White Album 2/Script/2307
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Speaker | Text | Comment | |||
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Line # | JP | EN | JP | EN | |
1 | 春希 | Haruki | 「これで3号館は大体回ったかな。 あとは向かいの4号館にある図書館くらいだけど」 | ||
2 | 孝宏 | Takahiro | 「あ、それはいいです。 どうせココ入っても四年間通うことないし」 | ||
3 | 春希 | Haruki | 「………そ、そう」 | ||
4 | 孝宏 | Takahiro | 「文学部関係全部回れただけで十分。 今日は本当ありがとうね北原さん」 | ||
5 | 春希 | Haruki | 「いや…こんなことならいつでも」 | ||
6 | 日の傾いたキャンパスで俺の隣を歩くのは、 いつものゼミ仲間でも、いつもの旧友達でも、 そして、たまに顔を合わせる『彼の姉』でもなかった。 | ||||
7 | 孝宏 | Takahiro | 「や~、こうしてじっくり見学してみると、 やっぱモチベーション上がりますね~。 俺、四月からここに通うんだなって…」 | ||
8 | 春希 | Haruki | 「…一般入試に合格したらね」 | ||
9 | 孝宏 | Takahiro | 「だ~いじょうぶだって~! ちゃんとこの前の模試の手応えも悪くなかったし。 何より姉ちゃんですら入れた大学ですよ?」 | ||
10 | 春希 | Haruki | 「君の姉さんは優秀だったんだぞ? …推薦名簿から外されないくらい」 | ||
11 | 孝宏 | Takahiro | 「姉ちゃんから何聞いてるか知らないけど、 俺ホント頑張ってんだから! 信じてよ北原さん」 | ||
12 | 春希 | Haruki | 「いや、ま、信じるけど… とにかく頑張ってな」 | ||
13 | 孝宏君の『受験校見学』は、 どうやら昨日唐突に決まったらしい。 | ||||
14 | けれどその時には、 当日の案内人として(勝手に)予定されていた姉は、 夕方からゼミへの参加予定を入れてしまっていた。 | ||||
15 | それでも、本人の盛り上がった気分に水を差すのは 得策ではないという家族会議での判断の結果… | ||||
16 | 家族の誰もが知っていて、 なおかつ信頼のおける『代役』が、 一気に候補へと上がってきたということだった。 | ||||
17 | 孝宏 | Takahiro | 「しかしやっぱ峰城はいいよなぁ。 そこそこ都会だし、そこそこ郊外だし、 そこそこ広いし、そこそこ新しいし」 | ||
18 | 春希 | Haruki | 「隣の付属生が今さら言う感想じゃないだろ…」 | ||
19 | 昨夜、久々に雪菜からかかってきた直接コールは、 通話ボタンを押すのに結構勇気が必要だった。 | ||||
20 | けれど電話口から流れ出した雪菜の声は、 必死だけどなんだか間延びした声で、 俺を大いに戸惑わせることになった。 | ||||
21 | 孝宏 | Takahiro | 「先週、他の大学も色々回ってきたんだけどさ、 都心で高層ビルだけどキャンパスがやたら狭かったり、 だだっ広い代わりにド田舎だったり、校舎が古かったり」 | ||
22 | 春希 | Haruki | 「ま、そういう意味では『そこそこ』かな…」 | ||
23 | けど話してるうちに、 電話口できっと何度も頭を下げてるだろう雪菜を想像し、 少しずつ、温かい気持ちがこみ上げてきた。 | ||||
24 | 大した内容じゃなかったけれど、 俺に頼ってくれたことが… | ||||
25 | いや、そもそも、あの家族の認識を考えると、 俺しか選択肢がなかったのかもしれないけど、 それでも一家揃って頼ってくれたことが嬉しかった。 | ||||
26 | …俺があの家の長女に何をしたかを知れば、 とてもそんな信頼は置いてくれないはずなのにな。 | ||||
27 | 孝宏 | Takahiro | 「何より女の子のレベル高いもんね。 これも諸先輩方の努力によって成し遂げられた、 峰城大の一番の付加価値だよねぇ」 | ||
28 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
29 | そのレベルの中でも君の姉さんは…って、 思わず言いそうになってしまったけれど、 あまりにも反動が大きいんでやめておいた。 | ||||
30 | 孝宏 | Takahiro | 「しかも文学部はその中でも女の子の比率高いし! …だから転部したの北原さん? 姉ちゃんに飽きてさ」 | ||
31 | 春希 | Haruki | 「………出版系志望なんだよ。 それだけだって」 | ||
32 | 孝宏 | Takahiro | 「なんでそこでつっかえるかなぁ… 冗談に決まってんじゃん」 | ||
33 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
