Difference between revisions of "Tomoyo After:SEEN0806"

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// <0039> 俺と智代はそれに続いた。
 
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<0039> Tomoyo and I followed her.
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// <0040> もう、彼女は何も喋らなくなった。
 
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<0040> She, did not speak a word after that.
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// <0041> ただ足下を見つめたまま、ゆっくりと歩くだけだ。
 
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<0041> She simply kept walking while looking down at her feet.
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// <0042> 偶然でいい。ともが通らないだろうか。
 
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<0042> Coincidence would be fine. Is there any way that Tomo will walk past us.
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// <0043> おまえの母親は今この町にいるのに。今ここにいるのに。
 
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<0043> Your mother is here right now, Tomo. Right here in this town.
<0043> おまえの母親は今この町にいるのに。今ここにいるのに。
 
   
 
// <0044> とものことばかり考えて歩いた。
 
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<0044> I walked as I kept thinking only about Tomo.
<0044> とものことばかり考えて歩いた。
 
   
 
// <0045> 駅に着いたところで、彼女は足を止めた。
 
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<0045> By the time we reched the station, she stopped her feet.
<0045> 駅に着いたところで、彼女は足を止めた。
 
   
 
// <0046> \{有子}「それでは、また…」
 
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<0046> \{Yuuko}「それでは、また…」
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<0046> \{Yuuko} "Until we meet again..."
   
 
// <0047> \{朋也}「ああ」
 
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<0047> \{Tomoya}「ああ」
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<0047> \{Tomoya} "Yeah."
   
 
// <0048> 俺は去っていく母親をゆっくりと見送った。
 
// <0048> 俺は去っていく母親をゆっくりと見送った。

Revision as of 08:20, 8 June 2009

Text

// Resources for SEEN0806.TXT

// #character '有子'
#character 'Yuuko'

// #character '朋也'
#character 'Tomoya'

// #character '智代'
#character 'Tomoyo'

// #character '河南子'
#character 'Kanako'

// #character '鷹文'
#character 'Takafumi'

// #character 'とも'
#character 'Tomo'


// <0000> 8月6日(金)
<0000> August 6th (Fri)

// <0001> 公園で俺と智代は待ち続けていた。
<0001> Tomoyo and I were still waiting at the park.

// <0002> じっとしていても、汗が伝い落ちる真夏日だ。
<0002> It was one of those midsummer days that made me sweat by just standing still.

// <0003> 前と同じように、ゆっくりと日傘が近づいてくる。
<0003> Just like before, the same parasol approaches.

// <0004> まるで、VTRでも再生しているかのようだった。
<0004> As if it was replayed with the VCR.

// <0005> あるいは、暑さにやられて、白昼夢でも見ているか。
<0005> Or maybe I'm just seeing an illusion from the heat.

// <0006> \{有子}「こんにちは」
<0006> \{Yuuko} "Good Afternoon."

// <0007> しばらく声を返せなかったが、智代が俺の腕を引っ張り、これが現実だと教えてくれた。
<0007> I couldn't reply her for a while. Tomoyo pulled my arm and made me realize that this was a reality.

// <0008> ベンチに並んで、腰をかける。俺はポケットからハンカチを出し、汗をぬぐった。
<0008> I lined up alongside the bench and sat down. I took out a handkerchief out of the pocket and wiped off my sweat.

// <0009> 遠くから聞こえる蝉がひどく喧しかった。
<0009> The chirps of cicada that were heard from a distance were awfully noisy.

// <0010> \{有子}「あの子は、元気ですか」
<0010> \{Yuuko} "How is she doing?"

// <0011> 開口一番そう訊く。
<0011> She asks as she opens her mouth.

// <0012> \{朋也}「元気だよ、ほら」
<0012> \{Tomoya} "She's fine. Here."

// <0013> 厚めの封筒を渡す。中身はともの写真だ。
<0013> I give her a thick envelope. There are pictures of Tomo inside.

// <0014> その場で開封して、彼女は微笑む。
<0014> She opens it right where she stands, and smiles.

// <0015> \{有子}「この隣の方は?」
<0015> \{Yuuko} "Who is the person next to her?"

