White Album 2/Script/1012 030 2
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Translation Notes
I am kind of sick of translating moans, so if someone who has more...expertise in translating H-scenes can jump in here, that would be great.
Text
Speaker | Text | Comment | |||
---|---|---|---|---|---|
Line # | JP | EN | JP | EN | |
1 | かずさ | Kazusa | 「あ…」 | ||
2 | もう、問答無用だった。 | ||||
3 | 家に誰がいるかも確かめないまま、 俺たちは手を繋いだまま堂々と部屋に入り、 ベッドにもつれるように倒れ込んだ。 | ||||
4 | 母親は帰ってなかったけれど、 もし帰っていても、同じ事をしたと思う。 | ||||
5 | かずさ | Kazusa | 「んんっ!? ん、んぅ…あ、は、はぁ、ぁぁ…」 | ||
6 | そして、残された時間を、 一瞬たりとも無駄にしないという決心とともに、 軽い触れ合いを無視して、深く絡みあう。 | ||||
7 | かずさ | Kazusa | 「ん、ん、ん~っ、 は、あ、あむっ、ん、んむ…ぷぁっ、あぁ、あ…」 | ||
8 | 春希 | Haruki | 「あ、んむ…はぁ、ぁぁぁ…」 | ||
9 | あの時みたいに、 彼女は俺の激しさを嫌悪しない。 | ||||
10 | 入ってくる舌を受け入れて、 おそるおそるだけど、自分の舌で絡ませようとしてくる。 | ||||
11 | そんな、健気でたどたどしい努力が、 その容姿やいつもの態度とは裏腹で、 それがまた嬉しくて… | ||||
12 | かずさ | Kazusa | 「は、あ、あむ… ん、ん…は、春希、ぃ」 | ||
13 | 春希 | Haruki | 「う、うん…あ、んむ…冬馬…」 | ||
14 | かずさ | Kazusa | 「~~~っ!」 | ||
15 | がりっ | ||||
16 | 春希 | Haruki | 「いへぇっ!?」 | ||
17 | なんて浸ってたら、 いきなり強烈なカウンターパンチ… | ||||
18 | 差し込んだ舌を、上と下の前歯で挟まれて、 結構な力を込められた。 | ||||
19 | 春希 | Haruki | 「ちょ、ちょ、ちょっと…おい…今のは…っ」 | ||
20 | つまり、舌を噛まれた。 | ||||
21 | かずさ | Kazusa | 「冬馬って、誰だよ…」 | ||
22 | 春希 | Haruki | 「あ…」 | ||
23 | かずさ | Kazusa | 「間違えるな…馬鹿」 | ||
24 | 俺から離れた冬馬の…いや、かずさの唇が、 そんな可愛らしい、女の子みたいな不満を漏らす。 | ||||
25 | 春希 | Haruki | 「…ごめん」 | ||
26 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
27 | 春希 | Haruki | 「ごめん…かずさ」 | ||
28 | かずさ | Kazusa | 「仕方ない…許す」 | ||
29 | 『まだ慣れてない』なんて当然の言い訳を、 聞き入れてくれるはずもないくらい、 かずさは、かずさと呼ばれることに飢えていた。 | ||||
30 | かずさ | Kazusa | 「ね、春希… べ~って、して」 | ||
31 | 春希 | Haruki | 「え…」 | ||
32 | かずさ | Kazusa | 「ほら、早く」 | ||
33 | 春希 | Haruki | 「あ、ああ…? ほう、は?」 | ||
34 | かずさ | Kazusa | 「やっぱり… ちょっとだけ、血、出てるな」 | ||
35 | それはお前が… | ||||
36 | 春希 | Haruki | 「あ…」 | ||
37 | かずさ | Kazusa | 「ん…」 | ||
38 | なんて言う前に。 | ||||
39 | かずさの舌が、俺の舌の一部分を這い、 ちょっとだけ、しみる。 | ||||
40 | かずさ | Kazusa | 「ん…れろ… こうしておけば、治る、よ…」 | ||
41 | 春希 | Haruki | 「あ、んぅ…はぁ、は、ぁぁ…」 | ||
42 | かずさ | Kazusa | 「ん、んふ…春希… は、あぁ、んむ、ちゅ…ちゅぷ…は、ぁぁ…」 | ||