34 | 小木曽家にとって『冗談で決まってる』ことが、 なおさら辛く、胸に突き刺さる。 | ||||
35 | ずっと家族の間で秘密がなかった小木曽家に、 『雪菜の頑なな嘘』を持ち込んだのは、俺だ。 | ||||
36 | 孝宏 | Takahiro | 「さてと、それじゃそろそろ帰ります」 | ||
37 | 春希 | Haruki | 「あれ? もう? 雪菜のゼミ、あと30分もすれば終わるって さっき連絡あったけど?」 | ||
38 | 孝宏 | Takahiro | 「別にいいよ姉ちゃんなんか。 毎日顔合わせてるんだし」 | ||
39 | 春希 | Haruki | 「そ、そう…」 | ||
40 | もし身内じゃなかったら、 大学の男どもに袋叩きにされそうな言動だな… | ||||
41 | 孝宏 | Takahiro | 「この後、クラスメートの家に寄らないといけないし。 委員長なんてやるもんじゃないよね」 | ||
42 | 春希 | Haruki | 「ああ、俺も何度かそういうのやったなぁ。 欠席者の家にプリント渡しに行ったり」 | ||
43 | 孝宏 | Takahiro | 「そいつ冬休みが明けてから一度も登校してないんで、 このままじゃ卒業が危ないんですよ。 せっかく峰城への推薦決まってるのに」 | ||
44 | 春希 | Haruki | 「へぇ、それは………誰?」 | ||
45 | それは、最初は完全にただの世間話だった。 | ||||
46 | けれど『一度も登校してない』とか、 『峰城への推薦』とかいう一つ一つのキーワードが、 なんだか俺の心をざわつかせた。 | ||||
47 | どこかで同じような言葉を、 しかもつい最近、聞いたような気がしたから。 | ||||
48 | 孝宏 | Takahiro | 「誰と聞かれても… 北原さんにウチのクラスの人間の名前言っても わかんないでしょ?」 | ||
49 | 春希 | Haruki | 「いや、実はさ、塾講師のバイトやってるときに 付属の三年も何人か受け持ったんだよ。 もし教え子だったらって思って…」 | ||
50 | それは、咄嗟に口から出たごまかしみたいなものだった。 | ||||
51 | ただ、俺が本当に気にしてる個人を特定されないための、 絶妙の方便のはずだった。 | ||||
52 | 孝宏 | Takahiro | 「あ~、そういうことかぁ。 そいやウチの前期委員長も 北原さんのこと知ってたみたいだったしなぁ」 | ||
53 | 春希 | Haruki | 「じゃ、じゃあ、もしかして、 最近学校に来てないってのは、その前期委員長の…」 | ||
54 | 頭のどこかで、一つの鍵が外れそうになっていた。 | ||||
55 | 冬休みが明けてから、 あのうるさいくらいの干渉癖が影を潜め、 妙に元気のなくなった杉浦小春。 | ||||
56 | それが体の不調によるものなのか、 それとも単なる気のせいなのか、 未だに判断できていなかったけれど… | ||||
57 | もしも彼女が今、学校にも行っていないんだとしたら、 やっぱりどこか体を壊して… | ||||
58 | 孝宏 | Takahiro | 「ううん、違います。 矢田美穂子って言うんですけど… 元から結構体の弱い子だったんで」 | ||
59 | 春希 | Haruki | 「矢田………さん?」 | ||
60 | その瞬間… 頭のどこかで一つの鍵が外れる音がした。 | ||||
61 | ただその音がした場所は、最初に予想したものとは、 少しだけ位置がずれていた。 |
Script Chart
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Introductory Chapter | ||||||
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1001 | 1008 | 1009 | 1010 | 1011 | 1012 | 1013 |
1002 | 1008_020 | 1009_020 | 1010_020 | 1011_020 | 1012_020 | |
1003 | 1008_030 | 1009_030 | 1010_030 | 1011_030 | 1012_030 | |
1004 | 1008_040 | 1010_040 | 1012_030_2 | |||
1005 | 1008_050 | 1010_050 | ||||
1006 | 1010_060 | |||||
1006_2 | 1010_070 | |||||
1007 |
Closing Chapter | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | ||||||
2001 | 2011 | 2020 | 2027 | 2301 | 2309 | 2316 | 2401 | 2408 | 2501 | 2510 |
2002 | 2012 | 2021 | 2028 | 2302 | 2310 | 2317 | 2402 | 2409 | 2502 | 2511 |
2003 | 2013 | 2022 | 2029 | 2303 | 2311 | 2318 | 2403 | 2410 | 2503 | 2512 |