// <0016> \{朋也}「河南子。ともの友達」
<0016> \{Tomoya} "Kanako. She's her friend."

// <0017> \{有子}「お友達できたんですね。よかった」
<0017> \{Yuuko} "She made a friend. I'm relieved."

// <0018> もう一度、よかった、と繰り返す。それは自分は間違ってなかった、というように。
<0018> She repeats the quote again like she was convincing herself that she made a right choice. 

// <0019> \{朋也}「他に聞きたいことは?」
<0019> \{Tomoya} "You got anything else to ask?"

// <0020> \{有子}「なんでも聞かせてください。あの子のことならすべて」
<0020> \{Yuuko} "Tell me everything. Everything about Tomo."

// <0021> 俺は、思い出せるともとの日常をすべて話して聞かせた。
<0021> I told her everything that I could remember about the days with Tomo.

// <0022> 智代はその反対側に座り、黙ったままでいた。
<0022> Tomoyo kept silent as she sat on the other side.

// <0023> \{朋也}「じゃあ、こちらからも」
<0023> \{Tomoya} "I got something to ask from you."

// <0024> 話し終えたところで切り返した。
<0024> I changed the subject as I finished with my story.

// <0025> \{朋也}「あなたが今いる場所を教えてくれ。なにかあった時に必要だ」
<0025> \{Tomoya} "Tell me where you reside right now. I'll neede it when something happens."

// <0026> \{有子}「必要ありません」
<0026> \{Yuuko} "No you won't."

// <0027> 俺は言葉に詰まる。
<0027> I hesitated for words.

// <0028> それは…\pそこまで責任を放棄したってことか。
<0028> Did she...\p really threw away her responsibility?

// <0029> \{朋也}「頼む。少しでも、どんなことでもいいから教えてくれ」
<0029> \{Tomoya} "Please. Just a little. Tell me anything about it."

// <0030> 引き下がれない。必死にすがりつく。
<0030> I can't pull back. I asked her persistently.

// <0031> \{朋也}「ともに、教えてやりたいんだ」
<0031> \{Tomoya} "I want... to let Tomo know."

// <0032> 遠くで鳴いていたはずの蝉がいなくなっていた。
<0032> The cicadas that were chirping from a distance were gone.

// <0033> \{有子}「…春には、山一面に桜が咲くそうです」
<0033> \{Yuuko} "...I heard, the blossom bloom all over the mountains in the spring."

// <0034> \{有子}「今は、それだけが楽しみなんです」
<0034> \{Yuuko} "That is the only thing I am looking forward to right now..."

// <0035> 彼女は少しだけ笑った。
<0035> She faintly simled.

// <0036> \{有子}「本日はありがとうございました」
<0036> \{Yuuko} "Thank you very much for your time today."

// <0037> 三島有子が立ち上がる。
<0037> Mitsushima Yuuko stands up.

// <0038> \{朋也}「送るよ」
<0038> \{Tomoya} "I'll take you."

// <0039> 俺と智代はそれに続いた。
<0039> Tomoyo and I followed her.

// <0040> もう、彼女は何も喋らなくなった。
<0040> She, did not speak a word after that.

// <0041> ただ足下を見つめたまま、ゆっくりと歩くだけだ。
<0041> She simply kept walking while looking down at her feet.

// <0042> 偶然でいい。ともが通らないだろうか。
<0042> Coincidence would be fine. Is there any way that Tomo will walk past us.

// <0043> おまえの母親は今この町にいるのに。今ここにいるのに。
<0043> Your mother is here right now, Tomo. Right here in this town.

// <0044> とものことばかり考えて歩いた。
<0044> I walked as I kept thinking only about Tomo.

// <0045> 駅に着いたところで、彼女は足を止めた。
<0045> By the time we reched the station, she stopped her feet.

// <0046> \{有子}「それでは、また…」
<0046> \{Yuuko} "Until we meet again..."

// <0047> \{朋也}「ああ」
<0047> \{Tomoya} "Yeah."