43 | 俺の舌を、ねぶるように舐め回し、 唇で挟み込み、唾液を飲み込む。 | ||||
44 | そんな積極的で、俺に奉仕するかずさなんて、 俺たちの一年間の歴史上に存在しない冬馬かずさで。 | ||||
45 | かずさ | Kazusa | 「はむ…ん、ちゅぷ…ん、ん、んっ… ふえぇ…ぅぇぇぇぇ…っ」 | ||
46 | こうして、キスしながら涙を溢れさせるかずさも、 俺の知っている冬馬かずさとは別人だった。 | ||||
47 | かずさ | Kazusa | 「春希、春希…っ、 ずっと、ずっと…くそ、この野郎…っ」 | ||
48 | …こんなところだけはいつも通りだけど。 | ||||
49 | 春希 | Haruki | 「ん…んむ…ぷぁ…っ」 | ||
50 | かずさ | Kazusa | 「あ、あ、あ…んむぅ、ん~っ、 んっ、んぅ…あ、あはぁっ…あ、あぁ…」 | ||
51 | だから俺は、そんな慣れないかずさに慣れようと、 もっともっと、可愛い反応を引き出そうと、する。 | ||||
52 | かずさ | Kazusa | 「ぁ…」 | ||
53 | 春希 | Haruki | 「触る、ぞ」 | ||
54 | ワイシャツのボタンを外すと、 そこには、俺がずっと想像してた白いふくらみ。 | ||||
55 | ちょっと固めのブラに覆われてるけれど、 その中の柔らかさを思い描くだけで、もう… | ||||
56 | かずさ | Kazusa | 「雪菜のは…触ったか?」 | ||
57 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
58 | 背中に冷水を浴びせられるってのは、 まさにこのことだって… | ||||
59 | 春希 | Haruki | 「直接触るのは、お前が初めてだ」 | ||
60 | かずさ | Kazusa | 「間接的なら…触ったんだ?」 | ||
61 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
62 | しかも二度も。 | ||||
63 | かずさ | Kazusa | 「ごめん…嫉妬深いよな、あたし」 | ||
64 | 春希 | Haruki | 「本当だな。 こんな奴だなんて思わなかった」 | ||
65 | かずさ | Kazusa | 「そんな…酷いこと言わないでくれよ」 | ||
66 | 春希 | Haruki | 「………ごめん。 それじゃ、触るから」 | ||
67 | 『どっちがだよ!?』なんて… 今は、そんないつもの軽口なんか 叩ける状況じゃないみたいだった。 | ||||
68 | かずさ | Kazusa | 「あぁっ…あ、あ… う、うそ…やだ、は、春希、お前…」 | ||
69 | ブラをちょっと撫でただけで、 びくんって身体が揺れた。 | ||||
70 | その揺れが手のひらにまで伝わり、 膨らみが押しつけられ、しっかりと胸の形を伝える。 | ||||
71 | かずさ | Kazusa | 「ふ、ぅ、あ…ちょっと、おい…あ、やめ…」 | ||
72 | 目をそらして、自分の指を噛みしめて、 全身に這い回る違和感と戦い続けるかずさ。 | ||||
73 | だけど俺の方は、自分の葛藤と戦うことを放棄して、 次から次へと手の中に伝わってくる温かさと柔らかさに、 恍惚となっていく。 | ||||
74 | かずさ | Kazusa | 「あ、こら…ふぁぁっ、あ、んっ… い、いきなり外すなよ…びっくり、するじゃないか」 | ||
75 | 春希 | Haruki | 「う、うん…」 | ||
76 | かずさ | Kazusa | 「人の話聞けよ春希…んっ」 | ||
77 | ブラを無理やりたくし上げて、 とうとう、断りもなく、その膨らみに直接触れる。 | ||||
78 | 春希 | Haruki | 「っ…あ、ああ…っ」 | ||
79 | かずさ | Kazusa | 「…どうしたんだ?」 | ||
80 | 今度は、俺がびくんって震えたのを、 かずさが心配そうに上目遣いで見上げる。 | ||||
81 | 春希 | Haruki | 「すげ…柔らかい」 | ||
82 | かずさ | Kazusa | 「そういうこと言うな恥ずかしい」 | ||
83 | けど、俺のそんな、 若いんだか親父臭いんだかわからない感激に、 慌てて目をそらして、思いっきり頬を染める。 | ||||
84 | 春希 | Haruki | 「お前が聞いたんだろ…っ」 | ||
85 | 可愛い… | ||||
86 | かずさ | Kazusa | 「は、あっ、あ…うあ、春希… お前、お前、なにしてんだよ…っ」 | ||
