// Resources for SEEN0810.TXT
// #character '朋也'
#character 'Tomoya'
// #character '鷹文'
#character 'Takafumi'
// #character '河南子'
#character 'Kanako'
// #character '声'
#character 'Voice'
// #character '智代'
#character 'Tomoyo'
// #character 'とも'
#character 'Tomo'
// <0000> 8月10日(火)
<0000> August 10th (Tue)
// <0001> \{朋也}「ただいま」
<0001> \{Tomoya}「ただいま」
// <0002> \{鷹文}「おかえり」
<0002> \{Takafumi}「おかえり」
// <0003> 家に戻ると、鷹文がパソコンに向かっていた。後は河南子がその隣で寝転がっているだけ。
<0003> 家に戻ると、鷹文がパソコンに向かっていた。後は河南子がその隣で寝転がっているだけ。
// <0004> \{鷹文}「ねぇちゃんとともは、買い物」
<0004> \{Takafumi}「ねぇちゃんとともは、買い物」
// <0005> 鷹文がそう教えてくれた。
<0005> 鷹文がそう教えてくれた。
// <0006> \{河南子}「ちなみにエッチなことしてないからな」
<0006> \{Kanako}「ちなみにエッチなことしてないからな」
// <0007> \{朋也}「なんの話だよ…」
<0007> \{Tomoya}「なんの話だよ…」
// <0008> 鷹文はせわしなくキーボードを叩いていた。
<0008> 鷹文はせわしなくキーボードを叩いていた。
// <0009> \{朋也}「またメールか?」
<0009> \{Tomoya}「またメールか?」
// <0010> \{鷹文}「いや、ともの母親探し」
<0010> \{Takafumi}「いや、ともの母親探し」
// <0011> \{鷹文}「あれから、条件を思いつく限りいれてみたんだけど、何も引っかからなくて」
<0011> \{Takafumi}「あれから、条件を思いつく限りいれてみたんだけど、何も引っかからなくて」
// <0012> \{朋也}「そりゃ、ご苦労だな」
<0012> \{Tomoya}「そりゃ、ご苦労だな」
// <0013> \{鷹文}「何か手がかりが増えればと思ってね」
<0013> \{Takafumi}「何か手がかりが増えればと思ってね」
// <0014> 見ると鷹文は目頭を揉んでいた。
<0014> 見ると鷹文は目頭を揉んでいた。
// <0015> \{朋也}「…お茶入れてやるから、ちょっとは休め」
<0015> \{Tomoya}「…お茶入れてやるから、ちょっとは休め」
// <0016> \{鷹文}「ありがと」
<0016> \{Takafumi}「ありがと」
// <0017> \{河南子}「サンキュー」
<0017> \{Kanako}「サンキュー」
// <0018> \{朋也}「おまえはなんもやってないだろ」
<0018> \{Tomoya}「おまえはなんもやってないだろ」
// <0019> \{河南子}「やってるって。思いついたキーワード次々と言ってあげてるよ」
<0019> \{Kanako}「やってるって。思いついたキーワード次々と言ってあげてるよ」
// <0020> \{河南子}「ねー」
<0020> \{Kanako}「ねー」
// <0021> \{鷹文}「ちなみにどれも試してないから」
<0021> \{Takafumi}「ちなみにどれも試してないから」
// <0022> \{河南子}「ええぇーーーーっ!」
<0022> \{Kanako}「ええぇーーーーっ!」
// <0023> \{河南子}「なんのためにあたし居んのさっ」
<0023> \{Kanako}「なんのためにあたし居んのさっ」
// <0024> \{鷹文}「いや、正直いなくても、変わんないけど…」
<0024> \{Takafumi}「いや、正直いなくても、変わんないけど…」
// <0025> \{河南子}「なんだとぉーっ!?」
<0025> \{Kanako}「なんだとぉーっ!?」
// <0026> \{河南子}「あーもー怒った! そのキーボードのUとNとKとO以外のキーぜんぶ壊してやるっ!」
<0026> \{Kanako}「あーもー怒った! そのキーボードのUとNとKとO以外のキーぜんぶ壊してやるっ!」
// <0027> \{鷹文}「やめてよっ! うんことしか打てなくなるじゃんっ!」
<0027> \{Takafumi}「やめてよっ! うんことしか打てなくなるじゃんっ!」
// <0028> いや、もう少しバリエーションある。
<0028> いや、もう少しバリエーションある。
// <0029> 入れたてのお茶を、三つの湯飲みへ注ぐ。
<0029> 入れたてのお茶を、三つの湯飲みへ注ぐ。
// <0030> 知らない間に増えていた食器は、すべて智代が持ってきたものだ。
<0030> 知らない間に増えていた食器は、すべて智代が持ってきたものだ。
// <0031> 盆で運び、それぞれの前に湯飲みを並べる。
<0031> 盆で運び、それぞれの前に湯飲みを並べる。
// <0032> \{鷹文}「なんだよ、これっ、本当にエンターキーきかなくなっちゃったじゃないかっ」
<0032> \{Takafumi}「なんだよ、これっ、本当にエンターキーきかなくなっちゃったじゃないかっ」
// <0033> ふたりはまだいさかいを続けていた。
<0033> ふたりはまだいさかいを続けていた。