// <0048> 俺は去っていく母親をゆっくりと見送った。
<0048> 俺は去っていく母親をゆっくりと見送った。

// <0049> 買った切符を駅員に渡しているところで、向こうから会釈するのが見えた。
<0049> 買った切符を駅員に渡しているところで、向こうから会釈するのが見えた。

// <0050> 俺は黙って頭を下げ、閑散としたホームへと消えてくのをじっと見ていた。
<0050> 俺は黙って頭を下げ、閑散としたホームへと消えてくのをじっと見ていた。

// <0051> 最後まで智代は黙ったままだった。
<0051> 最後まで智代は黙ったままだった。

// <0052> \{智代}「あの人はもろすぎる」
<0052> \{Tomoyo}「あの人はもろすぎる」

// <0053> その背中が見えなくなってからそう漏らした。
<0053> その背中が見えなくなってからそう漏らした。

// <0054> \{智代}「彼女をここまでもろくしたものとはなんなんだろう…」
<0054> \{Tomoyo}「彼女をここまでもろくしたものとはなんなんだろう…」

// <0055> \{朋也}「知りたいのか?」
<0055> \{Tomoya}「知りたいのか?」

// <0056> \{智代}「………」
<0056> \{Tomoyo}「………」

// <0057> \{智代}「うん…」
<0057> \{Tomoyo}「うん…」

// <0058> しばらく迷ってから頷いた。
<0058> しばらく迷ってから頷いた。

// <0059> \{智代}「もちろん恐いんだ」
<0059> \{Tomoyo}「もちろん恐いんだ」

// <0060> \{智代}「でも、今日まで…いろんな家族を見てきた」
<0060> \{Tomoyo}「でも、今日まで…いろんな家族を見てきた」

// <0061> \{智代}「自分の家族も含めて」
<0061> \{Tomoyo}「自分の家族も含めて」

// <0062> \{智代}「いつも教えられるのは、自分が理解している家族の姿なんてのは、ほんのちょっとで…」
<0062> \{Tomoyo}「いつも教えられるのは、自分が理解している家族の姿なんてのは、ほんのちょっとで…」

// <0063> \{智代}「その形は無数にあって、そのひとつひとつは、海のようにどこまでも深くて…」
<0063> \{Tomoyo}「その形は無数にあって、そのひとつひとつは、海のようにどこまでも深くて…」

// <0064> \{智代}「簡単に計り知れるようなものではない、ということだ」
<0064> \{Tomoyo}「簡単に計り知れるようなものではない、ということだ」

// <0065> \{智代}「それでも、私は知りたい」
<0065> \{Tomoyo}「それでも、私は知りたい」

// <0066> \{智代}「たくさんの家族の形を知りたいんだ」
<0066> \{Tomoyo}「たくさんの家族の形を知りたいんだ」

// <0067> \{智代}「そうすることで、もっといろんなものが、輝き出すと思うんだ」
<0067> \{Tomoyo}「そうすることで、もっといろんなものが、輝き出すと思うんだ」

// <0068> \{智代}「当たり前のことを、もっとかけがえなく感じられると思うんだ」
<0068> \{Tomoyo}「当たり前のことを、もっとかけがえなく感じられると思うんだ」