87 | 春希 | Haruki | 「なにって…触って…」 | ||
88 | かずさ | Kazusa | 「揉んでるだろ! 明らかに、手がいやらしく動いてるじゃないかっ」 | ||
89 | 嫌になるくらい、可愛い。 | ||||
90 | 春希 | Haruki | 「そりゃ…揉むだろ。 だって、かずさの………お前の身体だぞ」 | ||
91 | かずさ | Kazusa | 「っ………そう、か」 | ||
92 | 今までの、かずさの厳しい言葉や激しい言動が、 全てこの日の落差のためにあったんじゃないかって、 そんな馬鹿なことを思ってしまうくらいに、可愛い。 | ||||
93 | 春希 | Haruki | 「な、なぁ…」 | ||
94 | かずさ | Kazusa | 「な、何だよ…?」 | ||
95 | 春希 | Haruki | 「ここ…キスしても、いいか?」 | ||
96 | かずさ | Kazusa | 「そんなこと聞くなよ。 …駄目って言いそうになるじゃないか」 | ||
97 | 春希 | Haruki | 「…悪い」 | ||
98 | 右手で寄せた、かずさの左胸の、ピンク色の突起。 | ||||
99 | そこに、いやらしく唇を寄せていく。 | ||||
100 | 春希 | Haruki | 「ん…ちゅ」 | ||
101 | かずさ | Kazusa | 「~~~っ!」 | ||
102 | 春希 | Haruki | 「っ…だ、大丈夫、か?」 | ||
103 | 唇で挟んだだけで、 かずさは三度大きく跳ね上がり、 ベッドのパイプに頭をぶつけた。 | ||||
104 | かずさ | Kazusa | 「ご、ごめん… 感触よりも、なんか、春希の姿がさ… あたしの胸吸ってる、お前の顔が、その…」 | ||
105 | 春希 | Haruki | 「俺はもともとこんな顔だよ」 | ||
106 | かずさ | Kazusa | 「違うよ。 いつもはもっとカッコいいって。 そんな…怖くないってば…」 | ||
107 | カッコいいって… | ||||
108 | それって、本当にこいつの口から出た言葉なんだろうか? | ||||
109 | なんで、こんな時に限って、 迂闊にも口に出してしまうんだろうか。 | ||||
110 | かずさ | Kazusa | 「今の春希…獣みたいだよ。 お前がそんなふうになるなんて、信じられないよ」 | ||
111 | 春希 | Haruki | 「当たり前だろ… お前のこと、犯してるんだから」 | ||
112 | かずさ | Kazusa | 「春希…」 | ||
113 | 春希 | Haruki | 「もう、やめないぞ。 後悔したって、遅いんだぞ」 | ||
114 | かずさ | Kazusa | 「………後悔なんて、し飽きた」 | ||
115 | 春希 | Haruki | 「…そか」 | ||
116 | 俺には、その言葉の深さは理解できないかもしれない。 | ||||
117 | 春希 | Haruki | 「じゃ、引き続き犯すぞ」 | ||
118 | だから今は、ただ欲望に忠実に。 かずさを、俺のものに。 | ||||
119 | かずさ | Kazusa | 「っ…は、ぅぁ、あ、んっ… や、い、やぁぁ…んっ、くぅっ、あ、ああ…」 | ||
120 | 白い胸の先端に、今度こそ激しく舌を這わせ、 両手を使って双丘を揉み上げ、こね回す。 | ||||
121 | かずさ | Kazusa | 「あ、ぅぅ…んっ、あ、くぅ…」 | ||
122 | 俺の舌や手や指が動くたび、 かずさは相変わらず、びくんびくんと反応するけど、 でも、もう、何があっても俺を否定しない。 | ||||
123 | かずさ | Kazusa | 「はぁ、ぁ、ぁ…春希…春希、 あたし、あたしさぁ…はぁぁんっ」 | ||
124 | 俺の目の前で、 唾液にべとべとにされて揺れるかずさの胸が、 俺の思考をどんどん奪う。 | ||||
125 | 優等生とか委員長とか堅物とか、 そんな代名詞が俺から抜けていくのがわかる。 | ||||
126 | 確かに俺、獣になってきてる。 | ||||
127 | かずさ | Kazusa | 「う…う~、ぃぅっ、う、ん~っ、 あ、はぁ、はぁ、はぁぁ…いああんっ」 | ||
128 | 春希 | Haruki | 「か…かずさ」 | ||
129 | かずさ | Kazusa | 「う、うん…んんっ?」 | ||
130 | 春希 | Haruki | 「欲しい…っ」 | ||
131 | かずさ | Kazusa | 「………わかった、よ」 | ||
132 | その証拠に、もう下半身が脈打ってる。 | ||||