// <0034> \{河南子}「うるさいなあ。それ、予備があるからひとつ壊れても平気だろ」
<0034> \{Kanako}「うるさいなあ。それ、予備があるからひとつ壊れても平気だろ」
// <0035> \{鷹文}「それ予備じゃないよっ、演算用のだよっ、すげぇ遠いよっ、一番端だぞっ」
<0035> \{Takafumi}「それ予備じゃないよっ、演算用のだよっ、すげぇ遠いよっ、一番端だぞっ」
// <0036> \{河南子}「慣れろよ」
<0036> \{Kanako}「慣れろよ」
// <0037> \{鷹文}「慣れたくないよっ」
<0037> \{Takafumi}「慣れたくないよっ」
// <0038> \{河南子}「あ、サンキュー」
<0038> \{Kanako}「あ、サンキュー」
// <0039> 湯飲みを取って飲む。
<0039> 湯飲みを取って飲む。
// <0040> \{河南子}「あー、おいしー」
<0040> \{Kanako}「あー、おいしー」
// <0041> \{河南子}「一休みしたら、何して遊ぼうか?」
<0041> \{Kanako}「一休みしたら、何して遊ぼうか?」
// <0042> \{鷹文}「あー…もう…」
<0042> \{Takafumi}「あー…もう…」
// <0043> うなだれる鷹文。
<0043> うなだれる鷹文。
// <0044> 河南子と付き合ってると、ずっとこんな調子なのだろうか。
<0044> 河南子と付き合ってると、ずっとこんな調子なのだろうか。
// <0045> それはとても同情に値する。
<0045> それはとても同情に値する。
// <0046> \{河南子}「ちなみにこう見えて、こいつ結構喜んでるから」
<0046> \{Kanako}「ちなみにこう見えて、こいつ結構喜んでるから」
// <0047> \{鷹文}「んなわけあるかっ」
<0047> \{Takafumi}「んなわけあるかっ」
// <0048> 鷹文もお茶を飲み始める。
<0048> 鷹文もお茶を飲み始める。
// <0049> \{鷹文}「ねぇ、にぃちゃん、とものお母さんと会ったんでしょ?」
<0049> \{Takafumi}「ねぇ、にぃちゃん、とものお母さんと会ったんでしょ?」
// <0050> \{朋也}「ああ」
<0050> \{Tomoya}「ああ」
// <0051> \{鷹文}「他に何か言ってなかった?」
<0051> \{Takafumi}「他に何か言ってなかった?」
// <0052> 俺は思い返してみた。
<0052> 俺は思い返してみた。
// <0053> \{朋也}「いや、特には」
<0053> \{Tomoya}「いや、特には」
// <0054> \{鷹文}「そのときの様子、ちょっと教えてくれない?」
<0054> \{Takafumi}「そのときの様子、ちょっと教えてくれない?」
// <0055> \{朋也}「どっから話したものかな」
<0055> \{Tomoya}「どっから話したものかな」
// <0056> \{鷹文}「こっちから質問するよ」
<0056> \{Takafumi}「こっちから質問するよ」
// <0057> \{鷹文}「どこで会ったんだっけ?」
<0057> \{Takafumi}「どこで会ったんだっけ?」
// <0058> \{朋也}「駅前近くの公園」
<0058> \{Tomoya}「駅前近くの公園」
// <0059> \{鷹文}「どんな話をしたの」
<0059> \{Takafumi}「どんな話をしたの」
// <0060> \{朋也}「前に言っただろ、写真が欲しいとか、ともは元気かとか」
<0060> \{Tomoya}「前に言っただろ、写真が欲しいとか、ともは元気かとか」
// <0061> \{鷹文}「他には何も?」
<0061> \{Takafumi}「他には何も?」
// <0062> \{朋也}「ああ、何も」
<0062> \{Tomoya}「ああ、何も」
// <0063> \{鷹文}「じゃ、それからどうしたの?」
<0063> \{Takafumi}「じゃ、それからどうしたの?」
// <0064> \{朋也}「帰るって言うから、駅まで送った」
<0064> \{Tomoya}「帰るって言うから、駅まで送った」
// <0065> \{鷹文}「駅? それじゃ、電車で帰ったんだ」
<0065> \{Takafumi}「駅? それじゃ、電車で帰ったんだ」
// <0066> \{朋也}「ん? 言ってなかったか?」
<0066> \{Tomoya}「ん? 言ってなかったか?」
// <0067> \{鷹文}「聞いてないよ」
<0067> \{Takafumi}「聞いてないよ」
// <0068> 憮然として鷹文が言った。
<0068> 憮然として鷹文が言った。
// <0069> \{鷹文}「それでさ、母親はどっち行きのホームに行ったか覚えてる?」
<0069> \{Takafumi}「それでさ、母親はどっち行きのホームに行ったか覚えてる?」
// <0070> \{朋也}「いや、そこまでは」
<0070> \{Tomoya}「いや、そこまでは」
// <0071> \{鷹文}「見ておいてよっ」
<0071> \{Takafumi}「見ておいてよっ」
// <0072> \{朋也}「仕方ないだろ、そのときは真剣に探そうなんて思ってなかったんだからさ」
<0072> \{Tomoya}「仕方ないだろ、そのときは真剣に探そうなんて思ってなかったんだからさ」
// <0073> \{朋也}「駅前で『この辺で』とか言うから、そのまま駅に入るのを見てたのは覚えてる」
<0073> \{Tomoya}「駅前で『この辺で』とか言うから、そのまま駅に入るのを見てたのは覚えてる」
