// Resources for SEEN0725.TXT
// #character '智代'
#character 'Tomoyo'
// #character '朋也'
#character 'Tomoya'
// #character '鷹文'
#character 'Takafumi'
// <0000> 7月25日(日)
<0000> July 25th (Sun)
// <0001> \{智代}「傍目から見ているぶんには、鷹文が打っているのと見分けがつかないぞ」
<0001> \{Tomoyo}「傍目から見ているぶんには、鷹文が打っているのと見分けがつかないぞ」
// <0002> 智代のその言葉を受けて、俺は覚悟を決める。
<0002> 智代のその言葉を受けて、俺は覚悟を決める。
// <0003> \{朋也}「リベンジだ、鷹文」
<0003> \{Tomoya}「リベンジだ、鷹文」
// <0004> \{鷹文}「負けたら、もう勝負はしないって罰、覚えてる?」
<0004> \{Takafumi}「負けたら、もう勝負はしないって罰、覚えてる?」
// <0005> \{朋也}「ああ」
<0005> \{Tomoya}「ああ」
// <0006> これにかける根性はすべて費やしたつもりだ。
<0006> これにかける根性はすべて費やしたつもりだ。
// <0007> \{鷹文}「オーケー。じゃ、僕が先にやるよ」
<0007> \{Takafumi}「オーケー。じゃ、僕が先にやるよ」
// <0008> 鷹文は、今までと同じようにタイピング練習用のソフトを立ち上げた。
<0008> 鷹文は、今までと同じようにタイピング練習用のソフトを立ち上げた。
// <0009> 一番高いレベルの設問に合わせ、鷹文はキーボードを叩く。
<0009> 一番高いレベルの設問に合わせ、鷹文はキーボードを叩く。
// <0010> 結果…。
<0010> 結果…。
// <0011> \{鷹文}「うーん…」
<0011> \{Takafumi}「うーん…」
// <0012> 入力文字数は1428。ミスは18タイプ。
<0012> 入力文字数は1428。ミスは18タイプ。
// <0013> ミスは差し引かれるから、鷹文は1410文字だ。
<0013> ミスは差し引かれるから、鷹文は1410文字だ。
// <0014> 今までよりは低い数値だ。
<0014> 今までよりは低い数値だ。
// <0015> \{鷹文}「でもまあ、安全圏でしょ」
<0015> \{Takafumi}「でもまあ、安全圏でしょ」
// <0016> その通りで、鷹文にとって本調子ではないその数字にすら、俺は届いた試しがない。
<0016> その通りで、鷹文にとって本調子ではないその数字にすら、俺は届いた試しがない。
// <0017> でも、近い数字は出した。
<0017> でも、近い数字は出した。
// <0018> あとは集中力。
<0018> あとは集中力。
// <0019> 俺はキーボードに指を載せて、構える。
<0019> 俺はキーボードに指を載せて、構える。
// <0020> スタートと共に、画面上に現れる文字。
<0020> スタートと共に、画面上に現れる文字。
// <0021> 意識するより速く指が動き、同じように文字が刻まれた。
<0021> 意識するより速く指が動き、同じように文字が刻まれた。
// <0022> 今までとは違う。
<0022> 今までとは違う。
// <0023> ひたすら無心に。
<0023> ひたすら無心に。
// <0024> いつの間にか、勝負のことすら忘れて、キーを叩くことだけに没頭していた。
<0024> いつの間にか、勝負のことすら忘れて、キーを叩くことだけに没頭していた。
// <0025> 終了の合図で画面が変わった。
<0025> 終了の合図で画面が変わった。
// <0026> \{鷹文}「…むちゃくちゃ上達してるじゃん…」
<0026> \{Takafumi}「…むちゃくちゃ上達してるじゃん…」
// <0027> 鷹文のうめくような声。
<0027> 鷹文のうめくような声。
// <0028> 俺は固唾を飲んで待つ。
<0028> 俺は固唾を飲んで待つ。
// <0029> 結果は…
<0029> 結果は…
// <0030> \{鷹文}「うわ」
<0030> \{Takafumi}「うわ」
// <0031> 1419文字。ミスが6タイプ。差し引き1413文字。
<0031> 1419文字。ミスが6タイプ。差し引き1413文字。
// <0032> \{鷹文}「これで負けるなんて…」
<0032> \{Takafumi}「これで負けるなんて…」