133 | かずさ | Kazusa | 「………っ」 | ||
134 | 春希 | Haruki | 「見るな、よ」 | ||
135 | かずさ | Kazusa | 「お前、こそ」 | ||
136 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
137 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
138 | お互いに、下半身を覆う布きれを剥ぎ取ったとき。 | ||||
139 | お互いの、その先にあるものの正体を目にして、 そこから視線が動かせなくなってしまった。 | ||||
140 | かずさ | Kazusa | 「変な形」 | ||
141 | 春希 | Haruki | 「お前だって」 | ||
142 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
143 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
144 | 本当は、そこの場所を特定するためにも、 正しいことをしているはずなんだけど。 | ||||
145 | それでも、そんな目的とはかけ離れたところで、 興奮と、好奇心と、躊躇が入り交じった 熱いため息を、お互いに吐く。 | ||||
146 | 春希 | Haruki | 「いい、か」 | ||
147 | かずさ | Kazusa | 「う、うん…」 | ||
148 | お互い、本当のやり方もわからず、 けれど、この年代相応の知識は持ち合わせてて。 | ||||
149 | だから俺は、自分のものを掴み、 かずさのその部分へと、ゆっくりと押しつけて… | ||||
150 | かずさ | Kazusa | 「…春希」 | ||
151 | 春希 | Haruki | 「ん…?」 | ||
152 | かずさ | Kazusa | 「あたしたち…今、最悪のこと、してるな」 | ||
153 | 春希 | Haruki | 「うん…」 | ||
154 | かずさのその言葉も、 胸の奥深く、受け入れる。 | ||||
155 | かずさ | Kazusa | 「二度と会えないかもしれないのに、 今さら気持ちを確かめ合ってどうすんだろうな」 | ||
156 | 春希 | Haruki | 「そうだな」 | ||
157 | 俺の先端が、かずさの中心に触れた。 | ||||
158 | そこは、少し触っただけでぬめりを感じるほど、 かずさの他の肌とは全然違う感触に満ちていた。 | ||||
159 | かずさ | Kazusa | 「ね、春希」 | ||
160 | 春希 | Haruki | 「やめるか?」 | ||
161 | かずさ | Kazusa | 「ううん…それは絶対に嫌だ。 でも、その前にもう一度キス、してよ」 | ||
162 | 春希 | Haruki | 「うん…」 | ||
163 | そんな臨戦態勢のまま、 かずさは安心して目を閉じる。 | ||||
164 | だから俺は、今度こそ、 かずさが安心できるくらいの優しい優しいキスを… | ||||
165 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
166 | 春希 | Haruki | 「………」 | "........."
| |
167 | そうやって、 俺たちがあと1センチにまで迫ったところで… | ||||
168 | それが、鳴り響いた。 | ||||
169 | 春希 | Haruki | 「あ…っ」 | ||
170 | かずさ | Kazusa | 「は…春希」 | ||
171 | 俺の、脱ぎ捨てたワイシャツのポケット。 | ||||
172 | そこから零れる、電子音と光の点滅と振動。 | ||||
173 | 春希 | Haruki | 「あ、あ…」 | ||
174 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
175 | 今の時間、俺のところに電話をかけてくる人間は、 かなり限られる。 | ||||
176 | いや… | ||||
177 | 今年に入ってかかってきた数十件のうち、 ほぼ95%以上は、同じ人からかかってきてた。 | ||||
178 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
179 | それは、つまり… 今日、話の途中でいきなり駆け出してしまったから、 きっと、ものすごく心配してるはずの… | ||||