2004 | 2014 | 2023 | 2030 | 2304 | 2312 | 2319 | 2404 | 2411 | 2504 | 2513 |
2005 | 2015 | 2024 | 2031 | 2305 | 2313 | 2320 | 2405 | 2412 | 2505 | 2514 |
2006 | 2016 | 2025 | 2032 | 2306 | 2314 | 2321 | 2406 | 2413 | 2506 | 2515 |
2007 | 2017 | 2026 | 2033 | 2307 | 2315 | 2322 | 2407 | 2507 | 2516 | |
2008 | 2018 | 2308 | 2508 | 2517 | ||||||
2009 | 2019 | 2509 | ||||||||
2010 | ||||||||||
Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | |||||||
2031_2 | 2312_2 | 2401_2 | 2504_2 | 2511_2 | ||||||
2031_3 | 2313_2 | 2402_2 | 2507_2 | 2513_2 | ||||||
2031_4 | 2313_3 | 2402_3 |
Coda | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Kazusa (True) | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | ||||||
3001 | 3008 | 3014_2 | 3020 | 3101 | 3107 | 3201 | 3207 | 3901 | 3907 |
3002 | 3009 | 3014_3 | 3021 | 3102 | 3108 | 3202 | 3208 | 3902 | 3908 |
3003 | 3010 | 3015 | 3022 | 3103 | 3109 | 3203 | 3209 | 3903 | 3909 |
3004 | 3011 | 3016 | 3023 | 3104 | 3110 | 3204 | 3210 | 3904 | |
3005 | 3012 | 3017 | 3024 | 3105 | 3111 | 3205 | 3211 | 3905 | |
3006 | 3013 | 3018 | 3106 | 3206 | 3906 | ||||
3007 | 3014 | 3019 | |||||||
Common | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | |||||||
3001_2 | 3210_2 | 3901_2 | 3906_2 | ||||||
3015_2 | 3902_2 | 3907_2 | |||||||
3902_3 | 3907_3 | ||||||||
3904_2 |
Mini After Story and Extra Episode | |||
---|---|---|---|
The Path Back to Happiness | The Path Forward to Happiness | Dear Mortal Enemy | |
6001 | 6101 | 4000 | 4005 |
6002 | 6102 | 4001 | 4006 |
6003 | 6103 | 4002 | 4007 |
6004 | 6104 | 4003 | 4008 |
6005 | 4004 | 4009 |
Novels | |||||
---|---|---|---|---|---|
The Snow Melts, And Until The Snow Falls | The Idol Who Forgot How to Sing | Twinkle Snow ~Reverie~ | After the Festival ~Setsuna's Thirty Minutes~ | His God, Her Savior | |
5000 | 5100 | 5200 | 5205 | 5300 | 5400 |
5001 | 5101 | 5201 | 5206 | 5301 | 5401 |
5002 | 5102 | 5202 | 5207 | 5302 | |
5003 | 5103 | 5203 | 5208 | 5303 | |
5004 | 5104 | 5204 | 5209 |
Short Stories | |||
---|---|---|---|
Princess Setsuna's Distress and Her Minister's Sinister Plan | Koharu Climate After the Passing of the Typhoon | This isn't the Season for White Album | Todokanai Koi, Todoita |
7000 | 7100 | 7200 | 7300 |