White Album 2/Script/2508
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Text
Speaker | Text | Comment | |||
---|---|---|---|---|---|
Line # | JP | EN | JP | EN | |
1 | 春希 | Haruki | 「あ…」 | ||
2 | 携帯の電源を切っていたことを思い出し、 一日ぶりにその液晶画面に光を灯した瞬間… | ||||
3 | 浮かび上がったのは『着信あり 12件』という、 自分が相手だったらなかなかに苛ついているであろう、 俺の音信不通ぶりだった。 | ||||
4 | しかも、その12件のうち12件は… | ||||
5 | 武也 | Takeya | 「春希! お前今どこにいるんだよ!?」 | ||
6 | 春希 | Haruki | 「…南末次の駅前。 今から帰るところだけど」 | ||
7 | 一人の男からという、 なかなかに色っぽくない状況だったりした。 | ||||
8 | 武也 | Takeya | 「昨夜からずっと掛けてたんだぞ? 電源くらい入れとけよ」 | ||
9 | 春希 | Haruki | 「…悪い。バイトだったんだ。 途中で電源切ったの忘れてた」 | ||
10 | 武也 | Takeya | 「バイト? 徹夜でか?」 | ||
11 | 春希 | Haruki | 「………交通量調査。 24時間拘束されてたんだよ」 | ||
12 | 現在、日曜の午前0時を回ったところ。 | ||||
13 | 結局、麻理さんとは20時間以上一緒にいたことになる。 | ||||
14 | 寝て、起きて、話して、触れあって、抱きあって… それを全てベッドの中で、しかも何度か繰り返して、 無為な休日を満喫した。 | ||||
15 | 満喫、したはずだったけど… | ||||
16 | それでも別れ際の麻理さんは、 結局、あの寂しそうな拗ねた視線で、 俺をいたたまれなくさせた。 | ||||
17 | 武也 | Takeya | 「まぁいいや。 とにかく部屋に帰るってことは、 今からなら空いてるってことだよな?」 | ||
18 | 春希 | Haruki | 「い、今から…?」 | ||
19 | しつこいようだけど、 現在、日曜の午前0時を回ったところ。 当然、明日は朝から大学がある。 | ||||
20 | 武也 | Takeya | 「ちょっと話したいことがある。 そっち行くわ」 | ||
21 | 春希 | Haruki | 「ちょ、ちょっと待てよ。 そんな急に…」 | ||
22 | 武也 | Takeya | 「俺は前からずっと言ってたよな? けど、お前が忙しい忙しいって、 なかなか時間作ろうとしなかったから」 | ||
23 | 春希 | Haruki | 「う…」 | ||
24 | 武也 | Takeya | 「今日を逃したら今度いつになるかわかんないからな。 無理やりにでも付き合ってもらうぞ」 | ||
25 | 春希 | Haruki | 「で、でも…今日は疲れてて、 お前が着く前に寝ちまうかも…」 | ||
26 | 疲れてるというのは嘘じゃない。 | ||||
27 | ほぼ一日中ベッドの中にいたとはいえ、 その運動量は外出したときと比べて全然遜色なかったし。 | ||||
28 | 武也 | Takeya | 「あ~、それなら問題ない。 今お前を捕捉した」 | ||
29 | 春希 | Haruki | 「………は?」 | ||
30 | と、武也が電話を切ったのと、 後ろからものすごいスピードで走ってきた車が 俺の真横で止まったのはほぼ同時だった。 | ||||
31 | 武也 | Takeya | 「送ってくれてありがと~。 じゃ、もう帰っていいから。 今度電話するから~」 | ||
32 | ケバいお姉ちゃん | Gaudily Dressed Lady | 「死んでしまえ!」 | ||
33 | そして、車から降りてきたのは… | ||||
34 | 武也 | Takeya | 「や~、ちょうどすぐそこの ホテルに入るとこだったんだよ。 タイミング良かったわ~」 | ||
35 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
36 | たった今、一つの破局を迎えた男だった。 | ||||
37 | ……… | .........