180 | かずさ | Kazusa | 「~っ!」 | ||
181 | 春希 | Haruki | 「んっ!?」 | ||
182 | けれど、俺の手が、 ベッドの下のワイシャツに伸びようとした瞬間。 | ||||
183 | かずさ | Kazusa | 「ん…んぅ…ちゅぷ…は、あ、あむっ…」 | ||
184 | 春希 | Haruki | 「か、かず…っ、んんんっ」 | ||
185 | 俺の背中に、力いっぱい両腕が回されて、 激しいキスが、出迎えた。 | ||||
186 | かずさ | Kazusa | 「ん…んむ、は、あ、あぁぁ…んぷ…あ、んむ…」 | ||
187 | 春希 | Haruki | 「………んっ」 | ||
188 | かずさの、たどたどしく入ってくる舌を… | ||||
189 | けれど俺は、慣れた仕草で包み込むように受け入れた。 | ||||
190 | かずさ | Kazusa | 「んっ………ん、んぅ…ん~」 | ||
191 | するとかずさは、安心したように、 ゆっくりと攻守交代し、俺の舌に自分の口中を委ねる。 | ||||
192 | かずさ | Kazusa | 「んぅ…は、あ、あぁ…ちゅぷっ… は、あ、ぁぁ…春希ぃ」 | ||
193 | 春希 | Haruki | 「今度こそ…行くな」 | ||
194 | かずさ | Kazusa | 「うん…」 | ||
195 | 唇を、俺の唾液でべたべたにしながら、 かずさがふっと力を抜いてみせる。 | ||||
196 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
197 | かずさ | Kazusa | 「んっ…」 | ||
198 | 聞こえない… 今の俺たちには、何も聞こえない。 | ||||
199 | かずさ | Kazusa | 「いぅっ…!」 | ||
200 | だってかずさの目が、泣きそうな瞳で訴えてる。 | ||||
201 | 『春希…お前、今はあたしの男だろ?』 | ||||
202 | 春希 | Haruki | 「あ、あ…っ」 | ||
203 | だから俺も、瞳でこう答える。 | ||||
204 | 『ずっと…かずさのものだ』 | ||||
205 | かずさ | Kazusa | 「~~~っ! う、あ、あ…いあぁぁぁぁっ!」 | ||
206 | 最後の一線を、超えた。 | ||||
207 | もの凄い締めつけと、 全身を走り抜けるぞわぞわした感覚が、 俺が、かずさを貫いたことを如実に語ってた。 | ||||
208 | かずさ | Kazusa | 「い、痛っ…痛い、痛いっ!」 | ||
209 | それと、かずさの大きな悲鳴が。 | ||||
210 | 俺たちの耳に届く雑音をかき消そうとしてるのか、 それとも本当に苦しいのかよくわからないけど… | ||||
211 | かずさ | Kazusa | 「痛いって、このヘタクソ!」 | ||
212 | 春希 | Haruki | 「ご、ごめん…くっ…」 | ||
213 | かずさ | Kazusa | 「キスはあんなに上手かったのに…お前…」 | ||
214 | 春希 | Haruki | 「ごめん…」 | ||
215 | かずさ | Kazusa | 「………」 | "........."
| |
216 | 半分まで入ったところで、 かずさの身体を気づかって止める。 | ||||
217 | けど、止めたからって大丈夫かどうかなんて、 経験のない俺にわかるわけなんかなくて。 | ||||
218 | かずさ | Kazusa | 「痛いよ、春希」 | ||
219 | 春希 | Haruki | 「…気をつける」 | ||
220 | かずさ | Kazusa | 「春希のが入ってる…痛いよぉ」 | ||
221 | 春希 | Haruki | 「駄々、こねるなよ…」 | ||
222 | かずさ | Kazusa | 「ん…んぅ…っ」 | ||
223 | 春希 | Haruki | 「んむ…は、ぁぁ」 | ||
224 | かずさ | Kazusa | 「んんっ、あ、ちゅ…は、んむ…ふ、ぁぁ、ん」 | ||
225 | 涙をぽろぽろ流して俺に痛みを訴えるかずさを、 またキスで癒しながら、少しずつ潜り込んでいく。 | ||||
226 | かずさ | Kazusa | 「ん、ん…んぅっ… あ、はぁ、はぁ、はぁぁ…っ」 | ||
227 | 春希 | Haruki | 「まだ、痛いか?」 | ||
228 | かずさ | Kazusa | 「当たり前だ… 一生分の痛みを使い果たしたくらい、痛かった…」 | ||
229 | 春希 | Haruki | 「悪い。慣れてなくて」 | ||