// <0074> \{朋也}「でも、改札で会釈してた姿くらいだな」
<0074> \{Tomoya}「でも、改札で会釈してた姿くらいだな」
// <0075> \{鷹文}「会釈ねぇ…」
<0075> \{Takafumi}「会釈ねぇ…」
// <0076> 鷹文は諦めるように、茶をすすり出した。
<0076> 鷹文は諦めるように、茶をすすり出した。
// <0077> \{河南子}「ねー、こんな話、退屈だよー」
<0077> \{Kanako}「ねー、こんな話、退屈だよー」
// <0078> 河南子がちゃぶ台の下で足をばたばたさせる。
<0078> 河南子がちゃぶ台の下で足をばたばたさせる。
// <0079> \{鷹文}「河南子、これは大事な話だよ」
<0079> \{Takafumi}「河南子、これは大事な話だよ」
// <0080> \{河南子}「そりゃわかるけどさ、でも、面白くないんだもんー」
<0080> \{Kanako}「そりゃわかるけどさ、でも、面白くないんだもんー」
// <0081> \{鷹文}「わがまま言うなって」
<0081> \{Takafumi}「わがまま言うなって」
// <0082> \{河南子}「じゃあ、鷹文、真剣な話しててもいいから、最後に『いや、それよりも腹が減った、飯が先だ』ってつけて」
<0082> \{Kanako}「じゃあ、鷹文、真剣な話しててもいいから、最後に『いや、それよりも腹が減った、飯が先だ』ってつけて」
// <0083> \{鷹文}「なんだよ、それ…」
<0083> \{Takafumi}「なんだよ、それ…」
// <0084> \{河南子}「だから、そうやってなんか喋った後につけて。そうしたら、あたし我慢するから」
<0084> \{Kanako}「だから、そうやってなんか喋った後につけて。そうしたら、あたし我慢するから」
// <0085> \{鷹文}「もー…わかったよ…」
<0085> \{Takafumi}「もー…わかったよ…」
// <0086> \{鷹文}「………」
<0086> \{Takafumi}「………」
// <0087> しばらく黙り込む。
<0087> しばらく黙り込む。
// <0088> \{河南子}「なんか喋れよ」
<0088> \{Kanako}「なんか喋れよ」
// <0089> \{鷹文}「待ってよ…真剣に考えたいんだよ…」
<0089> \{Takafumi}「待ってよ…真剣に考えたいんだよ…」
// <0090> \{河南子}「ほら、付け忘れてるっ」
<0090> \{Kanako}「ほら、付け忘れてるっ」
// <0091> \{鷹文}「待ってよ…真剣に考えたいんだよ…いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
<0091> \{Takafumi}「待ってよ…真剣に考えたいんだよ…いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
// <0092> \{河南子}「おー、ぜんぜん真剣じゃないね。真剣に考えてあげろよ、このやろー」
<0092> \{Kanako}「おー、ぜんぜん真剣じゃないね。真剣に考えてあげろよ、このやろー」
// <0093> \{鷹文}「んー…」
<0093> \{Takafumi}「んー…」
// <0094> 再び黙り込む。今度はすぐに、あ!という声と共に顔を上げた。
<0094> 再び黙り込む。今度はすぐに、あ!という声と共に顔を上げた。
// <0095> \{鷹文}「切符だよ、にぃちゃん! いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
<0095> \{Takafumi}「切符だよ、にぃちゃん! いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
// <0096> \{朋也}「うお、まじでわけわからんキャラになってるぞ」
<0096> \{Tomoya}「うお、まじでわけわからんキャラになってるぞ」
// <0097> \{朋也}「で、切符って?」
<0097> \{Tomoya}「で、切符って?」
// <0098> \{鷹文}「とものお母さん、切符、どこで買ってた? いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
<0098> \{Takafumi}「とものお母さん、切符、どこで買ってた? いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
// <0099> そういえば切符を買うところは見た。ぼんやりとではあったが。
<0099> そういえば切符を買うところは見た。ぼんやりとではあったが。
// <0100> \{朋也}「そりゃ、自動販売機だろ。あそこにはあれしかないからな」
<0100> \{Tomoya}「そりゃ、自動販売機だろ。あそこにはあれしかないからな」
// <0101> \{鷹文}「なんでそんな大事なこと、教えてくれないんだよっ」
<0101> \{Takafumi}「なんでそんな大事なこと、教えてくれないんだよっ」
// <0102> \{鷹文}「今から駅に行くよっ。ほら、用意してっ! いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
<0102> \{Takafumi}「今から駅に行くよっ。ほら、用意してっ! いや、それよりも腹が減った、飯が先だ」
// <0103> \{朋也}「どっちが先なんだよ…」
<0103> \{Tomoya}「どっちが先なんだよ…」
