// Resources for SEEN0726.TXT
// #character '鷹文'
#character 'Takafumi'
// #character '朋也'
#character 'Tomoya'
// #character '智代'
#character 'Tomoyo'
// #character 'とも'
#character 'Tomo'
// #character '河南子'
#character 'Kanako'
// <0000> 7月26日(月)
<0000> July 26th (Mon)
// <0001> \{鷹文}「ちょ、ちょっと待ってよっ」
<0001> \{Takafumi}「ちょ、ちょっと待ってよっ」
// <0002> \{朋也}「待てない。しっかり支えろ」
<0002> \{Tomoya}「待てない。しっかり支えろ」
// <0003> 3ドアの大型冷蔵庫を持たせ、運ばせる。
<0003> 3ドアの大型冷蔵庫を持たせ、運ばせる。
// <0004> \{朋也}「ふらつくなよ」
<0004> \{Tomoya}「ふらつくなよ」
// <0005> \{鷹文}「だって、重すぎるよっ、これっ」
<0005> \{Takafumi}「だって、重すぎるよっ、これっ」
// <0006> \{朋也}「そっちの方が軽いんだぞ」
<0006> \{Tomoya}「そっちの方が軽いんだぞ」
// <0007> 冷蔵庫は重心が下にあるため、下側を持つ方がはるかに辛い。
<0007> 冷蔵庫は重心が下にあるため、下側を持つ方がはるかに辛い。
// <0008> \{朋也}「こっちはコンプレッサーとかあるんだから」
<0008> \{Tomoya}「こっちはコンプレッサーとかあるんだから」
// <0009> \{鷹文}「指がちぎれるっ」
<0009> \{Takafumi}「指がちぎれるっ」
// <0010> \{朋也}「ちぎれないから」
<0010> \{Tomoya}「ちぎれないから」
// <0011> \{朋也}「仕方ない奴だなあ…」
<0011> \{Tomoya}「仕方ない奴だなあ…」
// <0012> 俺は持ち手を鷹文より下げた。
<0012> 俺は持ち手を鷹文より下げた。
// <0013> これで少しは向こうが軽くなるはずだ。
<0013> これで少しは向こうが軽くなるはずだ。
// <0014> \{朋也}「段差あるぞ、気をつけろ」
<0014> \{Tomoya}「段差あるぞ、気をつけろ」
// <0015> 一歩ずつ慎重に登っていく。
<0015> 一歩ずつ慎重に登っていく。
// <0016> 倉庫へ入り、慎重に俺の持ち手側を降ろした。
<0016> 倉庫へ入り、慎重に俺の持ち手側を降ろした。
// <0017> \{朋也}「手、離すなよ。壊れるぞ」
<0017> \{Tomoya}「手、離すなよ。壊れるぞ」
// <0018> \{鷹文}「早くっ」
<0018> \{Takafumi}「早くっ」
// <0019> すぐさま鷹文と交代した。
<0019> すぐさま鷹文と交代した。
// <0020> 腰を入れ、ゆっくりと縦方向にもっていく。
<0020> 腰を入れ、ゆっくりと縦方向にもっていく。
// <0021> 急激にすると向こう側へ倒れたり、底面にある部品が壊れかねない。
<0021> 急激にすると向こう側へ倒れたり、底面にある部品が壊れかねない。
// <0022> \{朋也}「ふう」
<0022> \{Tomoya}「ふう」
// <0023> 俺は手首を数回振り、わずかに感じた疲労を飛ばした。
<0023> 俺は手首を数回振り、わずかに感じた疲労を飛ばした。
// <0024> \{朋也}「さ、次だぞ」
<0024> \{Tomoya}「さ、次だぞ」
// <0025> \{鷹文}「…ちょっと待ってよ」
<0025> \{Takafumi}「…ちょっと待ってよ」
// <0026> 見ると、鷹文は冷蔵庫の陰に座り込んでいた。
<0026> 見ると、鷹文は冷蔵庫の陰に座り込んでいた。
// <0027> \{朋也}「だらしないな、学生のくせに」
<0027> \{Tomoya}「だらしないな、学生のくせに」
// <0028> \{鷹文}「こんな重いもの、普段は持たないもん」
<0028> \{Takafumi}「こんな重いもの、普段は持たないもん」
// <0029> \{朋也}「ま、わかるけどな。俺も最初はそうだったから」
<0029> \{Tomoya}「ま、わかるけどな。俺も最初はそうだったから」
// <0030> \{鷹文}「今は平気なの?」
<0030> \{Takafumi}「今は平気なの?」
// <0031> \{朋也}「毎日やっていればさすがに慣れるよ」
<0031> \{Tomoya}「毎日やっていればさすがに慣れるよ」
// <0032> \{朋也}「それより、次運んでくれ。あれならひとりでもいけるだろ」
<0032> \{Tomoya}「それより、次運んでくれ。あれならひとりでもいけるだろ」
