって理屈だよねぇ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|600|雪菜の父|Setsuna's Father
|「お前は…黙っていろ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|601|春希|Haruki
|「た、孝宏君…それくらいに…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|602||
|感情論で来られたら俺には勝ち目はない。<br>…というかその時には多分雪菜が出てきて、<br>小木曽家の中での泥沼の感情闘争に発展してしまう。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|603||
|それは多分、俺もお父さんも、<br>決して望んではいない結末で…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|604|雪菜|Setsuna
|「春希くんね、スペインとイタリア回ってから、<br>最後にパリなんだって」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|605|雪菜の母|Setsuna's Mother
|「あら、そうなの?<br>なによ、それ早く言いなさいよ。<br>パリに行かないものだと思っちゃってたじゃない」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|606|孝宏|Takahiro
|「うお、イタリアにも行くんだ~!<br>俺、すっげぇ欲しい靴があるんだよ!<br>イタリアのマイナーなメーカーのでさぁ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|607|雪菜の父|Setsuna's Father
|「いや、だからお前たち…<br>北原君は仕事で行くんだから、そんな公私混同は…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|608|春希|Haruki
|「いいですよ、何でも言ってください。<br>量が多かったら送りますから」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|609|雪菜の父|Setsuna's Father
|「…私はまだ認めた訳じゃないんだぞ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|610|春希|Haruki
|「………すいません」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|611||
|しかし…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|612||
|雪菜のその一言で、<br>もはや勝負は決したと言ってもよかった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|613||
|………
|.........
|}}
{{WA2ScriptLine
|614|雪菜|Setsuna
|「よかったねぇ!<br>お父さんの許可も無事もらえて」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|615|春希|Haruki
|「あれを無事と言うんだろうか…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|616||
|結局…<br>最後までお父さんはかなり厳しい表情だった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|617||
|けれどお母さん、孝宏君を味方に引き入れた、<br>『俺を除く』雪菜たちの攻撃は苛烈で、<br>もはやお父さん一人では守勢に回るしかなく…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|618||
|つまり、俺の恐れていた<br>泥沼の感情闘争であっさり決着がついた。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|619|春希|Haruki
|「お父さん、気の毒に」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|620|雪菜|Setsuna
|「別に気にすることないよ。<br>お土産にブランデーの一本でもあれば、<br>きっと機嫌も取り戻すから」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|621|春希|Haruki
|「そういう問題…なのかなぁ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|622||
|確かに俺が夕食までご馳走になって帰るときには、<br>ブランデーでかなり酩酊してたけど…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|623|雪菜|Setsuna
|「そういう問題だよ…<br>わたしは無事帰ってくる。たくさん思い出作ってくる。<br>いいこと尽くめなのに怒る理由はないんだもん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|624|春希|Haruki
|「でもさ、俺…<br>どうしてもお父さんの方に感情移入してしまうと言うか、<br>理屈は正しいのに言い負けるのは納得いかないと言うか」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|625||
|昔から『正しいこと言う奴が正しい』って、<br>そんな信念みたいなものを持ってたから。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|626||
|…まぁ、女性関係を除いてだけど。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|627|雪菜|Setsuna
|「大丈夫、安心して春希くん。<br>わたし、今からまたお父さんとゆっくり話すから<br>そして、今度は理屈でわかってもらうよ」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|628|春希|Haruki
|「雪菜…?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|629|雪菜|Setsuna
|「だってわたし…<br>ううん、みんな、お父さんのこと嫌いじゃないし。<br>むしろ大好きだし」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|630|春希|Haruki
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|631|雪菜|Setsuna
|「絶対にちゃんとわかってもらうから。<br>だから安心して、春希くん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|632|春希|Haruki
|「ん…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|633||
|お父さんが、大好き、か…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|634||
|そういうことを臆面もなく言ってしまうのが<br>小木曽家の、そして雪菜の凄いところで。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|635||
|俺や…俺以外のちょっとひねくれた奴には<br>決して真似のできない、かけがえのない美しさだって。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|636||
|わかってるんだけど…<br>未だにするりとは受け入れられない感覚。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|637|雪菜|Setsuna
|「ん~…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|638|春希|Haruki
|「なに?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|639||
|と、雪菜が、俺のそんな戸惑い気味の表情を覗き込む。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|640|雪菜|Setsuna
|「やっぱり、少し似てるよね。<br>お父さんと、春希くん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|641|春希|Haruki
|「え…ど、どこがぁ?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|642|雪菜|Setsuna
|「真面目で、厳格で、融通が利かなくって…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|643|春希|Haruki
|「あ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|644||
|ちょい、ちょいと、俺の鼻先を指でつつきながら…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|645|雪菜|Setsuna
|「けれどとっても優しくて…<br>わたしのこと、一生懸命大事にしてくれる」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|646||
|雪菜が、悪戯っぽい、けれど溢れる愛情を込めた瞳で、<br>じっと俺を笑顔で見つめてくる。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|647|春希|Haruki
|「俺は…そんな。<br>あの人の域になんか、全然…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|648|雪菜|Setsuna
|「わたしね、春希くんに、ほんの少しだけ<br>お父さんを重ねて見てたのかも」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|649|春希|Haruki
|「………」
|"........."
|}}
{{WA2ScriptLine
|650|雪菜|Setsuna
|「だから…わたしがあなたを好きになるのは、<br>必然だったのかもしれないね。<br>…だってわたし、お母さんの娘なんだもん」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|651||
|それは、あまりにも勿体なさ過ぎる最大級の賛辞で、<br>とても反応なんかできるわけがなかった。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|652||
|………
|.........
|}}
{{WA2ScriptLine
|653||
|『送る』と言って雪菜が家を出てもう10分。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|654||
|とっくに『バイバイ』をして、<br>二人は逆方向に歩いてなければならない頃。
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|655|雪菜|Setsuna
|「それでもね、春希くんはやっぱり、<br>お父さんとは色々と違うところも多くって。<br>だから、春希くんは春希くんなんだなぁって」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|656|春希|Haruki
|「例えば、どんなとこが?」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|657|雪菜|Setsuna
|「んとね…想像したよりも、ずっとえっちだったこと」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|658|春希|Haruki
|「…お父さんだって、<br>本当はそうかもしれないじゃないか」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|659|雪菜|Setsuna
|「ふふ、そうだね。今度お母さんに聞いてみないと」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|660|春希|Haruki
|「いや、自分で言っておいてなんだけど、<br>それはやめておいた方が…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|661|雪菜|Setsuna
|「でもね…そんなえっちな春希くんこそが、<br>こんなにえっちなわたしには、ちょうどよかった…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|662|春希|Haruki
|「雪菜…」
|
|}}
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|663||
|バイバイをしなければならない頃、なのに…
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|664|雪菜|Setsuna
|「ん…んむ…ちゅ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|665|春希|Haruki
|「ん、んぅ…」
|
|}}
{{WA2ScriptLine
|666||
|どうしても名残惜しくて、<br>少しずつ、少しずつ引き延ばしてしまう。
|どうしても名残惜しくて、<br>少しずつ、少しずつ引き延ばしてしまう。
|
|
Line 4,011: Line 2,523:


{{WA2ScriptLine
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|667|雪菜|Setsuna
|419|雪菜|Setsuna
|「ん、んぅ…ん、む…ぷぁ…ぁ…」
|「ん、んぅ…ん、む…ぷぁ…ぁ…」
|
|
Line 4,017: Line 2,529:


{{WA2ScriptLine
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|668|春希|Haruki
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|「………せつ、な」
|「………せつ、な」
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|
Line 4,023: Line 2,535:


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|669|雪菜|Setsuna
|421|雪菜|Setsuna
|「………ばいばい」
|「………ばいばい」
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|
Line 4,029: Line 2,541:


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|670|春希|Haruki
|422|春希|Haruki
|「ん…」
|「ん…」
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|
Line 4,035: Line 2,547:


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|「電話、するね」
|「電話、するね」
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|
Line 4,041: Line 2,553:


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|「待ってる」
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|「じゃ…」
|「じゃ…」
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|「ああ…」
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|「じゃあ、ね…」
|「じゃあ、ね…」
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|「おやすみ…」
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|「また、今度ね」
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|「一週間以内に」
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|「おやすみ」
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|幸せを、全身に浴びながら…
|幸せを、全身に浴びながら…
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Line 4,101: Line 2,613:


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== Script Chart ==
== Script Chart ==


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Revision as of 02:00, 22 May 2017

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Translation

Editing

Translation Notes

Text

Script Chart

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