| |||
38 | 春希 | Haruki | 「本当に疲れてるから少しだけだぞ?」 | ||
39 | 武也 | Takeya | 「わかってる、わかってるって! …ビールもらうな。春希も飲むか?」 | ||
40 | 春希 | Haruki | 「…言いながら腰を据えるな」 | ||
41 | 武也 | Takeya | 「あ、あと依緒も呼ぶから。 春希捕まえたら絶対に連絡しろって言われてんだ。 …覚悟しとけよ?」 | ||
42 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
43 | やっぱりこいつら、 少しだけのつもりなんかちっともないらしい。 | ||||
44 | 武也 | Takeya | 「ほらよ春希。 乾杯しようぜ」 | ||
45 | 春希 | Haruki | 「いや、俺いいよ。 本気で寝ちまう」 | ||
46 | 武也 | Takeya | 「遠慮すんなって。 減るもんじゃなし」 | ||
47 | 春希 | Haruki | 「間違いなく減るんだよ。 しかも俺の買ってきたビールが」 | ||
48 | 武也 | Takeya | 「ほんっと細かいことばかり気にしやがって。 そろそろ円形脱毛症になってないか?」 | ||
49 | 春希 | Haruki | 「こら、人の頭いじるな鬱陶しい」 | ||
50 | 武也 | Takeya | 「………?」 | ||
51 | 春希 | Haruki | 「武也?」 | ||
52 | ふざけて俺の髪を引っ張っていた武也の動きが、 なぜだか急に止まる。 | ||||
53 | 武也 | Takeya | 「………(くんくん)」 | ||
54 | 春希 | Haruki | 「な、な、な…どうしたんだお前!?」 | ||
55 | と、今度は急に顔を近づけると、 俺の胸に顔を埋めるように寄せる。 | ||||
56 | 武也 | Takeya | 「………(ぬぎっ)」 | ||
57 | 春希 | Haruki | 「お、おい! 落ち着け! 俺男だぞ? 春希! お前の守備範囲外!」 | ||
58 | 続いて、俺のシャツの襟元に手を掛けて、 脱がせるみたいにめくり上げるに至り… | ||||
59 | 武也 | Takeya | 「………あ、依緒? 俺、武也」 | ||
60 | 春希 | Haruki | 「は…はぁぁぁぁ~」 | ||
61 | と、その時、依緒が電話に出てくれたおかげで、 武也の謎な行動がようやく止まり、 俺は肺に溜まった空気を一気に吐き出した。 | ||||
62 | 武也 | Takeya | 「…ああ、駄目だった。 結局捕まえられなかったわ、春希」 | ||
63 | 春希 | Haruki | 「…え?」 | ||
64 | けれど、武也の言動が謎なのは、 まだその時点で直っていなかった。 | ||||
65 | つい数秒前、自分で呼び出そうとしたはずの依緒を、 今は嘘をついてまで追い返そうとしてる。 | ||||
66 | 武也 | Takeya | 「というわけで今日は諦め。 また来週末にでもリトライだな」 | ||
67 | 春希 | Haruki | 「武也…何を」 | ||
68 | 武也 | Takeya | 「しっ!」 | ||
69 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
70 | しかも、どうやらその嘘は、 本当の意味での確信犯のようで。 | ||||
71 | 武也 | Takeya | 「ん? ああ、なんでもない。 それじゃこれで…また明日連絡するから。 ああ、おやすみ」 | ||
72 | 春希 | Haruki | 「どうして…」 | ||
73 | その、武也の突然の心変わりは、 俺が疲れてるから気を使ってくれたとか、 そういう次元じゃないのは明らかだった。 | ||||
74 | だって、武也が依緒に嘘をつくってのは、 他の女に同じ事をするのとは意味が違うって、 少なくとも俺にとっては常識だった。 | ||||
75 | その常識を武也自身が覆したってことは、 そこには、それなりの重い理由があるって… | ||||
76 | 武也 | Takeya | 「バレるに決まってるからだよ…」 | ||
77 | 春希 | Haruki | 「な、何が…?」 | ||
78 | 武也 | Takeya | 「何がじゃねえ! お前、今まで女の部屋にいただろ!?」 | ||
79 | 春希 | Haruki | 「っ!?」 | ||
80 | ………ほら、こんなふうに。 | ||||
81 | 武也 | Takeya | 「石鹸の匂いさせて外から帰ってくんな! しかも首にしっかりキスマークついてるし… 依緒だって女なんだから隠し通せる訳ないだろ」 | ||
82 | 春希 | Haruki | 「あ…」 | ||
83 | こいつが俺の髪に触れて怪訝な顔をしたのは… シャツを肩のところまでめくって 悲しそうな顔をしたのは… | ||||
84 | 武也 | Takeya | 「そういう時は、一度汗だくになるまで走るんだよ。 …俺はいつもそうしてる」 | ||
85 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
86 | 武也 | Takeya | 「なにやってんだよ春希。なにやってんだ… お前は俺じゃないはずだろ?」 | ||
87 | 春希 | Haruki | 「武也…」 | ||
88 | 武也 | Takeya | 「とにかく話聞かせろ。 とりあえず、今すぐ依緒には言わないから。 …もちろん雪菜ちゃんにも」 | ||
89 | かくして、一番話しづらくて、 そして、一番話さなくちゃならない事実は… | ||||
90 | 俺が重い口をやっとのことで開いて語り出す前に、 あっさりと白日の下にさらけ出されてしまった。 | ||||
91 | ……… | .........