230 | かずさ | Kazusa | 「お前…あたしを疵モノにしたな?」 | ||
231 | 春希 | Haruki | 「ああ、した」 | ||
232 | かずさ | Kazusa | 「馬鹿野郎…っ」 | ||
233 | 泣きそうな顔で泣いていたかずさが、 ふっと微笑んで、そして泣いた。 | ||||
234 | 春希 | Haruki | 「かずさ…」 | ||
235 | かずさ | Kazusa | 「んっ…いい、よ。 動け、よ」 | ||
236 | 春希 | Haruki | 「うん」 | ||
237 | 唇、頬、額、まぶた… 軽いキスの雨を降らせて、かずさを愛する。 | ||||
238 | かずさ | Kazusa | 「あたしの奥に、お前を刻んでくれ」 | ||
239 | 春希 | Haruki | 「うん…」 | ||
240 | 下半身に少し力を入れて、 ほんの少しずつ、奥へと進んでいく。 | ||||
241 | かずさ | Kazusa | 「一生消えない傷を、残してくれ」 | ||
242 | 春希 | Haruki | 「うん……」 | ||
243 | かずさの身体が硬直しても、 もう、止めない。 | ||||
244 | かずさ | Kazusa | 「だってお前はさ… あたしのたった一人の、弟子なんだから、な?」 | ||
245 | 春希 | Haruki | 「ああ… 俺の師匠は、後にも先にも、かずさだけだ」 | ||
246 | かずさ | Kazusa | 「大切な、大切な…あたしだけの…っ、 あっ、あ~っ、あぁぁぁぁぁ~っ!」 | ||
247 | その瞬間… とうとう、奥までかずさを貫いた。 | ||||
248 | 春希 | Haruki | 「~っ、く、ぅ、ぁ…」 | ||
249 | かずさ | Kazusa | 「あっ、あっ、あっ…い、あ、うあぁぁっ、 や、やめ…いい、あぅっ、う、う~っ」 | ||
250 | かずさの苦鳴が、部屋中に響き渡る。 下手をすると、隣の家に聞こえてるかもしれない。 | ||||
251 | かずさ | Kazusa | 「あっ、う、うく、あぁぁぁ…あんっ、 い、いたっ、あ、ぅ、ぅぁぁぁぁっ」 | ||
252 | それでも俺は、かずさを気遣わず、 ただ、自分を押し進め、そして引き抜く。 | ||||
253 | 違う…ただ、気遣えないだけ。 初めてのことで、自分すら制御できないだけ。 | ||||
254 | かずさ | Kazusa | 「い、い~っ、あ、あうっ、は、は、はぁっ… は、は…春希…春希、ぃ」 | ||
255 | 春希 | Haruki | 「かず、さ…」 | ||
256 | 俺の体の下で、かずさが痛みと苦しみで悶える。 | ||||
257 | だけど… | ||||
258 | かずさ | Kazusa | 「はぁっ、は、あっ、ああんっ、ひぅっ… う、う、う…ふぇぇぇぇ…えぅっ、う、う~っ」 | ||
259 | その表情は、 なんだか痛々しいくらいに幸せそうで、 俺の胸を締めつける。 | ||||
260 | これが最後… もう、かずさに会えなくなる。 | ||||
261 | かずさ | Kazusa | 「あぁぁっ、あっ、春希… あ、あたし、あたし…痛いけど…でも、痛くない」 | ||
262 | 春希 | Haruki | 「う、ん…あぁぁっ、かずさ…」 | ||
263 | 怒鳴られることも、罵られることも、 嘲笑われることも。 | ||||
264 | お節介を焼くことも、面倒を見てもらうことも、 感謝して照れられることも。 | ||||
265 | かずさ | Kazusa | 「あ、は、あぁぁ…んっ…く…ぁ… あ、あ…あたし…言えばよかった… カッコなんか、つけなきゃよかった…」 | ||
266 | 春希 | Haruki | 「ごめん…言えなくて」 | ||
267 | その綺麗な横顔に見とれることも、 時折、意味もなくじっと見つめられることも、 そして、意味もなくシカトされることも。 | ||||
268 | かずさ | Kazusa | 「馬鹿だ、あたし、馬鹿だ…ん、く、ぅぁ… ああああんっ、あっ、あ~っ!」 | ||
269 | 気持ちをぶつけることも、 気持ちを受け止めることも、 同じ気持ちを持つ証として抱きあうことも。 | ||||
270 | 春希 | Haruki | 「かずさ…ん…」 | ||
271 | かずさ | Kazusa | 「ん、んぷ…ん…っ、 は、はぁ、はぁぁ…」 | ||
272 | かずさの、痛々しい告白を唇で塞ぐ。 | ||||
273 | 彼女が後悔すればするほど、 俺の罪をあぶり出してしまうから。 | ||||