// <0104> \{河南子}「飯じゃない?」
<0104> \{Kanako}「飯じゃない?」
// <0105> \{鷹文}「駅だよっ!」
<0105> \{Takafumi}「駅だよっ!」
// <0106> 俺は引っ張られるようにして、駅前に連れて行かれた。
<0106> 俺は引っ張られるようにして、駅前に連れて行かれた。
// <0107> \{鷹文}「にぃちゃん、どのあたりから見てたの? 君には難しすぎるかな?」
<0107> \{Takafumi}「にぃちゃん、どのあたりから見てたの? 君には難しすぎるかな?」
// <0108> \{朋也}「この辺」
<0108> \{Tomoya}「この辺」
// <0109> 俺はアスファルトを指さす。
<0109> 俺はアスファルトを指さす。
// <0110> \{鷹文}「僕が母親役するから、その時どう動いたか教えてくれる? 君には難しすぎるかな?」
<0110> \{Takafumi}「僕が母親役するから、その時どう動いたか教えてくれる? 君には難しすぎるかな?」
// <0111> \{朋也}「ま、いいけど」
<0111> \{Tomoya}「ま、いいけど」
// <0112> 俺が先頭に立ち、鷹文がその動きを真似る。
<0112> 俺が先頭に立ち、鷹文がその動きを真似る。
// <0113> 確かともの母親は、切符を買い求め、そのまま改札へと向かったはずだ。
<0113> 確かともの母親は、切符を買い求め、そのまま改札へと向かったはずだ。
// <0114> \{朋也}「ここで切符を買った」
<0114> \{Tomoya}「ここで切符を買った」
// <0115> 切符の自動販売機を指さす。
<0115> 切符の自動販売機を指さす。
// <0116> \{鷹文}「どのあたりのボタンを押したか覚えてる? 君には難しすぎるかな?」
<0116> \{Takafumi}「どのあたりのボタンを押したか覚えてる? 君には難しすぎるかな?」
// <0117> \{朋也}「それ、すげぇ腹立つからな…」
<0117> \{Tomoya}「それ、すげぇ腹立つからな…」
// <0118> 『君には難しすぎるかな?』は河南子から命令されて付けさせられている文句だった。
<0118> 『君には難しすぎるかな?』は河南子から命令されて付けさせられている文句だった。
// <0119> 俺はおぼろげな記憶を辿る。
<0119> 俺はおぼろげな記憶を辿る。
// <0120> 確かあの人はそんなに大きくない。
<0120> 確かあの人はそんなに大きくない。
// <0121> 右手だったか、左手だったかで、胸の下あたりのボタンを押したような…。
<0121> 右手だったか、左手だったかで、胸の下あたりのボタンを押したような…。
// <0122> \{朋也}「自信ないけど、このあたりかな」
<0122> \{Tomoya}「自信ないけど、このあたりかな」
// <0123> 俺の右手は右端下あたりのボタンを指し示した。
<0123> 俺の右手は右端下あたりのボタンを指し示した。
// <0124> 鷹文は路線図と料金表を交互に見ながら、何かメモを取っている。
<0124> 鷹文は路線図と料金表を交互に見ながら、何かメモを取っている。
// <0125> \{鷹文}「よしっ、オーケー、家に帰るよ! 君には難しすぎるかな?」
<0125> \{Takafumi}「よしっ、オーケー、家に帰るよ! 君には難しすぎるかな?」
// <0126> \{朋也}「今のが一番むかついた」
<0126> \{Tomoya}「今のが一番むかついた」
// <0127> 家に辿り着くと、さっそく鷹文はパソコンに向かっていた。
<0127> 家に辿り着くと、さっそく鷹文はパソコンに向かっていた。
// <0128> \{朋也}「説明しろよ」
<0128> \{Tomoya}「説明しろよ」
// <0129> \{鷹文}「値段だよ、値段、\wait{500}
<0129> \{Takafumi}「値段だよ、値段、\wait{500}
// <0130> そして、女王様とお呼びっ」
<0130> そして、女王様とお呼びっ」
// <0131> \{鷹文}「もし、兄ちゃんの記憶が正しいなら、このあたりの値段でいける区間が最寄駅ってこと、\wait{3300}
<0131> \{Takafumi}「もし、兄ちゃんの記憶が正しいなら、このあたりの値段でいける区間が最寄駅ってこと、\wait{3300}
// <0132> そして、女王様とお呼びっ」
<0132> そして、女王様とお呼びっ」
// <0133> \{朋也}「へぇ」
<0133> \{Tomoya}「へぇ」
// <0134> \{朋也}「で、何かわかったのか、女王様」
<0134> \{Tomoya}「で、何かわかったのか、女王様」
// <0135> \{鷹文}「うん、見てよ、これ、\wait{800}
<0135> \{Takafumi}「うん、見てよ、これ、\wait{800}
// <0136> そして、女王様とお呼びっ」
<0136> そして、女王様とお呼びっ」
// <0137> \{朋也}「つか、もう許してあげてくれ、河南子、痛々しくなってきた」
<0137> \{Tomoya}「つか、もう許してあげてくれ、河南子、痛々しくなってきた」
// <0138> 振り返ると、河南子は寝そべって雑誌を読んでいた。
<0138> 振り返ると、河南子は寝そべって雑誌を読んでいた。
// <0139> \{河南子}「え? あーもういいよ、つーか聞いてないし」
<0139> \{Kanako}「え? あーもういいよ、つーか聞いてないし」
// <0140> \{鷹文}「ええぇーっ!