| |||
92 | 武也 | Takeya | 「バイト先の…上司?」 | ||
93 | 春希 | Haruki | 「若手の中じゃ出世頭で、 とにかくもの凄く仕事のできる人で」 | ||
94 | 武也 | Takeya | 「と、年上のお姉さん…か」 | ||
95 | 春希 | Haruki | 「結構、目をかけてもらって、 色々相談とかにも乗ってもらってて」 | ||
96 | 一度堤防が決壊してしまったら、 あとはもう、どうしようもなかった。 | ||||
97 | 春希 | Haruki | 「すごく頼りになる人で、 単なるバイトでしかない俺のこと、 本気で叱って、心から心配してくれて」 | ||
98 | クリスマスの時の甘え、癒された俺。 年明け早々の傷つき、傷つけた俺。 | ||||
99 | 春希 | Haruki | 「だから俺、彼女といるのが嬉しくて、それで…」 | ||
100 | そして昨夜の、求め、求められた俺が、 次から次へと言葉に乗って溢れ出す。 | ||||
101 | 武也 | Takeya | 「………美人?」 | ||
102 | 春希 | Haruki | 「今の俺が言っても参考にならないかもしれないけど… もの凄く綺麗で、しかも格好いいひとだと思う」 | ||
103 | 武也 | Takeya | 「お前がつける高得点は信じるよ。 …近くにいる女のコがレベル高すぎるからな」 | ||
104 | 武也は、そんな俺に似合わない感情論だらけの話を、 武也に似合わない理性的な態度で聞いていた。 | ||||
105 | 本当なら、いつ殴られてもおかしくないのに。 | ||||
106 | 武也 | Takeya | 「で、知ってるのか? 相手はお前が彼女持ちだってことを」 | ||
107 | 春希 | Haruki | 「俺には、彼女なんて…」 | ||
108 | 武也 | Takeya | 「そういうお前の偏った基準に興味はない。 …雪菜ちゃんのこと、知らないんだな?」 | ||
109 | 春希 | Haruki | 「…言ってないよ」 | ||
110 | 武也 | Takeya | 「かぁ~! またややこしいことに… 向こうも浮気と割り切ってんならまだ簡単だったのに」 | ||
111 | 春希 | Haruki | 「浮気…」 | ||
112 | 何度か言おうとした… なんて言葉は、もう言い訳にしかならない。 | ||||
113 | 彼女を抱くその瞬間まで、 いつだってそんな機会はあったのに。 それでも俺は、話さなかったんだから。 | ||||
114 | 本当のことを話すよりも、 彼女を求めることを選んだんだから。 | ||||
115 | 武也 | Takeya | 「それで…相手はどんな感じなんだ? 遊ばれてるってことは…」 | ||
116 | 春希 | Haruki | 「ない、絶対にない」 | ||
117 | 武也 | Takeya | 「断言かよ…」 | ||
118 | 春希 | Haruki | 「からかうとか、欺くとか、もてあそぶとか、 そういうのと対極にいる人だよ。 真面目で、厳しくて、妥協しなくて…」 | ||
119 | それに、昨日の俺との行為が、多分… | ||||
120 | 武也 | Takeya | 「そんなお堅い美人上司をその気にさせちまったのかよ… お前、俺の陰に隠れながらも何気に恐ろしい奴だな」 | ||
121 | 春希 | Haruki | 「俺だって…信じられないよ。 彼女が、受け入れてくれるなんて」 | ||
122 | 武也 | Takeya | 「三年前にも聞いたな、そんな台詞。 しかも2回も」 | ||
123 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
124 | 武也 | Takeya | 「で、昨夜からずっと彼女の部屋に泊まってたのか。 今日は一日中抱きあってたってか? 一体何回やりやがったんだよ…」 | ||
125 | 春希 | Haruki | 「そんな下世話なこと聞くな… 親友だからって、俺に非があるからって、 それでも言っていいことと悪いことがあるぞ」 | ||
126 | 武也 | Takeya | 「ま、な… 悪かった。今のは忘れてくれ」 | ||
127 | 佐和子 | Sawako | 「ご、5回~!?」 | ||
128 | 麻理 | Mari | 「ちょっ、こらっ! 声が大きいわよ!」 | ||
129 | 佐和子 | Sawako | 「大丈夫、休出中のオフィスには現在わたし一人」 | ||
130 | 麻理 | Mari | 「…お疲れさま。 今のあんたの心境はわかった」 | ||
131 | 佐和子 | Sawako | 「やってらんないわよもう!」 | ||
132 | 麻理 | Mari | 「わかったって言ったのに、 わざわざ口に出さなくても」 | ||
133 | 佐和子 | Sawako | 「何よその愛欲だだ漏れな週末は。 …うらやましいにも程があるわよ」 | ||
134 | 麻理 | Mari | 「そ、それは…暇だったし、他にやることなかったし。 あ~、仕事以外に趣味がないって嫌よねぇ」 | ||
135 | 佐和子 | Sawako | 「一般論で誤魔化そうとするなこの変態」 | ||
136 | 麻理 | Mari | 「そ、そういう言い方はないと思う! こっちだって色々と辛い目に遭ってるんだから」 | ||
137 | 佐和子 | Sawako | 「ほほう、どんな目に遭ったって?」 | ||
138 | 麻理 | Mari | 「…ヒリヒリして歩くと痛かったり、 腰にきちゃって立つのも億劫だったり」 | ||
139 | 佐和子 | Sawako | 「………」 | "........."