// <0069> \{智代}「大切に生きなければと思うようになると思うんだ」
<0069> \{Tomoyo}「大切に生きなければと思うようになると思うんだ」

// <0070> \{智代}「そして、そういう経験をたくさんの人に伝えたい」
<0070> \{Tomoyo}「そして、そういう経験をたくさんの人に伝えたい」

// <0071> \{智代}「人生の素晴らしさを伝えたい」
<0071> \{Tomoyo}「人生の素晴らしさを伝えたい」

// <0072> \{智代}「いろんなことで悩んでいる人がいる」
<0072> \{Tomoyo}「いろんなことで悩んでいる人がいる」

// <0073> \{智代}「そういう人の力になりたい」
<0073> \{Tomoyo}「そういう人の力になりたい」

// <0074> \{朋也}「おまえがそうしたいのか?」
<0074> \{Tomoya}「おまえがそうしたいのか?」

// <0075> \{智代}「うん、そうだ」
<0075> \{Tomoyo}「うん、そうだ」

// <0076> \{智代}「そうしたい」
<0076> \{Tomoyo}「そうしたい」

// <0077> \{朋也}「そっか…」
<0077> \{Tomoya}「そっか…」

// <0078> \{朋也}「おまえならきっとできるよ」
<0078> \{Tomoya}「おまえならきっとできるよ」

// <0079> \{朋也}「そんな気がする」
<0079> \{Tomoya}「そんな気がする」

// <0080> \{智代}「うん」
<0080> \{Tomoyo}「うん」

// <0081> 図書館に寄り、新しい絵本をどっさりと借りて帰った。
<0081> 図書館に寄り、新しい絵本をどっさりと借りて帰った。

// <0082> ともが絵本に夢中になっている間に、俺たちは話し合いを始める。
<0082> ともが絵本に夢中になっている間に、俺たちは話し合いを始める。

// <0083> \{朋也}「というわけで、ともの母親にこっちから会いに行くことにした」
<0083> \{Tomoya}「というわけで、ともの母親にこっちから会いに行くことにした」

// <0084> \{朋也}「ともを手放した理由を聞くまでは帰ってこないつもりだ」
<0084> \{Tomoya}「ともを手放した理由を聞くまでは帰ってこないつもりだ」

// <0085> \{河南子}「でもさ、探すったって簡単じゃないよ」
<0085> \{Kanako}「でもさ、探すったって簡単じゃないよ」

// <0086> それはよくわかっていた。警察に捜索願は出していたものの、結局今日までまったく音沙汰なしだった。
<0086> それはよくわかっていた。警察に捜索願は出していたものの、結局今日までまったく音沙汰なしだった。

// <0087> \{鷹文}「何か手がかりはないの」
<0087> \{Takafumi}「何か手がかりはないの」

// <0088> 俺がどうにか聞き出せたのは、一言だけだ。
<0088> 俺がどうにか聞き出せたのは、一言だけだ。

// <0089> \{朋也}「山一面に桜が咲いている」
<0089> \{Tomoya}「山一面に桜が咲いている」

// <0090> \{鷹文}「ちょっと調べてみようか」
<0090> \{Takafumi}「ちょっと調べてみようか」

// <0091> 鷹文は部屋の片隅にあるパソコンを起動させる。
<0091> 鷹文は部屋の片隅にあるパソコンを起動させる。

// <0092> \{朋也}「そんなのがパソコンで調べられるのか?」
<0092> \{Tomoya}「そんなのがパソコンで調べられるのか?」

// <0093> \{鷹文}「わかんないけど…とりあえず検索してみるよ」
<0093> \{Takafumi}「わかんないけど…とりあえず検索してみるよ」

// <0094> \{鷹文}「桜が山一面ね…」
<0094> \{Takafumi}「桜が山一面ね…」

// <0095> \{朋也}「ああ」
<0095> \{Tomoya}「ああ」

// <0096> \{鷹文}「もっと他にない?」
<0096> \{Takafumi}「もっと他にない?」

// <0097> \{朋也}「そんなに遠くじゃないはずだ。日帰りでいける程度だと思う」
<0097> \{Tomoya}「そんなに遠くじゃないはずだ。日帰りでいける程度だと思う」

// <0098> \{鷹文}「…三時間あったら、日本ならどこでも行けるよ」
<0098> \{Takafumi}「…三時間あったら、日本ならどこでも行けるよ」

// <0099> 鷹文はキーを叩きながらぼやいた。
<0099> 鷹文はキーを叩きながらぼやいた。

// <0100> \{鷹文}「観光地とか名所じゃないよね」
<0100> \{Takafumi}「観光地とか名所じゃないよね」

// <0101> \{朋也}「わからない」
<0101> \{Tomoya}「わからない」

// <0102> \{鷹文}「それじゃ、探しようがないよ…」
<0102> \{Takafumi}「それじゃ、探しようがないよ…」

// <0103> \{鷹文}「数万件の中から、どうやって探す?」
<0103> \{Takafumi}「数万件の中から、どうやって探す?」

// <0104> しばらく四人、頭を抱え込む。
<0104> しばらく四人、頭を抱え込む。

// <0105> 俺はふと思い出し、ラックの前に座り直すと、中から封筒を取り出す。
<0105> 俺はふと思い出し、ラックの前に座り直すと、中から封筒を取り出す。