// <0033> 俺は全自動洗濯機を指差してから、別の回収品を運び始めた。
<0033> 俺は全自動洗濯機を指差してから、別の回収品を運び始めた。
// <0034> \{朋也}「ほら、おつかれ」
<0034> \{Tomoya}「ほら、おつかれ」
// <0035> 俺は自販機で買ったスポーツドリンクを鷹文に渡した。
<0035> 俺は自販機で買ったスポーツドリンクを鷹文に渡した。
// <0036> \{鷹文}「ありがと…」
<0036> \{Takafumi}「ありがと…」
// <0037> 鷹文はあおるようにして、一気に飲み干した。
<0037> 鷹文はあおるようにして、一気に飲み干した。
// <0038> \{朋也}「疲れたか?」
<0038> \{Tomoya}「疲れたか?」
// <0039> \{鷹文}「…にぃちゃん、毎日こんなことしてるの?」
<0039> \{Takafumi}「…にぃちゃん、毎日こんなことしてるの?」
// <0040> \{朋也}「まあ、修理してなきゃ、こんな感じだけど」
<0040> \{Tomoya}「まあ、修理してなきゃ、こんな感じだけど」
// <0041> \{鷹文}「すごいね、見直したよ…」
<0041> \{Takafumi}「すごいね、見直したよ…」
// <0042> \{朋也}「ちょっと休んだら出るぞ。これから外回りだからな」
<0042> \{Tomoya}「ちょっと休んだら出るぞ。これから外回りだからな」
// <0043> \{鷹文}「うへぇ…」
<0043> \{Takafumi}「うへぇ…」
// <0044> 決まった個所をいくつか回った後、俺たちは車をぼちぼちと走らせていた。
<0044> 決まった個所をいくつか回った後、俺たちは車をぼちぼちと走らせていた。
// <0045> もちろん鷹文にも手伝わせた。
<0045> もちろん鷹文にも手伝わせた。
// <0046> それもあってか、助手席では鷹文が死んだようにぐったりとしていた。
<0046> それもあってか、助手席では鷹文が死んだようにぐったりとしていた。
// <0047> \{鷹文}「きっついなあ…」
<0047> \{Takafumi}「きっついなあ…」
// <0048> \{朋也}「まあ、話でもしながらいこうじゃないか」
<0048> \{Tomoya}「まあ、話でもしながらいこうじゃないか」
// <0049> \{鷹文}「そうだねえ…」
<0049> \{Takafumi}「そうだねえ…」
// <0050> \{朋也}「おまえ、話しろよ」
<0050> \{Tomoya}「おまえ、話しろよ」
// <0051> \{鷹文}「えぇ?」
<0051> \{Takafumi}「えぇ?」
// <0052> \{朋也}「なんでも言うこときく約束だろ」
<0052> \{Tomoya}「なんでも言うこときく約束だろ」
// <0053> \{朋也}「俺だって、あれだけ、めちゃくちゃな目に遭ったんだぞ」
<0053> \{Tomoya}「俺だって、あれだけ、めちゃくちゃな目に遭ったんだぞ」
// <0054> \{鷹文}「はぁ…わかったよ…」
<0054> \{Takafumi}「はぁ…わかったよ…」
// <0055> \{鷹文}「なんの話にしよ…」
<0055> \{Takafumi}「なんの話にしよ…」
// <0056> \{朋也}「そうだなあ…」
<0056> \{Tomoya}「そうだなあ…」
// <0057> \{朋也}「おまえの恩師の話」
<0057> \{Tomoya}「おまえの恩師の話」
// <0058> \{鷹文}「え?」
<0058> \{Takafumi}「え?」
// <0059> 虚を突かれたようにこちらを見た。
<0059> 虚を突かれたようにこちらを見た。
// <0060> \{鷹文}「…そんなのいないよ」
<0060> \{Takafumi}「…そんなのいないよ」
// <0061> その後、下を向いてそう呟いた。
<0061> その後、下を向いてそう呟いた。
// <0062> \{朋也}「そんなこと言うなよ」
<0062> \{Tomoya}「そんなこと言うなよ」
// <0063> \{鷹文}「あのさ…」
<0063> \{Takafumi}「あのさ…」
// <0064> \{鷹文}「そんなこと訊くために、あんなに頑張ってたの…?」
<0064> \{Takafumi}「そんなこと訊くために、あんなに頑張ってたの…?」
// <0065> \{朋也}「あんなの趣味の範囲だよ」
<0065> \{Tomoya}「あんなの趣味の範囲だよ」
// <0066> \{朋也}「これも、なんてことない雑談のひとつだ」
<0066> \{Tomoya}「これも、なんてことない雑談のひとつだ」
// <0067> \{鷹文}「………」
<0067> \{Takafumi}「………」
// <0068> さらに無言のまま、しばらく車を走らせる。
<0068> さらに無言のまま、しばらく車を走らせる。
// <0069> \{鷹文}「…ぜんぶ、教えてくれたんだ」