274 | かずさ | Kazusa | 「あぁぁっ、んっ、んぅ…ぷぁっ… あ、春希…お前…くそぅ…好きだよ」 | ||
275 | 春希 | Haruki | 「俺、だって…っ」 | ||
276 | 二人の女の子を心の底から悲しませた、 俺の愚鈍な人格が晒されてしまうから。 | ||||
277 | かずさ | Kazusa | 「好きだ…好きだ好きだ好きだっ、 悔しい、悔しいよ…なんで、なんでぇっ」 | ||
278 | 春希 | Haruki | 「いてくれよ、かずさ… ずっと俺の側に、俺の隣にさぁっ」 | ||
279 | かずさ | Kazusa | 「無理だよ…無理なんだよ。 もう、あたし、うあぁぁぁっ、あ~っ!」 | ||
280 | キスが途絶えたら、額をぶつけあう。 目尻の涙を舌ですくう。 そして、またキスを重ねる。 | ||||
281 | かずさの身体と、絶え間なく絡みあい、 お互い初めて同士のセックスは、 お互いに全然余裕を持たないまま… | ||||
282 | 春希 | Haruki | 「あっ…あぁ…だ…も、もう… かずさ…ああ、俺、俺…」 | ||
283 | かずさ | Kazusa | 「っ、ぅ…ぁ…さよなら、春希。 忘れない…忘れないからっ」 | ||
284 | 春希 | Haruki | 「駄目だ…行ったら駄目だ。 嫌だ、嫌だよ、俺…っ」 | ||
285 | かずさが、遠くへ行ってしまう。 | ||||
286 | この逢瀬が終わったら、 遠くの空へ、旅立ってしまう。 | ||||
287 | かずさ | Kazusa | 「ありがと…春希」 | ||
288 | なのに俺は… | ||||
289 | かずさの中に迸っていく、 この快感を止められない。 | ||||
290 | 春希 | Haruki | 「っ… あ、あ、あ、あ、あ…っ」 | ||
291 | かずさ | Kazusa | 「あっ、あっ、あっ…うん、いいよ… あたしの中に…お前を、残して」 | ||
292 | 春希 | Haruki | 「っ!」 | ||
293 | そして、その言葉が… 直接の、引き金になった。 | ||||
294 | かずさ | Kazusa | 「あ…あああ…っ、 あ、ああっ、あああああっ…っ」 | ||
295 | 春希 | Haruki | 「あ~っ、ああぁぁぁ~っ、 あ、あ、あ…」 | ||
296 | かずさ | Kazusa | 「はぁっ、はぁっ、はぁっ… あ、くる…あ、んっ…熱…ぅ」 | ||
297 | 頭が弾けるんじゃないかっていう、 たった一度の大きな鼓動の後… | ||||
298 | かずさの一番奥に届いたまま、 俺は、思い切り放出していた。 | ||||
299 | かずさ | Kazusa | 「あ、あ…はっ… は、春希、春希…ぃ」 | ||
300 | 何度も、何度も… | ||||
301 | 俺の心臓が、どくん、どくんと動くたび、 かずさの胎内に、流れ込んでいく。 | ||||
302 | かずさ | Kazusa | 「ん、あぁ… これが、お前の…かぁ」 | ||
303 | ずっと俺にのしかかられ、組み敷かれていたかずさが、 それでもなお、俺の頭に手を回し、そっと抱きしめる。 | ||||
304 | 繋がったまま、両足を絡めて、 まるで二人が溶け合うのを願うかのように。 | ||||
305 | 春希 | Haruki | 「っ…」 | ||
306 | かずさ | Kazusa | 「ありがと、春希。 …すごく、痛かったよ」 | ||
307 | 春希 | Haruki | 「っ…ぅ、ぃ、ぅぅ…っ」 | ||
308 | かずさ | Kazusa | 「………泣くなよ。 捨てた女の目の前でさ」 | ||
309 | 春希 | Haruki | 「言うな…っ」 | ||
310 | かずさ | Kazusa | 「そんなことされたらさ…心配になっちゃうだろ。 側に、いたくなっちゃうじゃないかよ…」 | ||
311 | 春希 | Haruki | 「いてくれよ… だからさぁ…何で駄目なんだよ…」 | ||
312 | かずさ | Kazusa | 「なんでだろうなぁ…」 | ||
313 | 抱きあって、絡みあって、睦みあって、 そして泣きあって… | ||||
314 | かずさ | Kazusa | 「なんで、こうなっちゃったんだろうなぁ…っ」 | ||
315 | 俺たちは、最後の夜を… | ||||
316 | 絶対にしないって誓った後悔にまみれて、 そして、お互いの肌のぬくもりを感じながら、眠った。 | ||||
317 | ……… | .........
| |||
318 | …… | ......
| |||
319 | … | ...