// <0106> \{朋也}「そこから届いた郵便物がある」
<0106> \{Tomoya}「そこから届いた郵便物がある」

// <0107> \{鷹文}「差出人の住所は?」
<0107> \{Takafumi}「差出人の住所は?」

// <0108> \{朋也}「それがあれば、早いんだけどな」
<0108> \{Tomoya}「それがあれば、早いんだけどな」

// <0109> 封筒には宛名があるだけだった。
<0109> 封筒には宛名があるだけだった。

// <0110> \{朋也}「消印でわからないか?」
<0110> \{Tomoya}「消印でわからないか?」

// <0111> ○○中央と書いてあった。
<0111> ○○中央と書いてあった。

// <0112> \{朋也}「…どこだ? これ」
<0112> \{Tomoya}「…どこだ? これ」

// <0113> \{鷹文}「調べてみるよ」
<0113> \{Takafumi}「調べてみるよ」

// <0114> 鷹文が早速検索してくれた。
<0114> 鷹文が早速検索してくれた。

// <0115> \{鷹文}「これ、隣の県だよ。県庁からはずっと北の割と大きな都市だね」
<0115> \{Takafumi}「これ、隣の県だよ。県庁からはずっと北の割と大きな都市だね」

// <0116> \{鷹文}「電車で2時間くらいかな」
<0116> \{Takafumi}「電車で2時間くらいかな」

// <0117> \{朋也}「そんなのまでわかるのか?」
<0117> \{Tomoya}「そんなのまでわかるのか?」

// <0118> 鷹文はこれぐらいなんてことないと頷くだけだった。
<0118> 鷹文はこれぐらいなんてことないと頷くだけだった。

// <0119> 中から便せんを取り出し、それを広げる。皆が一斉にのぞき込む。
<0119> 中から便せんを取り出し、それを広げる。皆が一斉にのぞき込む。

// <0120> \{朋也}「なんかわかることないか?」
<0120> \{Tomoya}「なんかわかることないか?」

// <0121> \{鷹文}「特には…」
<0121> \{Takafumi}「特には…」

// <0122> \{河南子}「写真くださいって書いてあるね」
<0122> \{Kanako}「写真くださいって書いてあるね」

// <0123> \{朋也}「内容なんて何回も読んでるからわかってるよ」
<0123> \{Tomoya}「内容なんて何回も読んでるからわかってるよ」

// <0124> \{河南子}「訊くから答えただけだろ、ぼけーっ!」
<0124> \{Kanako}「訊くから答えただけだろ、ぼけーっ!」

// <0125> \{とも}「またけんかしてるのー?」
<0125> \{Tomo}「またけんかしてるのー?」

// <0126> ともの顔がこちらを向いていた。
<0126> ともの顔がこちらを向いていた。

// <0127> \{河南子}「え、いや、なんでもないです。どーぞ、絵本の続きをお楽しみください」
<0127> \{Kanako}「え、いや、なんでもないです。どーぞ、絵本の続きをお楽しみください」

// <0128> \{とも}「けんかしたらダメだよー」
<0128> \{Tomo}「けんかしたらダメだよー」

// <0129> \{とも}「これすごくおもしろいよー、もーダメだよー? かなりいいよー」
<0129> \{Tomo}「これすごくおもしろいよー、もーダメだよー? かなりいいよー」

// <0130> \{河南子}「なんだ? ケンカしてもいいのか?」
<0130> \{Kanako}「なんだ? ケンカしてもいいのか?」

// <0131> \{朋也}「絵本の感想が入り交じってる。それぐらい夢中なんだろ」
<0131> \{Tomoya}「絵本の感想が入り交じってる。それぐらい夢中なんだろ」