<0069> \{Takafumi}「…ぜんぶ、教えてくれたんだ」
// <0070> ぽつりと窓に向かって、そう呟いていた。
<0070> ぽつりと窓に向かって、そう呟いていた。
// <0071> \{鷹文}「勉強も、運動することも、仲間を作ることも…生きることの意味もぜんぶ」
<0071> \{Takafumi}「勉強も、運動することも、仲間を作ることも…生きることの意味もぜんぶ」
// <0072> それが、恩師の話だった。
<0072> それが、恩師の話だった。
// <0073> \{鷹文}「あの時の僕はさ、生きる意味もよくわからなくて…」
<0073> \{Takafumi}「あの時の僕はさ、生きる意味もよくわからなくて…」
// <0074> \{鷹文}「なにをするにも気力がわかなくて…」
<0074> \{Takafumi}「なにをするにも気力がわかなくて…」
// <0075> \{鷹文}「流されるままに暮らしてた」
<0075> \{Takafumi}「流されるままに暮らしてた」
// <0076> \{鷹文}「みんなと同じようにしてれば、それだけでいいんだって」
<0076> \{Takafumi}「みんなと同じようにしてれば、それだけでいいんだって」
// <0077> \{鷹文}「そんな僕をさ…」
<0077> \{Takafumi}「そんな僕をさ…」
// <0078> \{鷹文}「あの人だけは、見つけてくれたんだ」
<0078> \{Takafumi}「あの人だけは、見つけてくれたんだ」
// <0079> \{鷹文}「家に呼んでくれてさ…」
<0079> \{Takafumi}「家に呼んでくれてさ…」
// <0080> \{鷹文}「そこには、話したこともない同級生たちがたくさんいて…」
<0080> \{Takafumi}「そこには、話したこともない同級生たちがたくさんいて…」
// <0081> \{鷹文}「鍋を食べてさ…」
<0081> \{Takafumi}「鍋を食べてさ…」
// <0082> \{鷹文}「僕はひとり、きょとんとしてたけどさ…」
<0082> \{Takafumi}「僕はひとり、きょとんとしてたけどさ…」
// <0083> \{鷹文}「そこにいた奴らはみんな、僕と同じでさ…」
<0083> \{Takafumi}「そこにいた奴らはみんな、僕と同じでさ…」
// <0084> \{鷹文}「先生に、誘われて陸上始めた奴らでさ…」
<0084> \{Takafumi}「先生に、誘われて陸上始めた奴らでさ…」
// <0085> \{鷹文}「昔の自分を見てるみたいだって、みんなに笑われてさ…」
<0085> \{Takafumi}「昔の自分を見てるみたいだって、みんなに笑われてさ…」
// <0086> \{鷹文}「すごく弱い陸上部なんだけどさ…」
<0086> \{Takafumi}「すごく弱い陸上部なんだけどさ…」
// <0087> \{鷹文}「地区で6位入賞すれば優勝したみたいに大騒ぎする連中でさ…」
<0087> \{Takafumi}「地区で6位入賞すれば優勝したみたいに大騒ぎする連中でさ…」
// <0088> \{鷹文}「それでも、すっげぇ楽しそうでさ…」
<0088> \{Takafumi}「それでも、すっげぇ楽しそうでさ…」
// <0089> \{鷹文}「うらやましくなってた」
<0089> \{Takafumi}「うらやましくなってた」
// <0090> \{鷹文}「走ってみた」
<0090> \{Takafumi}「走ってみた」
// <0091> \{鷹文}「そしたらさ、みんなが寄ってきてさ…」
<0091> \{Takafumi}「そしたらさ、みんなが寄ってきてさ…」
// <0092> \{鷹文}「一緒に走ってくれるんだよね…」
<0092> \{Takafumi}「一緒に走ってくれるんだよね…」
// <0093> \{鷹文}「でもあいつら、陸上部のくせにさ…僕より遅いんだ」
<0093> \{Takafumi}「でもあいつら、陸上部のくせにさ…僕より遅いんだ」
// <0094> \{鷹文}「待てー! とか、こらー! とか背に罵声浴びせられながらさ…」
<0094> \{Takafumi}「待てー! とか、こらー! とか背に罵声浴びせられながらさ…」
// <0095> \{鷹文}「それが楽しくてさ…」
<0095> \{Takafumi}「それが楽しくてさ…」
// <0096> \{鷹文}「僕はどんどんスピードをあげてく」
<0096> \{Takafumi}「僕はどんどんスピードをあげてく」
// <0097> \{鷹文}「痛快でさ…」
<0097> \{Takafumi}「痛快でさ…」
// <0098> \{鷹文}「僕は本気になって走ってた」
<0098> \{Takafumi}「僕は本気になって走ってた」
// <0099> \{鷹文}「はじめて、本気になってたんだ」
<0099> \{Takafumi}「はじめて、本気になってたんだ」
// <0100> \{鷹文}「入部した記憶もないんだけどさ…」