<0140> \{Takafumi}「ええぇーっ!
// <0141> まあ、いいや。見てよ、これ」
<0141> まあ、いいや。見てよ、これ」
// <0142> メモ帳には、値段と対応する駅名が書かれていた。
<0142> メモ帳には、値段と対応する駅名が書かれていた。
// <0143> 漠然とした値段のため、駅名は十数個あった。
<0143> 漠然とした値段のため、駅名は十数個あった。
// <0144> \{鷹文}「前、消印があったよね。あれは、こっちの方面だから」
<0144> \{Takafumi}「前、消印があったよね。あれは、こっちの方面だから」
// <0145> 鷹文は言いながらメモの駅名数個に斜線を引いて消した。
<0145> 鷹文は言いながらメモの駅名数個に斜線を引いて消した。
// <0146> 残りは十個足らず。
<0146> 残りは十個足らず。
// <0147> \{鷹文}「多分、この中のどれかだと思うよ」
<0147> \{Takafumi}「多分、この中のどれかだと思うよ」
// <0148> \{朋也}「何でわかる?」
<0148> \{Tomoya}「何でわかる?」
// <0149> \{鷹文}「この駅の中には、乗り換えできるところがないから」
<0149> \{Takafumi}「この駅の中には、乗り換えできるところがないから」
// <0150> \{鷹文}「田舎の路線だからもしかしたらありえるかなって思って」
<0150> \{Takafumi}「田舎の路線だからもしかしたらありえるかなって思って」
// <0151> \{朋也}「ふぅん…なるほど」
<0151> \{Tomoya}「ふぅん…なるほど」
// <0152> \{鷹文}「えっと、桜と山とがんぴ紙だったよね」
<0152> \{Takafumi}「えっと、桜と山とがんぴ紙だったよね」
// <0153> 鷹文は、メモにある地名を入力していった。
<0153> 鷹文は、メモにある地名を入力していった。
// <0154> \{鷹文}「あーっ、エンターキーが遠いっ」
<0154> \{Takafumi}「あーっ、エンターキーが遠いっ」
// <0155> エンターキーを押すと、画面には『検索結果:0件』と表示された。
<0155> エンターキーを押すと、画面には『検索結果:0件』と表示された。
// <0156> \{朋也}「…なんだよ、何も出ないじゃないか」
<0156> \{Tomoya}「…なんだよ、何も出ないじゃないか」
// <0157> \{河南子}「うんこは?」
<0157> \{Kanako}「うんこは?」
// <0158> \{鷹文}「後でね。他で試してみるよ」
<0158> \{Takafumi}「後でね。他で試してみるよ」
// <0159> 次も検索では何も出なかった。
<0159> 次も検索では何も出なかった。
// <0160> その次も。
<0160> その次も。
// <0161> 少しずつ諦めがもたげてくる。
<0161> 少しずつ諦めがもたげてくる。
// <0162> 何も出ない画面は続き、鷹文もため息をついた。
<0162> 何も出ない画面は続き、鷹文もため息をついた。
// <0163> 残りの駅名は後わずか。
<0163> 残りの駅名は後わずか。
// <0164> \{鷹文}「せっかく思いついたのになぁ…」
<0164> \{Takafumi}「せっかく思いついたのになぁ…」
// <0165> 検索の手は止めず、キーを叩き、エンターを押す。
<0165> 検索の手は止めず、キーを叩き、エンターを押す。
// <0166> 検索結果は0件のままだ。
<0166> 検索結果は0件のままだ。
// <0167> \{朋也}「終わりか?」
<0167> \{Tomoya}「終わりか?」
// <0168> \{鷹文}「いや、次で最後」
<0168> \{Takafumi}「いや、次で最後」
// <0169> \{鷹文}「何か次の手がかり、探さないとね」
<0169> \{Takafumi}「何か次の手がかり、探さないとね」
// <0170> やる気もなさそうに、キーボードを叩く。
<0170> やる気もなさそうに、キーボードを叩く。
// <0171> 検索結果:1件
<0171> 検索結果:1件
// <0172> \{朋也}「…出たじゃん」
<0172> \{Tomoya}「…出たじゃん」
// <0173> \{鷹文}「うわっ、ほんとだ!」
<0173> \{Takafumi}「うわっ、ほんとだ!」
// <0174> \{河南子}「え、まじで?」
<0174> \{Kanako}「え、まじで?」
// <0175> 三人顔を寄せて、画面を見つめる。
<0175> 三人顔を寄せて、画面を見つめる。
// <0176> ページは、地方紙のニュースが載っていた。
<0176> ページは、地方紙のニュースが載っていた。
// <0177> 内容は、和紙の原料が生産され、好事家の注目を集めているという…
<0177> 内容は、和紙の原料が生産され、好事家の注目を集めているという…
// <0178> 住所は、地図で見ると消印の近く、駅は最寄だから…
<0178> 住所は、地図で見ると消印の近く、駅は最寄だから…
// <0179> 一点の区画を指さす。
<0179> 一点の区画を指さす。