// <0132> ともはすでに、読書に没頭している。
<0132> ともはすでに、読書に没頭している。

// <0133> 俺たちはまた顔を突き合わせる。
<0133> 俺たちはまた顔を突き合わせる。

// <0134> \{朋也}「で、他にわかることは?」
<0134> \{Tomoya}「で、他にわかることは?」

// <0135> \{河南子}「さっきからさ、なんか引っかかってんだよね…」
<0135> \{Kanako}「さっきからさ、なんか引っかかってんだよね…」

// <0136> \{朋也}「なんだよ、それを言えよ」
<0136> \{Tomoya}「なんだよ、それを言えよ」

// <0137> \{河南子}「うーん…」
<0137> \{Kanako}「うーん…」

// <0138> \{河南子}「ダメだ、頭が回らない…アイス買ってきて」
<0138> \{Kanako}「ダメだ、頭が回らない…アイス買ってきて」

// <0139> \{朋也}「それ食えば、出てくるんだな」
<0139> \{Tomoya}「それ食えば、出てくるんだな」

// <0140> \{河南子}「うんうん、でてきますとも」
<0140> \{Kanako}「うんうん、でてきますとも」

// <0141> \{河南子}「おいしいねー、ともさん」
<0141> \{Kanako}「おいしいねー、ともさん」

// <0142> \{朋也}「おまえ、ちゃんと考えろよ」
<0142> \{Tomoya}「おまえ、ちゃんと考えろよ」

// <0143> \{河南子}「くかー」
<0143> \{Kanako}「くかー」

// <0144> \{朋也}「寝てるし!」
<0144> \{Tomoya}「寝てるし!」

// <0145> \{朋也}「おいっ、起きろっ」
<0145> \{Tomoya}「おいっ、起きろっ」

// <0146> その体を揺する。
<0146> その体を揺する。

// <0147> \{智代}「もうこんな時間だ。寝かせてやろう。起こすのは可哀想だ」
<0147> \{Tomoyo}「もうこんな時間だ。寝かせてやろう。起こすのは可哀想だ」

// <0148> \{朋也}「俺、パシリ損じゃん…」
<0148> \{Tomoya}「俺、パシリ損じゃん…」

// <0149> \{智代}「まあ、そう言うな。喜んでくれたらそれだけでもいいじゃないか」
<0149> \{Tomoyo}「まあ、そう言うな。喜んでくれたらそれだけでもいいじゃないか」

// <0150> \{朋也}「鷹文も帰ったし…じゃあ続きはふたりで考えるか」
<0150> \{Tomoya}「鷹文も帰ったし…じゃあ続きはふたりで考えるか」

// <0151> \{朋也}「…あれ? 手紙がねぇ…」
<0151> \{Tomoya}「…あれ? 手紙がねぇ…」

// <0152> \{河南子}「あー…」
<0152> \{Kanako}「あー…」

// <0153> 河南子が寝言なのか、うめき声を上げる。
<0153> 河南子が寝言なのか、うめき声を上げる。

// <0154> \{河南子}「なんでこの手紙、いまどき筆書きなんだろうねー…」
<0154> \{Kanako}「なんでこの手紙、いまどき筆書きなんだろうねー…」

// <0155> 振り返ると、河南子が手紙を掲げて仰向けのまま見上げていた。
<0155> 振り返ると、河南子が手紙を掲げて仰向けのまま見上げていた。

// <0156> その腕がくたっと折れる。
<0156> その腕がくたっと折れる。

// <0157> \{河南子}「くかー」
<0157> \{Kanako}「くかー」

// <0158> \{智代}「可愛らしい。無邪気なもんだな」
<0158> \{Tomoyo}「可愛らしい。無邪気なもんだな」

// <0159> …そんな手がかりがあったか。
<0159> …そんな手がかりがあったか。

Script Chart

June July August After Other
1st SEEN0701 SEEN0801 SEEN5000 SEEN7910
2nd SEEN0702 SEEN5001 SEEN7920
3rd SEEN0803 SEEN5002 SEEN7930
4th SEEN0804 SEEN5003 SEEN7940
6th SEEN0806 BAD END SEEN5004 SEEN7950
SEEN1806 SEEN5005
7th SEEN0707 SEEN0807 SEEN5006
8th SEEN0708 SEEN0808 SEEN5007
9th SEEN0709 SEEN0809 SEEN5010
10th SEEN0710 SEEN1710 SEEN0810 SEEN5011
11th SEEN0711 SEEN0811 SEEN1811 SEEN2811
12th SEEN0712 SEEN0812
13th SEEN0713 SEEN0813 SEEN1813 SEEN2813
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