| |
140 | 麻理 | Mari | 「呆れないでよ。 私も今のは度が過ぎたって後悔してるんだから」 | ||
141 | 佐和子 | Sawako | 「はぁ…向こうは若いから仕方ないとは言え、 あんたまで調子に乗っちゃって… まったく、覚えたての猿じゃないんだから」 | ||
142 | 麻理 | Mari | 「………」 | "........."
| |
143 | 佐和子 | Sawako | 「…麻理?」 | ||
144 | 麻理 | Mari | 「っ! そ、そういえば病院探してくれて助かった! 私ああいうの全然疎いからホント困っちゃって…」 | ||
145 | 佐和子 | Sawako | 「…でもねぇ、そんな状況で役に立ったかなぁ」 | ||
146 | 麻理 | Mari | 「…どういう意味?」 | ||
147 | 佐和子 | Sawako | 「だって普通、5回も中に出されたら、 ピル飲んでても妊娠するよ?」 | ||
148 | 麻理 | Mari | 「………ぇ?」 | ||
149 | 佐和子 | Sawako | 「知らなかったの? あれってセックス3回分くらいまでしか 効果ないんだからね?」 | ||
150 | 麻理 | Mari | 「ええっ!? そんな! う、嘘…」 | ||
151 | 佐和子 | Sawako | 「うん、嘘」 | ||
152 | ……… | .........
| |||
153 | 武也 | Takeya | 「で…どうするんだお前?」 | ||
154 | 春希 | Haruki | 「…どうするんだろうな、本当に」 | ||
155 | 武也 | Takeya | 「なんだよそれ! お前、雪菜ちゃんのことまた裏切ったんだぞ! 彼女傷つけて何とも思わないのかよ!?」 | ||
156 | 春希 | Haruki | 「それすらも自信ないんだ…」 | ||
157 | 武也 | Takeya | 「…どういう意味だよ?」 | ||
158 | 春希 | Haruki | 「俺がしたことが雪菜を傷つけてるって… 雪菜に強い影響を与えるって… それこそが傲慢なんじゃないかって」 | ||
159 | 武也 | Takeya | 「何言ってんだ…お前?」 | ||
160 | 春希 | Haruki | 「俺…本当に、そんなに雪菜に拘られる男かな? それって、痛い勘違いじゃないのかな?」 | ||
161 | 武也 | Takeya | 「だったら…よかったか?」 | ||
162 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
163 | わかってる。 | ||||
164 | 今になっては、その弱気こそが一番卑怯なんだって。 最低の態度なんだって。 | ||||
165 | でも、だからこそ、 俺は彼女にふさわしくないんだって、 最悪のスパイラルが止まらなくなる。 | ||||
166 | 武也 | Takeya | 「俺はわかってる。 そしてお前だって理解してる。 …雪菜ちゃんがどれだけお前のこと想ってるか」 | ||
167 | 春希 | Haruki | 「だとしたら、余計に駄目だろ、俺。 もう、戻れないだろ」 | ||
168 | 武也 | Takeya | 「っ…」 | ||
169 | 武也の苛つきが、空気を震わせ、俺に伝わる。 | ||||
170 | 俺の弱さも、俺の選択も、 そして俺の決断『しなさ』も、 自分でさえ反吐が出る汚さに満ちていたから。 | ||||
171 | 武也 | Takeya | 「だいたいな、どうして順序通りに行かないんだよ。 なんでそっちの時だけ強引に攻めるんだよ? クリスマスの夜にこそ、強引に行くべきだろ!」 | ||
172 | クリスマスの、夜… | ||||
173 | 俺と雪菜の心と身体が、やっと一つになれるって、 勘違いさせてくれた、白くて綺麗で… そして冷たくて痛かったあの日… | ||||
174 | 武也 | Takeya | 「あの時、お前がひるまず前に進んでれば、 雪菜ちゃんに拒絶されても諦めずに、 ずっと側にいれば…」 | ||
175 | 春希 | Haruki | 「できないよ…そんなこと」 | ||
176 | 佐和子 | Sawako | 「だいたい、最初に押し倒された時に、 あんたがさっさとパンツ脱いでれば、 この問題はあっという間に解決してたのよ」 | ||
177 | 麻理 | Mari | 「できるかそんなこと!」 | ||
178 | 佐和子 | Sawako | 「好きな相手だったんだからできるでしょそのくらい」 | ||
179 | 麻理 | Mari | 「なんで佐和子はそんなに明け透けなのよ。 あんたの頭の中にはセックスのことしかないの?」 | ||
180 | 佐和子 | Sawako | 「麻理こそ今さらなに純情ぶってんのよ。 昨夜まで生娘だった訳じゃなし」 | ||
181 | 麻理 | Mari | 「………」 | "........."