<0100> \{Takafumi}「入部した記憶もないんだけどさ…」
// <0101> \{鷹文}「毎日、みんなと一緒に走ってさ…」
<0101> \{Takafumi}「毎日、みんなと一緒に走ってさ…」
// <0102> \{鷹文}「大会に出て…」
<0102> \{Takafumi}「大会に出て…」
// <0103> \{鷹文}「優勝したりして…」
<0103> \{Takafumi}「優勝したりして…」
// <0104> \{鷹文}「そしたら、もう、すごい騒ぎになるんだ」
<0104> \{Takafumi}「そしたら、もう、すごい騒ぎになるんだ」
// <0105> \{鷹文}「勉強も本気でするようになった」
<0105> \{Takafumi}「勉強も本気でするようになった」
// <0106> \{鷹文}「張り出しにのると、やっぱりみんなが集まってきてさ…」
<0106> \{Takafumi}「張り出しにのると、やっぱりみんなが集まってきてさ…」
// <0107> \{鷹文}「先生の家にいって、食べて騒いで…」
<0107> \{Takafumi}「先生の家にいって、食べて騒いで…」
// <0108> \{鷹文}「毎日がお祭りみたいでさ…」
<0108> \{Takafumi}「毎日がお祭りみたいでさ…」
// <0109> \{鷹文}「楽しかったな…」
<0109> \{Takafumi}「楽しかったな…」
// <0110> \{鷹文}「そんな馬鹿騒ぎの日々の中でさ…」
<0110> \{Takafumi}「そんな馬鹿騒ぎの日々の中でさ…」
// <0111> \{鷹文}「河南子に出会った」
<0111> \{Takafumi}「河南子に出会った」
// <0112> \{鷹文}「先生の家にいるとさ、たまに現れてさ…」
<0112> \{Takafumi}「先生の家にいるとさ、たまに現れてさ…」
// <0113> \{鷹文}「みんなと一緒に食べたり、話をしたりするんだ」
<0113> \{Takafumi}「みんなと一緒に食べたり、話をしたりするんだ」
// <0114> \{鷹文}「男っぽい性格だったからさ…そういうことに奥手な僕らでも話が合うんだ」
<0114> \{Takafumi}「男っぽい性格だったからさ…そういうことに奥手な僕らでも話が合うんだ」
// <0115> \{鷹文}「それに、当時は現役で合気道と空手、両方で活躍してたからさ、ちょっとした有名人でさ…」
<0115> \{Takafumi}「それに、当時は現役で合気道と空手、両方で活躍してたからさ、ちょっとした有名人でさ…」
// <0116> \{鷹文}「憧れでもあったんだ」
<0116> \{Takafumi}「憧れでもあったんだ」
// <0117> \{鷹文}「河南子は、可愛くて、かっこよかったんだ」
<0117> \{Takafumi}「河南子は、可愛くて、かっこよかったんだ」
// <0118> \{鷹文}「それでさ、やっぱりさ…」
<0118> \{Takafumi}「それでさ、やっぱりさ…」
// <0119> \{鷹文}「みんな考えることが一緒だったからさ…」
<0119> \{Takafumi}「みんな考えることが一緒だったからさ…」
// <0120> \{鷹文}「みんな、河南子に惚れてたんだ」
<0120> \{Takafumi}「みんな、河南子に惚れてたんだ」
// <0121> \{鷹文}「河南子の話になると、すごく盛り上がるんだ」
<0121> \{Takafumi}「河南子の話になると、すごく盛り上がるんだ」
// <0122> \{鷹文}「誰が一番、河南子に好かれてるかとかさ…」
<0122> \{Takafumi}「誰が一番、河南子に好かれてるかとかさ…」
// <0123> \{鷹文}「エッチな話とかさ…」
<0123> \{Takafumi}「エッチな話とかさ…」
// <0124> \{鷹文}「でさ…誰かが河南子に思いを打ち明けたりするんだよね…」
<0124> \{Takafumi}「でさ…誰かが河南子に思いを打ち明けたりするんだよね…」
// <0125> \{鷹文}「それで、振られてさ…」
<0125> \{Takafumi}「それで、振られてさ…」
// <0126> \{鷹文}「なぐさめるために、また騒いでさ…」
<0126> \{Takafumi}「なぐさめるために、また騒いでさ…」
// <0127> \{鷹文}「三人めが振られた頃かな…」
<0127> \{Takafumi}「三人めが振られた頃かな…」
// <0128> \{鷹文}「河南子には好きな人がいることがわかってさ…」
<0128> \{Takafumi}「河南子には好きな人がいることがわかってさ…」
// <0129> \{鷹文}「あの時ほど、緊張したことってなかったよ…」
<0129> \{Takafumi}「あの時ほど、緊張したことってなかったよ…」
// <0130> \{鷹文}「で、周りの雰囲気でわかってくるんだよね…」
<0130> \{Takafumi}「で、周りの雰囲気でわかってくるんだよね…」