| |||
320 | そして、俺が本当に眠ってしまった、 ほんの少しの隙を縫って… | ||||
321 | かずさは、俺の部屋から、消えてしまった。 | ||||
322 | 残っていたのは、彼女の残り香と、 俺の背中に刻まれた、何本もの爪痕と、 シーツに染み付いていた、初めての証。 | ||||
323 | そして、なくなったものは… | ||||
324 | 俺の制服から引きちぎられていた、ボタン二つ。 |
Script Chart
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Introductory Chapter | ||||||
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1001 | 1008 | 1009 | 1010 | 1011 | 1012 | 1013 |
1002 | 1008_020 | 1009_020 | 1010_020 | 1011_020 | 1012_020 | |
1003 | 1008_030 | 1009_030 | 1010_030 | 1011_030 | 1012_030 | |
1004 | 1008_040 | 1010_040 | 1012_030_2 | |||
1005 | 1008_050 | 1010_050 | ||||
1006 | 1010_060 | |||||
1006_2 | 1010_070 | |||||
1007 |
Closing Chapter | ||||||||||
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Common | Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | ||||||
2001 | 2011 | 2020 | 2027 | 2301 | 2309 | 2316 | 2401 | 2408 | 2501 | 2510 |
2002 | 2012 | 2021 | 2028 | 2302 | 2310 | 2317 | 2402 | 2409 | 2502 | 2511 |
2003 | 2013 | 2022 | 2029 | 2303 | 2311 | 2318 | 2403 | 2410 | 2503 | 2512 |
2004 | 2014 | 2023 | 2030 | 2304 | 2312 | 2319 | 2404 | 2411 | 2504 | 2513 |
2005 | 2015 | 2024 | 2031 | 2305 | 2313 | 2320 | 2405 | 2412 | 2505 | 2514 |
2006 | 2016 | 2025 | 2032 | 2306 | 2314 | 2321 | 2406 | 2413 | 2506 | 2515 |
2007 | 2017 | 2026 | 2033 | 2307 | 2315 | 2322 | 2407 | 2507 | 2516 | |
2008 | 2018 | 2308 | 2508 | 2517 | ||||||
2009 | 2019 | 2509 | ||||||||
2010 | ||||||||||
Setsuna | Koharu | Chiaki | Mari | |||||||
2031_2 | 2312_2 | 2401_2 | 2504_2 | 2511_2 | ||||||
2031_3 | 2313_2 | 2402_2 | 2507_2 | 2513_2 | ||||||
2031_4 | 2313_3 | 2402_3 |
Coda | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Common | Kazusa (True) | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | ||||||
3001 | 3008 | 3014_2 | 3020 | 3101 | 3107 | 3201 | 3207 | 3901 | 3907 |
3002 | 3009 | 3014_3 | 3021 | 3102 | 3108 | 3202 | 3208 | 3902 | 3908 |
3003 | 3010 | 3015 | 3022 | 3103 | 3109 | 3203 | 3209 | 3903 | 3909 |
3004 | 3011 | 3016 | 3023 | 3104 | 3110 | 3204 | 3210 | 3904 | |
3005 | 3012 | 3017 | 3024 | 3105 | 3111 | 3205 | 3211 | 3905 | |
3006 | 3013 | 3018 | 3106 | 3206 | 3906 | ||||
3007 | 3014 | 3019 | |||||||
Common | Setsuna (True) | Kazusa (Normal) | |||||||
3001_2 | 3210_2 | 3901_2 | 3906_2 | ||||||
3015_2 | 3902_2 | 3907_2 | |||||||
3902_3 | 3907_3 | ||||||||
3904_2 |
Mini After Story and Extra Episode | |||
---|---|---|---|
The Path Back to Happiness | The Path Forward to Happiness | Dear Mortal Enemy | |
6001 | 6101 | 4000 | 4005 |
6002 | 6102 | 4001 | 4006 |
6003 | 6103 | 4002 | 4007 |
6004 | 6104 | 4003 | 4008 |
6005 | 4004 | 4009 |
Novels | |||||
---|---|---|---|---|---|
The Snow Melts, And Until The Snow Falls | The Idol Who Forgot How to Sing | Twinkle Snow ~Reverie~ | After the Festival ~Setsuna's Thirty Minutes~ | His God, Her Savior | |
5000 | 5100 | 5200 | 5205 | 5300 | 5400 |
5001 | 5101 | 5201 | 5206 | 5301 | 5401 |
5002 | 5102 | 5202 | 5207 | 5302 | |
5003 | 5103 | 5203 | 5208 | 5303 | |
5004 | 5104 | 5204 | 5209 |
Short Stories | |||
---|---|---|---|
Princess Setsuna's Distress and Her Minister's Sinister Plan | Koharu Climate After the Passing of the Typhoon | This isn't the Season for White Album | Todokanai Koi, Todoita |
7000 | 7100 | 7200 | 7300 |