| |
182 | 佐和子 | Sawako | 「…麻理?」 | ||
183 | 麻理 | Mari | 「っ!? き、生娘とか、あんたいつの時代のおばさんよ! もう、訳わかんない」 | ||
184 | 佐和子 | Sawako | 「あんた…もしかして…」 | ||
185 | 麻理 | Mari | 「と、とにかくねぇ、私の言いたいことは…」 | ||
186 | 佐和子 | Sawako | 「………」 | "........."
| |
187 | 麻理 | Mari | 「…聞いてる?」 | ||
188 | 佐和子 | Sawako | 「なによお猿さん」 | ||
189 | ……… | .........
| |||
190 | 春希 | Haruki | 「雪菜には…できない。 雪菜にだけは、勇気が持てない」 | ||
191 | 武也 | Takeya | 「お前な… それ、どっちの相手にとっても酷い言い方だぞ」 | ||
192 | 雪菜を、どうしても自分から求められない。 麻理さんには、あんな酷い求め方をしてしまう。 | ||||
193 | 春希 | Haruki | 「それもわかってる。 それでも、雪菜は特別だから」 | ||
194 | 武也 | Takeya | 「いい意味でも、悪い意味でも、な」 | ||
195 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
196 | 踏み込めない残酷さ。 踏みにじる傲慢さ。 | ||||
197 | 俺は、二人ともに特別扱いをして、 そこでつけた差別で、二人とも裏切ってる。 | ||||
198 | 春希 | Haruki | 「雪菜と二人だと、前に進めない。 相手が後ろを振り返ってるんじゃないかって気になって、 気がついたら自分が後ろを振り返ってる」 | ||
199 | 武也 | Takeya | 「………」 | "........."
| |
200 | どれだけ頑張って道を切り開こうとしてみても、 いつの間にか間違った方向に進んでる。 | ||||
201 | 気づいたら、壊すべきものを間違えてる。 雪菜との障害を切り裂こうとして振り下ろした刃物が、 いつの間にか雪菜に突き刺さってる。 | ||||
202 | 俺たちは、そんなのばかりだ。 | ||||
203 | 春希 | Haruki | 「それに俺は…今の俺はさ、 最低なほどに心が揺れてる」 | ||
204 | 武也 | Takeya | 「その、年上の彼女のこと…」 | ||
205 | 春希 | Haruki | 「普通に好きだなって感じてる…」 | ||
206 | 武也 | Takeya | 「そう、か」 | ||
207 | 雪菜から逃げてるだけじゃなくて、 純粋に、麻理さんのこと、好ましいって思ってる。 | ||||
208 | ただ、来た方向が、雪菜から逃げてきた道なだけで、 今ここにいる自分に、居心地の良さを感じてしまう。 | ||||
209 | 春希 | Haruki | 「輪をかけて最低だよな、俺…」 | ||
210 | 武也 | Takeya | 「…なぁ、聞いてもいいか?」 | ||
211 | 春希 | Haruki | 「なんだ?」 | ||
212 | 武也 | Takeya | 「お前が話す、彼女の性格とか聞いてるとさ、 どうしても一人の女の名前が浮かんでくるんだけど」 | ||
213 | 春希 | Haruki | 「………否定はしないよ」 | ||
214 | 武也に気づかれるのは当然だ。 だって、俺でさえ気づいたんだから。 | ||||
215 | 武也 | Takeya | 「お前って本当に、 ああいうキツめの女に弱いなぁ」 | ||
216 | 冬馬かずさという、一つの歴史のことを。 | ||||
217 | 武也 | Takeya | 「あいつの時もお前、出会ってすぐに のめり込んでたもんなぁ。 …ま、親志から聞いた話だけどよ」 | ||
218 | 片や超がつくほどの優等生。 片や激がつくほどの劣等生。 | ||||
219 | 片や常に人の上に立ち、 片や何があろうと孤高を貫く。 | ||||
220 | 人間の完成度からして違う、 まったく別個の女性であるはずなのに。 | ||||
221 | その、切れ長の目が。 自信満々の態度が。 自分の気持ちをうまく伝えられないその口が… | ||||
222 | 否応なく俺を思い出の中に引きずり込む。 彼女に、のめり込ませていく。 | ||||
223 | 武也 | Takeya | 「春希、お前はさ… 雪菜ちゃんのことを引きずってるだけじゃなく、 冬馬の面影にまで翻弄されてるんだよ」 | ||
224 | 春希 | Haruki | 「冬馬のことは、話したよ…気づかれてるよ」 | ||
225 | 武也 | Takeya | 「そいや一緒に冬馬の記事書いたんだっけ? お前、そんなこと話してよく振られなかったな」 | ||
226 | 春希 | Haruki | 「それでも受け入れてくれたんだ… だから、俺…」 | ||
227 | 武也 | Takeya | 「………」 | "........."