// <0131> \{鷹文}「みんなが僕に気を遣い始めるんだよね…」
<0131> \{Takafumi}「みんなが僕に気を遣い始めるんだよね…」
// <0132> \{鷹文}「すごく悪い気持ちになるんだけどさ…」
<0132> \{Takafumi}「すごく悪い気持ちになるんだけどさ…」
// <0133> \{鷹文}「でも、やっぱすごく嬉しかった…」
<0133> \{Takafumi}「でも、やっぱすごく嬉しかった…」
// <0134> \{鷹文}「みんなには悪いけど、踊り出しそうなぐらい嬉しかった…」
<0134> \{Takafumi}「みんなには悪いけど、踊り出しそうなぐらい嬉しかった…」
// <0135> \{鷹文}「もう、ばればれなんだよね…」
<0135> \{Takafumi}「もう、ばればれなんだよね…」
// <0136> \{鷹文}「お互い好きなんだってこと…」
<0136> \{Takafumi}「お互い好きなんだってこと…」
// <0137> \{鷹文}「でも、なかなか言い出せなくて…」
<0137> \{Takafumi}「でも、なかなか言い出せなくて…」
// <0138> \{鷹文}「みんなにからかわれたりして…」
<0138> \{Takafumi}「みんなにからかわれたりして…」
// <0139> \{鷹文}「あの頃は、だいたいその話題が盛り上がるネタでさ…」
<0139> \{Takafumi}「あの頃は、だいたいその話題が盛り上がるネタでさ…」
// <0140> \{鷹文}「振られた奴も、ぜんぜん気にせず、一緒に笑っててくれてさ…」
<0140> \{Takafumi}「振られた奴も、ぜんぜん気にせず、一緒に笑っててくれてさ…」
// <0141> \{鷹文}「気まずさと、恥ずかしさの入り交じった空気が、ずっと河南子との間に流れてて…」
<0141> \{Takafumi}「気まずさと、恥ずかしさの入り交じった空気が、ずっと河南子との間に流れてて…」
// <0142> \{鷹文}「最後にはみんなに追いつめられる感じでさ…」
<0142> \{Takafumi}「最後にはみんなに追いつめられる感じでさ…」
// <0143> \{鷹文}「部室でさ…みんなの目の前で、告白した…」
<0143> \{Takafumi}「部室でさ…みんなの目の前で、告白した…」
// <0144> \{鷹文}「緊張してさ、へんに敬語でさ…」
<0144> \{Takafumi}「緊張してさ、へんに敬語でさ…」
// <0145> \{鷹文}「河南子さん、あなたのことが好きです…」
<0145> \{Takafumi}「河南子さん、あなたのことが好きです…」
// <0146> \{鷹文}「僕と付き合ってくれませんか…てさ」
<0146> \{Takafumi}「僕と付き合ってくれませんか…てさ」
// <0147> \{鷹文}「河南子は、一言、いいよ、ってうなずいてくれた…」
<0147> \{Takafumi}「河南子は、一言、いいよ、ってうなずいてくれた…」
// <0148> \{鷹文}「その後は、もう、もみくちゃでなんもわかんなくなった…」
<0148> \{Takafumi}「その後は、もう、もみくちゃでなんもわかんなくなった…」
// <0149> \{鷹文}「気づくと、荒れ放題の部屋で倒れててさ…」
<0149> \{Takafumi}「気づくと、荒れ放題の部屋で倒れててさ…」
// <0150> \{鷹文}「でも、ちゃんとふたりきりになってんだよね…」
<0150> \{Takafumi}「でも、ちゃんとふたりきりになってんだよね…」
// <0151> \{鷹文}「ふたりで顔を見合わせて、大笑いしたんだ…」
<0151> \{Takafumi}「ふたりで顔を見合わせて、大笑いしたんだ…」
// <0152> \{鷹文}「僕たちは、僕たちだけの時間を作って…」
<0152> \{Takafumi}「僕たちは、僕たちだけの時間を作って…」
// <0153> \{鷹文}「仲を深めていった…」
<0153> \{Takafumi}「仲を深めていった…」
// <0154> \{鷹文}「一緒に進学して、同じ大学を出てさ…」
<0154> \{Takafumi}「一緒に進学して、同じ大学を出てさ…」
// <0155> \{鷹文}「それで…結婚しようって、僕が言うとさ…」
<0155> \{Takafumi}「それで…結婚しようって、僕が言うとさ…」
// <0156> \{鷹文}「河南子は、頷いてくれた…」
<0156> \{Takafumi}「河南子は、頷いてくれた…」
// <0157> \{鷹文}「すぐその話も仲間内で広まってさ…」
<0157> \{Takafumi}「すぐその話も仲間内で広まってさ…」
// <0158> \{鷹文}「先生も知っててさ…」
<0158> \{Takafumi}「先生も知っててさ…」
// <0159> \{鷹文}「ことあるごとに、まだまだそんなんじゃ河南子はやれないな、ってさ、言われるようになってさ…」