// <0180> \{朋也}「ここにいるんだ…」
<0180> \{Tomoya}「ここにいるんだ…」
// <0181> 鷹文も、うん、と頷く。
<0181> 鷹文も、うん、と頷く。
// <0182> \{声}「ただいまー」
<0182> \{Voice}「ただいまー」
// <0183> ちょうど、智代とともが帰ってきたようだった。
<0183> ちょうど、智代とともが帰ってきたようだった。
// <0184> \{智代}「みんな、ありがとう」
<0184> \{Tomoyo}「みんな、ありがとう」
// <0185> 智代はそう俺たちを労った。
<0185> 智代はそう俺たちを労った。
// <0186> \{朋也}「しかし辿り着くだけでも、大変そうな場所だな…」
<0186> \{Tomoya}「しかし辿り着くだけでも、大変そうな場所だな…」
// <0187> \{智代}「仕事は大丈夫か?」
<0187> \{Tomoyo}「仕事は大丈夫か?」
// <0188> \{朋也}「盆休みを使おう」
<0188> \{Tomoya}「盆休みを使おう」
// <0189> \{智代}「そうか…そうだな。盆休みも、もうそこまできてたんだな」
<0189> \{Tomoyo}「そうか…そうだな。盆休みも、もうそこまできてたんだな」
// <0190> \{智代}「夏休みだ…」
<0190> \{Tomoyo}「夏休みだ…」
// <0191> 智代は体をねじって、ともの頭に手を伸ばし、撫でる。
<0191> 智代は体をねじって、ともの頭に手を伸ばし、撫でる。
// <0192> \{智代}「ともも連れていけたらよかったのに」
<0192> \{Tomoyo}「ともも連れていけたらよかったのに」
// <0193> \{朋也}「それは約束なんだ」
<0193> \{Tomoya}「それは約束なんだ」
// <0194> \{智代}「うん…」
<0194> \{Tomoyo}「うん…」
// <0195> なにー?とともが智代の顔を見上げる。
<0195> なにー?とともが智代の顔を見上げる。
// <0196> 智代はなんでもない、と笑ってその額に頬を擦りつける。
<0196> 智代はなんでもない、と笑ってその額に頬を擦りつける。
// <0197> \{鷹文}「じゃ、僕らはともの面倒みてるよ」
<0197> \{Takafumi}「じゃ、僕らはともの面倒みてるよ」
// <0198> \{朋也}「ああ、よろしく」
<0198> \{Tomoya}「ああ、よろしく」
// <0199> \{河南子}「待って」
<0199> \{Kanako}「待って」
// <0200> 河南子が割り込んでくる。
<0200> 河南子が割り込んでくる。
// <0201> \{河南子}「鷹文は、お留守番。あたしはミステリーツアー参加で」
<0201> \{Kanako}「鷹文は、お留守番。あたしはミステリーツアー参加で」
// <0202> \{河南子}「あたし、戦力になるよ」
<0202> \{Kanako}「あたし、戦力になるよ」
// <0203> \{朋也}「いや、戦わないから」
<0203> \{Tomoya}「いや、戦わないから」
// <0204> \{河南子}「相手はあれですよ、洗脳された村の住民たちですよ」
<0204> \{Kanako}「相手はあれですよ、洗脳された村の住民たちですよ」
// <0205> \{河南子}「禍々しい神とか祀ってますよ」
<0205> \{Kanako}「禍々しい神とか祀ってますよ」
// <0206> \{河南子}「展開的には、一度はみんな縛られて、監禁されますよ」
<0206> \{Kanako}「展開的には、一度はみんな縛られて、監禁されますよ」
// <0207> \{智代}「こら、勝手に住民を悪人にするな」
<0207> \{Tomoyo}「こら、勝手に住民を悪人にするな」
// <0208> \{河南子}「でも精神が弱い人だったんでしょ」
<0208> \{Kanako}「でも精神が弱い人だったんでしょ」
// <0209> \{河南子}「すがるものが必要だったはずだよ」
<0209> \{Kanako}「すがるものが必要だったはずだよ」
// <0210> \{河南子}「閉鎖された山中」
<0210> \{Kanako}「閉鎖された山中」
// <0211> \{河南子}「宗教的なものを感じずにはいられません」
<0211> \{Kanako}「宗教的なものを感じずにはいられません」
// <0212> \{智代}「ただ単に身を寄せられる知り合いがいるだけかもしれないじゃないか」
<0212> \{Tomoyo}「ただ単に身を寄せられる知り合いがいるだけかもしれないじゃないか」
// <0213> \{河南子}「じゃあ、どうして連れていかなかったの?」
<0213> \{Kanako}「じゃあ、どうして連れていかなかったの?」
// <0214> ともを。
<0214> ともを。
// <0215> ともがいたから、そこは省略されていた。
<0215> ともがいたから、そこは省略されていた。
// <0216> \{智代}「それは…」
<0216> \{Tomoyo}「それは…」
// <0217> \{智代}「その人の身勝手だ…」
<0217> \{Tomoyo}「その人の身勝手だ…」