| |
228 | 佐和子 | Sawako | 「い、いや~、 でも、春希君捕まえられてよかったね、麻理?」 | ||
229 | 麻理 | Mari | 「…今度余計なこと言ったら着信拒否にするわよ?」 | ||
230 | 佐和子 | Sawako | 「本当にそう思ってるのよ。 あんたの仕事廃人ぶりを知ってて、 それでも追いかけてくれる男なんて他にいないよ?」 | ||
231 | 麻理 | Mari | 「………」 | "........."
| |
232 | 佐和子 | Sawako | 「怒った?」 | ||
233 | 麻理 | Mari | 「ううん、そっちに関しては自覚あるし」 | ||
234 | 佐和子 | Sawako | 「今度こそ絶対に逃がしちゃ駄目よ? ちゃんと末永く、いい関係作るのよ?」 | ||
235 | 麻理 | Mari | 「………理解するように努力するって、言ってくれた」 | ||
236 | 佐和子 | Sawako | 「の~ろけるな~! 日曜夜中に一人仕事してる親友に向かって~」 | ||
237 | 麻理 | Mari | 「わ、悪い悪い。 けど電話かけてきたのも、 しつこく聞いてきたのもそっち…」 | ||
238 | 佐和子 | Sawako | 「でもさ… せっかく幸せの絶頂にいるところ悪いんだけど、 大丈夫なの? 麻理」 | ||
239 | 麻理 | Mari | 「ん…多分、大丈夫。 早くて来年じゃないかな」 | ||
240 | 佐和子 | Sawako | 「ならいいんだけどさぁ… どのみち、約束か既成事実は早めにね? いつの間にか黙って避妊やめとくのも手だよ?」 | ||
241 | 麻理 | Mari | 「佐和子!」 | ||
242 | 佐和子 | Sawako | 「あっはは~、 とにかくおめでとう麻理。 じゃあね~」 | ||
243 | 麻理 | Mari | 「こ、こら………もう。 なんだかなぁ…」 | ||
244 | 麻理 | Mari | 「ふぅ…」 | ||
245 | 麻理 | Mari | 「………」 | "........."
| |
246 | 麻理 | Mari | 「………っ、くしゅん!」 | ||
247 | 麻理 | Mari | 「いけない。 さっさとパンツ履かないと」 | ||
248 | 麻理 | Mari | 「………じゃなかった。 服、着ないと」 | ||
249 | ……… | .........
| |||
250 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
251 | 武也 | Takeya | 「………」 | "........."