<0159> \{Takafumi}「ことあるごとに、まだまだそんなんじゃ河南子はやれないな、ってさ、言われるようになってさ…」
// <0160> \{鷹文}「僕も意地になって、すごい勢いで記録を縮めていったんだ…」
<0160> \{Takafumi}「僕も意地になって、すごい勢いで記録を縮めていったんだ…」
// <0161> \{鷹文}「地方予選で優勝してさ…」
<0161> \{Takafumi}「地方予選で優勝してさ…」
// <0162> \{鷹文}「全国に駒進めてさ…」
<0162> \{Takafumi}「全国に駒進めてさ…」
// <0163> \{鷹文}「そこでさ、もし、優勝できたらさ、河南子くれますかって、僕は息巻いてさ…」
<0163> \{Takafumi}「そこでさ、もし、優勝できたらさ、河南子くれますかって、僕は息巻いてさ…」
// <0164> \{鷹文}「先生もまんざらじゃなさそうに、そん時考えるよって笑ってくれてさ…」
<0164> \{Takafumi}「先生もまんざらじゃなさそうに、そん時考えるよって笑ってくれてさ…」
// <0165> \{鷹文}「でも、僕は…」
<0165> \{Takafumi}「でも、僕は…」
// <0166> \{鷹文}「僕を見つけてくれて…」
<0166> \{Takafumi}「僕を見つけてくれて…」
// <0167> \{鷹文}「僕に、勉強も、運動することも、仲間を作ることも…生きることの意味ぜんぶを教えてくれた先生を…」
<0167> \{Takafumi}「僕に、勉強も、運動することも、仲間を作ることも…生きることの意味ぜんぶを教えてくれた先生を…」
// <0168> \{鷹文}「裏切ったんだ…」
<0168> \{Takafumi}「裏切ったんだ…」
// <0169> \{鷹文}「僕は、自分の家族を守るために…」
<0169> \{Takafumi}「僕は、自分の家族を守るために…」
// <0170> \{鷹文}「車道に自ら、飛び出した」
<0170> \{Takafumi}「車道に自ら、飛び出した」
// <0171> \{鷹文}「僕は一命を取りとめたけどさ…」
<0171> \{Takafumi}「僕は一命を取りとめたけどさ…」
// <0172> \{鷹文}「先生はさ…」
<0172> \{Takafumi}「先生はさ…」
// <0173> \{鷹文}「その行為を許さなかった…」
<0173> \{Takafumi}「その行為を許さなかった…」
// <0174> \{鷹文}「あんな怒る先生を初めて見た…」
<0174> \{Takafumi}「あんな怒る先生を初めて見た…」
// <0175> \{鷹文}「先生の家にも入れてもらえなかった…」
<0175> \{Takafumi}「先生の家にも入れてもらえなかった…」
// <0176> \{鷹文}「最後に言われたんだ…」
<0176> \{Takafumi}「最後に言われたんだ…」
// <0177> \{鷹文}「そんな奴に河南子がやれるものか、ってさ…」
<0177> \{Takafumi}「そんな奴に河南子がやれるものか、ってさ…」
// <0178> \{鷹文}「そして、それが…」
<0178> \{Takafumi}「そして、それが…」
// <0179> \{鷹文}「本当に、最後の言葉になった」
<0179> \{Takafumi}「本当に、最後の言葉になった」
// <0180> \{鷹文}「………」
<0180> \{Takafumi}「………」
// <0181> \{鷹文}「僕はさ…」
<0181> \{Takafumi}「僕はさ…」
// <0182> \{鷹文}「ずっと、先生の言葉を待ち続けてたんだ…」
<0182> \{Takafumi}「ずっと、先生の言葉を待ち続けてたんだ…」
// <0183> \{鷹文}「許しの言葉を…」
<0183> \{Takafumi}「許しの言葉を…」
// <0184> \{鷹文}「でも、聞けなかった…」
<0184> \{Takafumi}「でも、聞けなかった…」
// <0185> \{鷹文}「その日以来、僕は夢を見る」
<0185> \{Takafumi}「その日以来、僕は夢を見る」
// <0186> \{鷹文}「全力で走ってる夢」
<0186> \{Takafumi}「全力で走ってる夢」
// <0187> \{鷹文}「周りがなんにも見えなくなるぐらいのスピードで…」
<0187> \{Takafumi}「周りがなんにも見えなくなるぐらいのスピードで…」
// <0188> \{鷹文}「心臓がばくばくいって、破裂しそうで…」
<0188> \{Takafumi}「心臓がばくばくいって、破裂しそうで…」
// <0189> \{鷹文}「それでも破裂しないかぎり、全速力でひた走る」
<0189> \{Takafumi}「それでも破裂しないかぎり、全速力でひた走る」
// <0190> \{鷹文}「ゴールのテープを切る」
<0190> \{Takafumi}「ゴールのテープを切る」