// <0218> \{河南子}「住民は悪く言ったら怒るのに、その人のことは悪く言うんですね、先輩は」
<0218> \{Kanako}「住民は悪く言ったら怒るのに、その人のことは悪く言うんですね、先輩は」
// <0219> \{智代}「いや、今のはなしだ…口がすべった…」
<0219> \{Tomoyo}「いや、今のはなしだ…口がすべった…」
// <0220> \{智代}「そうだな…」
<0220> \{Tomoyo}「そうだな…」
// <0221> 腕を組み替えて、思い直したように言う。
<0221> 腕を組み替えて、思い直したように言う。
// <0222> \{智代}「河南子の言う通りかもしれない」
<0222> \{Tomoyo}「河南子の言う通りかもしれない」
// <0223> \{智代}「何かをそこで盲信しているのかもしれない」
<0223> \{Tomoyo}「何かをそこで盲信しているのかもしれない」
// <0224> \{智代}「目が覚めればきっと…」
<0224> \{Tomoyo}「目が覚めればきっと…」
// <0225> \{智代}「………」
<0225> \{Tomoyo}「………」
// <0226> そうなれば、ともは…。
<0226> そうなれば、ともは…。
// <0227> そこに考えが至って、智代は口をつぐむ。
<0227> そこに考えが至って、智代は口をつぐむ。
// <0228> \{河南子}「ほら、あんたたちふたりじゃ、こんなふうに辛気くさくなるっしょ」
<0228> \{Kanako}「ほら、あんたたちふたりじゃ、こんなふうに辛気くさくなるっしょ」
// <0229> \{河南子}「もー仕方ないなー」
<0229> \{Kanako}「もー仕方ないなー」
// <0230> \{河南子}「あたしが行って、盛り上げてあげるよ」
<0230> \{Kanako}「あたしが行って、盛り上げてあげるよ」
// <0231> \{朋也}「いや、盛り上がる必要ないから」
<0231> \{Tomoya}「いや、盛り上がる必要ないから」
// <0232> \{河南子}「なんだ、エロか、ふたりでエロいことするからか」
<0232> \{Kanako}「なんだ、エロか、ふたりでエロいことするからか」
// <0233> \{朋也}「いや、しないから」
<0233> \{Tomoya}「いや、しないから」
// <0234> \{鷹文}「いいよ、河南子。一緒に行ってきなよ」
<0234> \{Takafumi}「いいよ、河南子。一緒に行ってきなよ」
// <0235> \{朋也}「いや、おまえが決めるなよ。ぜんぜんよくないよ」
<0235> \{Tomoya}「いや、おまえが決めるなよ。ぜんぜんよくないよ」
// <0236> \{河南子}「まぁ、連れてけ。実はあたしキーパーソンなんだ」
<0236> \{Kanako}「まぁ、連れてけ。実はあたしキーパーソンなんだ」
// <0237> \{朋也}「いや、キーパーソンはそんなこと言わないから」
<0237> \{Tomoya}「いや、キーパーソンはそんなこと言わないから」
// <0238> \{河南子}「やっぱエロか、ふたりでエロいことすんだな」
<0238> \{Kanako}「やっぱエロか、ふたりでエロいことすんだな」
// <0239> \{河南子}「ともさん、このふたり、エロいことしようとしてますよ」
<0239> \{Kanako}「ともさん、このふたり、エロいことしようとしてますよ」
// <0240> \{とも}「あー、もー、ダメだよー、えろいことしちゃー」
<0240> \{Tomo}「あー、もー、ダメだよー、えろいことしちゃー」
// <0241> \{朋也}「恋人だからさせてくれよ」
<0241> \{Tomoya}「恋人だからさせてくれよ」
// <0242> \{河南子}「するんじゃないか」
<0242> \{Kanako}「するんじゃないか」
// <0243> \{朋也}「いや、しないって」
<0243> \{Tomoya}「いや、しないって」
// <0244> \{鷹文}「いいよ、河南子。おまえがやりたいようにやれよ」
<0244> \{Takafumi}「いいよ、河南子。おまえがやりたいようにやれよ」
// <0245> \{朋也}「だから、おまえが決めるなよ、なにさわやかに言ってんだよ」
<0245> \{Tomoya}「だから、おまえが決めるなよ、なにさわやかに言ってんだよ」
// <0246> \{河南子}「わがまま言うなああぁぁーーーーーっ!」
<0246> \{Kanako}「わがまま言うなああぁぁーーーーーっ!」
// <0247> \{朋也}「いや、おまえだろ」
<0247> \{Tomoya}「いや、おまえだろ」
// <0248> \{河南子}「………」
<0248> \{Kanako}「………」
// <0249> \{河南子}「…ごめん、連れてってください」
<0249> \{Kanako}「…ごめん、連れてってください」
// <0250> \{朋也}「おまえプライドないのな」
<0250> \{Tomoya}「おまえプライドないのな」
// <0251> 智代がため息をついて、俺を見る。
<0251> 智代がため息をついて、俺を見る。
// <0252> \{智代}「どうするんだ…?」