| |
252 | 春希 | Haruki | 「武也…起きてるか?」 | ||
253 | 武也 | Takeya | 「寝てるに決まってんだろ。 寝言言わせんなよ」 | ||
254 | 俺の、楽しくもなく前向きでもなく 解決もしない話題が肴では、酒はちっとも進まず… | ||||
255 | 武也はさっさと毛布を引きずり出し、 そして俺たちは、灯りを消して暗い天井を見上げた。 | ||||
256 | 春希 | Haruki | 「なぁ…教えてくれ。 俺はどうやって雪菜に償ったらいい?」 | ||
257 | 武也 | Takeya | 「知るかよそんなこと。 それを考えて苦しむのも償いの一つだろ」 | ||
258 | 俺の思考は、さっきからずっと同じ所を巡り、 眠かったはずの体は、覚めてしまった頭に引きずられ、 朝まで休められそうになかった。 | ||||
259 | 武也 | Takeya | 「でもそうだな…一つだけヒントをやろう。 雪菜ちゃんを悲しませない方法はたった一つ。 お前が厚顔無恥の嘘つき野郎を演じ続けることだ」 | ||
260 | つまりそれは、究極の反則技。 | ||||
261 | あの、クリスマスイブの夜からやり直そうって、 魂を込めた嘘の涙を流す。 | ||||
262 | …ここ一月の間にあったことを何も話さず、 全部、なかったことにして。 | ||||
263 | 春希 | Haruki | 「…俺にできるわけないってわかってて言ってるだろ?」 | ||
264 | 武也 | Takeya | 「だから苦しめって言った。 俺に聞いたって無駄だって言ったんだ」 | ||
265 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
266 | 雪菜を裏切っておいて、 何の審判もないまま再び雪菜とやり直すなんて、 そんな結論、この先の俺の心が耐えられるはずがない。 | ||||
267 | だからって、全てを白日の下に晒し、 はっきりと結論を出して、『傷が浅くてすんだ』なんて 胸をなで下ろせるほど厚顔でも平気でもない。 | ||||
268 | 武也 | Takeya | 「苦しんで、のたうち回って… それで出した結論なら、俺はもう文句言わない。 依緒にも言わせない」 | ||
269 | 春希 | Haruki | 「武也…」 | ||
270 | だとしたら… | ||||
271 | 俺の選べる選択肢なんて、 最初から、ほとんど存在してなかったってことだ。 | ||||
272 | 春希 | Haruki | 「雪菜と、会うよ。 もう一度…」 | ||
273 | 武也 | Takeya | 「そうか…」 | ||
274 | 全てを白日の下に晒す… すべきことは、それしかない。 | ||||
275 | そして、誰もが深い傷を負う。 それ以上の結果なんて、あるわけがない。 俺が、その可能性を閉ざしてしまった。 | ||||
276 | だって俺は、溺れた苦しみのあまり、 救いの手を差し伸べてしまった麻理さんまでも、 海の底に引きずり込んでしまったんだから。 | ||||
277 | 春希 | Haruki | 「来週、会う。 何もかも話す」 | ||
278 | 武也 | Takeya | 「試験前だぞ… 終わるまで待った方が」 | ||
279 | 春希 | Haruki | 「駄目だ。 今話さないと、結局話せなくなる。 知ってるだろ? 俺は卑怯なんだよ」 | ||
280 | 武也 | Takeya | 「そ、か…」 | ||
281 | 結局、話すタイミングでまで雪菜を傷つけるのか… 本当にもう、俺たちの星の巡りの悪さは芸術的だな。 | ||||
282 | 春希 | Haruki | 「なぁ、武也…」 | ||
283 | 武也 | Takeya | 「ん…?」 | ||
284 | 春希 | Haruki | 「俺たちの結論がたとえどんなものでもさ、 依緒と二人で、雪菜の力になってやってくれよな?」 | ||
285 | 武也 | Takeya | 「そんなのはお前に言われなくても織り込み済みだ。 …三年前からずっとやってる」 | ||
286 | 春希 | Haruki | 「………本当に酷い奴だな、俺って」 | ||
287 | 武也 | Takeya | 「今ごろ気づくな。 …今さら、反省するな」 | ||
288 | 春希 | Haruki | 「…おやすみ」 | ||
289 | 武也 | Takeya | 「ああ」 | ||
290 | 乾いてるけれど優しい空気の中、 そうして俺たちの言葉は途絶えた。 | ||||
291 | 暗闇の中、武也は、もう目を閉じたのか、 それとも相変わらず天井を見上げてるのかわからない。 | ||||
292 | だって… 俺の方が、目を閉じてしまったんだから。 | ||||
293 | ……… | .........