// <0191> \{鷹文}「振り返ると、遙か地平線の向こうに、他のランナーたちが見える」
<0191> \{Takafumi}「振り返ると、遙か地平線の向こうに、他のランナーたちが見える」
// <0192> \{鷹文}「滑稽なぐらい小さい」
<0192> \{Takafumi}「滑稽なぐらい小さい」
// <0193> \{鷹文}「僕はそれで勝ったんだと気づく」
<0193> \{Takafumi}「僕はそれで勝ったんだと気づく」
// <0194> \{鷹文}「僕は、息を切らせながら、先生の元に駆け寄る」
<0194> \{Takafumi}「僕は、息を切らせながら、先生の元に駆け寄る」
// <0195> \{鷹文}「勝利の報告をする」
<0195> \{Takafumi}「勝利の報告をする」
// <0196> \{鷹文}「そして、いつものように、これで河南子をくれますかって、訊こうとする…」
<0196> \{Takafumi}「そして、いつものように、これで河南子をくれますかって、訊こうとする…」
// <0197> \{鷹文}「だけど、それ以上何も言えなくなる…」
<0197> \{Takafumi}「だけど、それ以上何も言えなくなる…」
// <0198> \{鷹文}「先生は優しい顔で僕の言葉を待ってくれている」
<0198> \{Takafumi}「先生は優しい顔で僕の言葉を待ってくれている」
// <0199> \{鷹文}「でも言い出せない」
<0199> \{Takafumi}「でも言い出せない」
// <0200> \{鷹文}「それは、僕が現実にあったことを知っているから」
<0200> \{Takafumi}「それは、僕が現実にあったことを知っているから」
// <0201> \{鷹文}「先生が、次に言う言葉は決まっているから…」
<0201> \{Takafumi}「先生が、次に言う言葉は決まっているから…」
// <0202> \{鷹文}「そんな奴に河南子がやれるものか、って…」
<0202> \{Takafumi}「そんな奴に河南子がやれるものか、って…」
// <0203> \{鷹文}「だから、僕はもう何も言えない…」
<0203> \{Takafumi}「だから、僕はもう何も言えない…」
// <0204> \{鷹文}「ただ先生の前から逃げ出したい」
<0204> \{Takafumi}「ただ先生の前から逃げ出したい」
// <0205> \{鷹文}「先生が優しい顔のままでいるうちに」
<0205> \{Takafumi}「先生が優しい顔のままでいるうちに」
// <0206> \{鷹文}「でも疲れきっていて、足は動かない」
<0206> \{Takafumi}「でも疲れきっていて、足は動かない」
// <0207> \{鷹文}「苦しくなって…もだえて…」
<0207> \{Takafumi}「苦しくなって…もだえて…」
// <0208> \{鷹文}「飛び起きる」
<0208> \{Takafumi}「飛び起きる」
// <0209> \{鷹文}「もう、終わったことなのに…」
<0209> \{Takafumi}「もう、終わったことなのに…」
// <0210> \{鷹文}「全部、終わったことなのに…」
<0210> \{Takafumi}「全部、終わったことなのに…」
// <0211> \{鷹文}「今もたまに見る」
<0211> \{Takafumi}「今もたまに見る」
// <0212> \{鷹文}「それは呪いみたいなものなんだ」
<0212> \{Takafumi}「それは呪いみたいなものなんだ」
// <0213> \{鷹文}「僕の過ちの…」
<0213> \{Takafumi}「僕の過ちの…」
// <0214> \{鷹文}「ね、にぃちゃん」
<0214> \{Takafumi}「ね、にぃちゃん」
// <0215> \{朋也}「ん」
<0215> \{Tomoya}「ん」
// <0216> \{鷹文}「すべて昔話だからね」
<0216> \{Takafumi}「すべて昔話だからね」
// <0217> \{鷹文}「もうすべて、終わってるんだ」
<0217> \{Takafumi}「もうすべて、終わってるんだ」
// <0218> \{鷹文}「僕はもう、河南子のことが好きじゃない」
<0218> \{Takafumi}「僕はもう、河南子のことが好きじゃない」
// <0219> \{鷹文}「ただ、たまに昔のことを思い出して、夢でうなされるだけ」
<0219> \{Takafumi}「ただ、たまに昔のことを思い出して、夢でうなされるだけ」
// <0220> \{鷹文}「それも少なくなってきてる」
<0220> \{Takafumi}「それも少なくなってきてる」
// <0221> \{鷹文}「すべては、時間が解決してくれる」
<0221> \{Takafumi}「すべては、時間が解決してくれる」
// <0222> \{鷹文}「便利なもんだね」
<0222> \{Takafumi}「便利なもんだね」
// <0223> \{鷹文}「だからさ…」
<0223> \{Takafumi}「だからさ…」