<0252> \{Tomoyo}「どうするんだ…?」
// <0253> 智代とふたりでいくべきか、河南子も連れていくべきか…。
<0253> 智代とふたりでいくべきか、河南子も連れていくべきか…。
// <0254> 智代・俺の二人で行く
<0254> 智代・俺の二人で行く
// <0255> 智代・河南子・俺の三人で行く
<0255> 智代・河南子・俺の三人で行く
// <0256> 智代・鷹文・俺の三人で行く
<0256> 智代・鷹文・俺の三人で行く
// <0257> \{朋也}「智代、河南子、俺の三人で行く」
<0257> \{Tomoya}「智代、河南子、俺の三人で行く」
// <0258> \{河南子}「やったー」
<0258> \{Kanako}「やったー」
// <0259> \{河南子}「みたか、鷹文、ばーか、鷹文、ばーーーか」
<0259> \{Kanako}「みたか、鷹文、ばーか、鷹文、ばーーーか」
// <0260> \{鷹文}「なんで僕がくそみそに言われてるのかよくわかんないけど、まぁ、留守番は僕に任せておいてよ」
<0260> \{Takafumi}「なんで僕がくそみそに言われてるのかよくわかんないけど、まぁ、留守番は僕に任せておいてよ」
// <0261> \{智代}「仕方のない奴だな…」
<0261> \{Tomoyo}「仕方のない奴だな…」
// <0262> 確かに河南子が居れば、重い空気は払われそうだった。
<0262> 確かに河南子が居れば、重い空気は払われそうだった。
// <0263> \{朋也}「智代と俺、二人で行く」
<0263> \{Tomoya}「智代と俺、二人で行く」
// <0264> \{河南子}「なにおぅ、てめー、力尽くで連れていかせてやろうか」
<0264> \{Kanako}「なにおぅ、てめー、力尽くで連れていかせてやろうか」
// <0265> \{智代}「わがままを言うんじゃない」
<0265> \{Tomoyo}「わがままを言うんじゃない」
// <0266> \{智代}「私たちは、真剣なんだ。河南子、ちゃんと留守番しててくれ」
<0266> \{Tomoyo}「私たちは、真剣なんだ。河南子、ちゃんと留守番しててくれ」
// <0267> \{河南子}「えー、そんなー」
<0267> \{Kanako}「えー、そんなー」
// <0268> \{智代}「おみやげ買ってきてやるから。な?」
<0268> \{Tomoyo}「おみやげ買ってきてやるから。な?」
// <0269> \{河南子}「がくり…」
<0269> \{Kanako}「がくり…」
// <0270> \{河南子}「おみやげ…よろしく」
<0270> \{Kanako}「おみやげ…よろしく」
// <0271> ようやく引き下がる。
<0271> ようやく引き下がる。
// <0272> 気落ちしたのか、そのままうずくまってしまう。
<0272> 気落ちしたのか、そのままうずくまってしまう。
// <0273> それをよしよし、とともがなぐさめていた。
<0273> それをよしよし、とともがなぐさめていた。
// <0274> \{朋也}「智代、鷹文、俺の三人で行く」
<0274> \{Tomoya}「智代、鷹文、俺の三人で行く」
// <0275> \{鷹文}「え?」
<0275> \{Takafumi}「え?」
// <0276> \{河南子}「なんでだよっ、こんなさっぱり使えない奴連れていくなよっ」
<0276> \{Kanako}「なんでだよっ、こんなさっぱり使えない奴連れていくなよっ」
// <0277> おまえそれでも彼女か。
<0277> おまえそれでも彼女か。
// <0278> \{朋也}「鷹文は機転が利く。俺も智代もひとつの方向に突っ走りがちだからな、居てくれると助かる」
<0278> \{Tomoya}「鷹文は機転が利く。俺も智代もひとつの方向に突っ走りがちだからな、居てくれると助かる」
// <0279> \{鷹文}「まあ、そう言ってくれるなら、行ってもいいけど」
<0279> \{Takafumi}「まあ、そう言ってくれるなら、行ってもいいけど」
// <0280> \{河南子}「あいつ怪我しろっ、いきなり骨折れろっ」
<0280> \{Kanako}「あいつ怪我しろっ、いきなり骨折れろっ」
// <0281> \{鷹文}「いやな祈願しないでよ…」
<0281> \{Takafumi}「いやな祈願しないでよ…」
// <0282> \{朋也}「というわけで、ともの面倒は、河南子頼むぞ」
<0282> \{Tomoya}「というわけで、ともの面倒は、河南子頼むぞ」
// <0283> \{河南子}「まぁ…それは断れないけどさ…」
<0283> \{Kanako}「まぁ…それは断れないけどさ…」
// <0284> \{智代}「おみやげ買ってきてやるから。な?」
<0284> \{Tomoyo}「おみやげ買ってきてやるから。な?」
// <0285> \{河南子}「うん…よろしく」
<0285> \{Kanako}「うん…よろしく」
// <0286> 気落ちしたのか、そのままうずくまってしまう。
<0286> 気落ちしたのか、そのままうずくまってしまう。
// <0287> それをよしよし、とともがなぐさめていた。
<0287> それをよしよし、とともがなぐさめていた。