| |||
294 | 雪菜に、会おう。 | ||||
295 | 雪菜に、この一月のことを… 麻理さんのことを全て話そう。 | ||||
296 | 雪菜とすれ違ってしまった後の、俺の迷走と、 そして今、辿り着いた先にある、 あの時想像もしなかった現在を。 | ||||
297 | その後、麻理さんに、今度こそあの三年のことを… 雪菜のことを話そう。 | ||||
298 | クリスマスの夜、過ちの夜、そして一つになった夜… | ||||
299 | 三度も話す機会がありながら、 麻理さんへの気持ちが大きくなりすぎて話せなかった あの時俺の全てだった過去を。 | ||||
300 | 麻理さんにとっては、 あまりに迷惑で、唐突で、後出しにも程があって、 馬鹿にしてるのかと思ってしまうだろうけど。 | ||||
301 | それでも話すしかない。 愛想をつかれても仕方ない。 | ||||
302 | もしかしたら、皿やグラスを投げつけられるかもしれない。 …なんて、それはあまりにも自意識過剰だけど。 | ||||
303 | でも、そうするしかないんだ。 | ||||
304 | だって、その時、 俺が選ぶ未来は… | ||||
305 | 俺が選ぶひとは… |
Script Chart
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Introductory Chapter | ||||||
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1001 | 1008 | 1009 | 1010 | 1011 | 1012 | 1013 |
1002 | 1008_020 | 1009_020 | 1010_020 | 1011_020 | 1012_020 | |
1003 | 1008_030 | 1009_030 | 1010_030 | 1011_030 | 1012_030 | |
1004 | 1008_040 | 1010_040 | 1012_030_2 | |||
1005 | 1008_050 | 1010_050 | ||||
1006 | 1010_060 | |||||
1006_2 | 1010_070 | |||||
1007 |
Closing Chapter | ||||||||||
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Common | Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | ||||||
2001 | 2011 | 2020 | 2027 | 2301 | 2309 | 2316 | 2401 | 2408 | 2501 | 2510 |
2002 | 2012 | 2021 | 2028 | 2302 | 2310 | 2317 | 2402 | 2409 | 2502 | 2511 |
2003 | 2013 | 2022 | 2029 | 2303 | 2311 | 2318 | 2403 | 2410 | 2503 | 2512 |
2004 | 2014 | 2023 | 2030 | 2304 | 2312 | 2319 | 2404 | 2411 | 2504 | 2513 |
2005 | 2015 | 2024 | 2031 | 2305 | 2313 | 2320 | 2405 | 2412 | 2505 | 2514 |
2006 | 2016 | 2025 | 2032 | 2306 | 2314 | 2321 | 2406 | 2413 | 2506 | 2515 |
2007 | 2017 | 2026 | 2033 | 2307 | 2315 | 2322 | 2407 | 2507 | 2516 | |
2008 | 2018 | 2308 | 2508 | 2517 | ||||||
2009 | 2019 | 2509 | ||||||||
2010 | ||||||||||
Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | |||||||
2031_2 | 2312_2 | 2401_2 | 2504_2 | 2511_2 | ||||||
2031_3 | 2313_2 | 2402_2 | 2507_2 | 2513_2 | ||||||
2031_4 | 2313_3 | 2402_3 |
Coda | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Kazusa (True) | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | ||||||
3001 | 3008 | 3014_2 | 3020 | 3101 | 3107 | 3201 | 3207 | 3901 | 3907 |
3002 | 3009 | 3014_3 | 3021 | 3102 | 3108 | 3202 | 3208 | 3902 | 3908 |
3003 | 3010 | 3015 | 3022 | 3103 | 3109 | 3203 | 3209 | 3903 | 3909 |
3004 | 3011 | 3016 | 3023 | 3104 | 3110 | 3204 | 3210 | 3904 | |
3005 | 3012 | 3017 | 3024 | 3105 | 3111 | 3205 | 3211 | 3905 | |
3006 | 3013 | 3018 | 3106 | 3206 | 3906 | ||||
3007 | 3014 | 3019 | |||||||
Common | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | |||||||
3001_2 | 3210_2 | 3901_2 | 3906_2 | ||||||
3015_2 | 3902_2 | 3907_2 | |||||||
3902_3 | 3907_3 | ||||||||
3904_2 |
Mini After Story and Extra Episode | |||
---|---|---|---|
The Path Back to Happiness | The Path Forward to Happiness | Dear Mortal Enemy | |
6001 | 6101 | 4000 | 4005 |
6002 | 6102 | 4001 | 4006 |
6003 | 6103 | 4002 | 4007 |
6004 | 6104 | 4003 | 4008 |
6005 | 4004 | 4009 |
Novels | |||||
---|---|---|---|---|---|
The Snow Melts, And Until The Snow Falls | The Idol Who Forgot How to Sing | Twinkle Snow ~Reverie~ | After the Festival ~Setsuna's Thirty Minutes~ | His God, Her Savior | |
5000 | 5100 | 5200 | 5205 | 5300 | 5400 |
5001 | 5101 | 5201 | 5206 | 5301 | 5401 |
5002 | 5102 | 5202 | 5207 | 5302 | |
5003 | 5103 | 5203 | 5208 | 5303 | |
5004 | 5104 | 5204 | 5209 |
Short Stories | |||
---|---|---|---|
Princess Setsuna's Distress and Her Minister's Sinister Plan | Koharu Climate After the Passing of the Typhoon | This isn't the Season for White Album | Todokanai Koi, Todoita |
7000 | 7100 | 7200 | 7300 |