// <0224> \{鷹文}「くれぐれも、ねぇちゃんに話したりしないでよね」
<0224> \{Takafumi}「くれぐれも、ねぇちゃんに話したりしないでよね」
// <0225> \{朋也}「ああ、わかってるよ」
<0225> \{Tomoya}「ああ、わかってるよ」
// <0226> \{朋也}「…というわけだ」
<0226> \{Tomoya}「…というわけだ」
// <0227> \{智代}「………」
<0227> \{Tomoyo}「………」
// <0228> その日の晩、鷹文がいなくなってから、智代にすべてを伝えた。
<0228> その日の晩、鷹文がいなくなってから、智代にすべてを伝えた。
// <0229> 智代は泣いた。
<0229> 智代は泣いた。
// <0230> \{とも}「わー、ともがはなしきくよ、なになに」
<0230> \{Tomo}「わー、ともがはなしきくよ、なになに」
// <0231> 話を理解してないともが慌ててなぐさめにかかる。
<0231> 話を理解してないともが慌ててなぐさめにかかる。
// <0232> そのともを抱きしめて、顔を上げた。
<0232> そのともを抱きしめて、顔を上げた。
// <0233> \{智代}「鷹文ひとりが…」
<0233> \{Tomoyo}「鷹文ひとりが…」
// <0234> \{智代}「すべてを犠牲にしてたんじゃないか…」
<0234> \{Tomoyo}「すべてを犠牲にしてたんじゃないか…」
// <0235> \{智代}「私たち家族のために…」
<0235> \{Tomoyo}「私たち家族のために…」
// <0236> \{朋也}「そうだな…」
<0236> \{Tomoya}「そうだな…」
// <0237> \{智代}「夢でうなされているのも知ってた」
<0237> \{Tomoyo}「夢でうなされているのも知ってた」
// <0238> \{智代}「わけを訊いても、教えてくれなかった」
<0238> \{Tomoyo}「わけを訊いても、教えてくれなかった」
// <0239> \{朋也}「あいつはさ…」
<0239> \{Tomoya}「あいつはさ…」
// <0240> \{朋也}「夢の中で、今も走り続けてるんだ」
<0240> \{Tomoya}「夢の中で、今も走り続けてるんだ」
// <0241> \{朋也}「ずっと苦しみながら」
<0241> \{Tomoya}「ずっと苦しみながら」
// <0242> \{朋也}「救ってやってくれ」
<0242> \{Tomoya}「救ってやってくれ」
// <0243> \{智代}「うん…」
<0243> \{Tomoyo}「うん…」
// <0244> \{智代}「私は…」
<0244> \{Tomoyo}「私は…」
// <0245> 涙を手の甲で拭う。
<0245> 涙を手の甲で拭う。
// <0246> \{智代}「あいつを幸せにする」
<0246> \{Tomoyo}「あいつを幸せにする」
// <0247> \{朋也}「ああ、俺たちだったら、うまくやれるよ」
<0247> \{Tomoya}「ああ、俺たちだったら、うまくやれるよ」
// <0248> \{河南子}「たっだいまー」
<0248> \{Kanako}「たっだいまー」
// <0249> アイスを買いに出ていた河南子が帰ってくる。
<0249> アイスを買いに出ていた河南子が帰ってくる。
// <0250> \{河南子}「うわ、修羅場っ」
<0250> \{Kanako}「うわ、修羅場っ」
// <0251> 河南子が泣きはらす智代を見て引く。
<0251> 河南子が泣きはらす智代を見て引く。
// <0252> 智代はがばりと立ち上がると、その河南子に近づいていく。
<0252> 智代はがばりと立ち上がると、その河南子に近づいていく。
// <0253> \{河南子}「え、なに…ん、やんのかっ」
<0253> \{Kanako}「え、なに…ん、やんのかっ」
// <0254> \{河南子}「うわっ」
<0254> \{Kanako}「うわっ」
// <0255> 構えかけた河南子の体を抱きしめる。
<0255> 構えかけた河南子の体を抱きしめる。
// <0256> \{河南子}「え? あたしに乗り換えんのっ?」
<0256> \{Kanako}「え? あたしに乗り換えんのっ?」
// <0257> \{智代}「河南子…こんなにも長い時間…つらい思いをさせてしまった…」
<0257> \{Tomoyo}「河南子…こんなにも長い時間…つらい思いをさせてしまった…」
// <0258> \{智代}「許してくれ…」
<0258> \{Tomoyo}「許してくれ…」
// <0259> \{智代}「私が絶対に、おまえたちを幸せにする…」
<0259> \{Tomoyo}「私が絶対に、おまえたちを幸せにする…」
// <0260> \{河南子}「は、はぁ…」
<0260> \{Kanako}「は、はぁ…」
// <0261> 河南子は唖然としたままだった。
<0261> 河南子は唖然としたままだった。